日刊IWJガイド・非会員版「トランプ政権でウクライナ和平は間違い! 同政権は選挙利用しゼレンスキー氏追放!? ウクライナは、米国が支援拒否なら核爆弾製造!?」2024.11.15号~No.4380


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~トランプ政権が誕生したら、ウクライナ紛争は自動的に和平に至る、という思い込みは大間違い! トランプ政権は、選挙を利用して、ゼレンスキー氏の追放を画策!? これに対して、ウクライナは、米国が支援を拒否すれば、数ヶ月以内に核爆弾製造!?

■8月から始まったIWJの第15期も、11月に入り、4ヶ月目に! 1月からのコロナの後遺症を引きずっている岩上安身ですが、インタビューを再開! 10月の31日間のカンパ実績が確定! 120件、314万5240円のご寄付・カンパをいただきました! ありがとうございます! とはいえIWJの財政状況は未達続きでピンチです! 11月からは支出をさらに削り、ご寄付・カンパの月間目標額を400万円から350万円に下げさせていただきます!「IWJしか報じていない情報」自体は激増中です! ぜひ、ご支援をお願いいたします!

■【中継番組表】

■<第2次トランプ政権人事・続報>性的人身売買などの不正行為の疑いで下院倫理委員会によって調査中のマット・ゲイツ議員を、あろうことか司法のトップ、司法長官に指名! ゲイツ氏は即座に下院議員を辞任し、調査を終了させる! これまでトランプ氏とその支持者に向けられてきた「政治的魔女狩り」に対する「報復」であるとしても、あまりに露骨でモラルに欠ける! トランプ流司法改革は改悪!?

■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! アフリカとロシアの急接近(その1)ロシアとアフリカ大陸の間の相互輸入と輸出の量は、2030年までに倍増する見込み! アフリカ市場はロシアにとってアジア市場に次いで重要に!】(『RT』、2024年11月12日ほか)

■【第2弾! 北朝鮮の金正恩氏がロシアとの「包括的戦略パートナーシップ条約」署名! プーチン大統領は署名済みのため、即時発効!】米国務省は「ロシア東部に派遣された、1万人以上の北朝鮮兵士のほとんどがクルスク州に移動し、ロシア軍とともに戦闘作戦に参加し始めたことを確認した」と初の公式発表! しかし相変わらず証拠は示されず、真偽不明! 一方、北朝鮮の航空機のウラジオストク便が11月初旬、1.5日に1回の割合に増便、通常最多利用の北京便を倍以上、上回ったことが明らかに! ロシアのプーチン大統領は「(条約批准で)私達も(北朝鮮兵を)訓練することができる」と表明!(『中央日報』、2024年11月12日)
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■はじめに~トランプ政権が誕生したら、ウクライナ紛争は自動的に和平に至る、という思い込みは大間違い! トランプ政権は、選挙を利用して、ゼレンスキー氏の追放を画策!? これに対して、ウクライナは、米国が支援を拒否すれば、数ヶ月以内に核爆弾製造!?

 第二次トランプ政権が権力の移行を始め、ウクライナ紛争の継続に反対する新閣僚の布陣が、次々と明らかになっています。しかし、トランプ政権がスタートし、米国からの支援が止まれば、ウクライナ紛争は自動的に終了する、というのは、どうやら楽観的な思い込みに過ぎなかったようです。

 11日付の『スプートニク日本』が、スクープです。

 「『米国務省は、ウクライナ指導部をすげ替える必要性について議論している。

 そのなかの合法的手段の一つとして、あまりにも傲慢になったゼレンスキーを排除するため、来年の大統領選実施を検討している』という分析結果を、ロシアの対外情報庁が示した」と報じたのです。

※米国、来年のウクライナ大統領選実施を検討か=露対外情報庁(スプートニク日本、2024年11月11日)
https://sputniknews.jp/20241111/19302156.html

 ゼレンスキー大統領は、ロシアとの戦闘状態で戒厳令と総動員令が出されているのを理由に、今年3月の大統領選を延期してます。

 5月の任期切れ後も、選挙という手続きを踏むことなく、大統領職にとどまっているため、プーチン大統領は「ゼレンスキー大統領の正統性はなくなったと理解している」との見解を示しています。

 IWJがこれまで繰り返しお伝えしているように、戦争を継続するというゼレンスキー氏の意思は、ウクライナの民意から完全に遊離しています。

 たとえばそれは、ウクライナ軍の脱走兵数が10万人を超えたことを、ウクライナ政府自ら、認めていることでも明らかです。

※Ukraine admits number of deserted soldiers from Armed Forces of Ukraine surpasses 100,000(タス、2024年10月30日)
https://tass.com/world/1864367

 11日付『RT』は、どのように、米国がゼレンスキー氏を大統領の座から追い出すのか、そのプランを具体的に、次のように報じています。

 「米国は、来年、ウクライナで選挙を開催し、ウラジミル・ゼレンスキー政権を『正当な』方法で交代させることを検討していると、ロシアの対外情報庁(SVR)が月曜日(11日)に主張しました。

 ゼレンスキーは、任期が5月に公式に終了したにもかかわらず、ウクライナで政権を維持しています。彼は2022年に発動した戒厳令を理由に、大統領選挙を中止しました。

 米国務省は、ゼレンスキーを『過度に特権を持っている』と見なし、2025年に戦闘が続いているにもかかわらず、大統領選挙と議会選挙を実施して彼を排除する可能性があるとSVRは声明で述べました。

 同諜報機関によると、ワシントンは、ウクライナでの選挙運動を開始する条件を整えるため、予備的な作業を始めることを決定したとのことです。

 計画の最初の段階では、米国が資金を提供する複数のNGOが、それらがコントロールするウクライナ市民社会の構造を利用して、選挙実施の提案を行う予定です」。

※US could use elections to oust Zelensky ― Russian intel(RT、2024年11月11日)
https://www.rt.com/news/607461-us-zelensky-election-ukraine/

 この『RT』の表現は、すこしわかりにくいですが、米国が資金提供する、ウクライナで活動中の複数のNGOを使って、市民社会への選挙キャンペーンやそのための世論調査などを行い、選挙を望む世論を盛り上げるということだと思われます。

 一般に、戒厳令下(2025年2月まで戒厳令は延長)では、通常の法的手続きを通じて選挙を行うことが難しいため、選挙を可能にするための一時的な法改正や特例措置あるいは、戒厳令を一時的に緩和することが必要です。

 これには、議会承認が求められるため、その機運を醸成する工作を行う、ということでしょう。大胆な内政への介入です。

 それだけではありません。

 なんと、米国は、ゼレンスキー氏を排除できなくとも、新しい親米政党を結成して、ウクライナ議会のヴェルホーヴナ・ラーダに進出させ、ゼレンスキー氏を牽制し、その権力行使を制限するプランまであるというのです。

 11日付『RT』は、この点をこう報じています。

 「米国は、ウクライナのアクティビスト達の間で、新しい親米政党を結成するための議論を既に開始していると(SVRの)声明は述べている。

 国務省は、この政党が議会であるヴェルホーヴナ・ラーダに進出し、米国が今後のウクライナ大統領を牽制するのに役立つと期待していると付け加えた」。

※US could use elections to oust Zelensky ― Russian intel(RT、2024年11月11日)
https://www.rt.com/news/607461-us-zelensky-election-ukraine/

 世論工作を行い、大統領選を実施させ、ゼレンスキー氏を排除するのがトランプ政権にとっては、「ベスト」のシナリオでしょうが、それができなくとも、強力な親米野党を恒常的にウクライナ議会に組み込んで、ゼレンスキー氏の権力を制限するばかりか、ゼレンスキー氏の後に出てくるウクライナ大統領の権力をも制限しようというプランなのです。

 この延長線上には、恒常的に、米国の傀儡政権をウクライナに樹立させよう、という狙いがあることは、火を見るよりも明らかです。

 11日付『RT』は、トランプ氏がウクライナでの戦闘停止を決断した場合、ゼレンスキー氏は、それに抵抗できないとして、次のように報じています。

 「ゼレンスキー大統領の側近は、先週、トランプが戦闘を止めてロシアとの和平を追求するように求めることを決断した場合、ウクライナの指導者はそれに抵抗する術がないだろうと『Strana.ua(ウクライナのオンライン新聞)』に語った」。

※US could use elections to oust Zelensky ― Russian intel(RT、2024年11月11日)
https://www.rt.com/news/607461-us-zelensky-election-ukraine/

 軍事支援や経済支援を、打ち切るにも、継続するにしても、米国内の官僚組織を中核とした、いわゆる「ディープ・ステート」の意向を完全に無視することはできないにせよ、トランプ氏個人の意思決定は非常に大きな影響を持ち、確かに、ゼレンスキー氏には、それに抵抗のすべがないように見えます。

 ところが、そうした圧力に抵抗するために、ゼレンスキー氏は、禁断の奥の手を使おうとしているのです。

 なんと、ゼレンスキー氏は、ドナルド・トランプ氏が軍事支援を打ち切った場合、ウクライナは数ヶ月以内に初歩的な核爆弾を開発する可能性があるというのです。

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■8月から始まったIWJの第15期も、11月に入り、4ヶ月目に! 1月からのコロナの後遺症を引きずっている岩上安身ですが、インタビューを再開! 10月の31日間のカンパ実績が確定! 120件、314万5240円のご寄付・カンパをいただきました! ありがとうございます! とはいえIWJの財政状況は未達続きでピンチです! 11月からは支出をさらに削り、ご寄付・カンパの月間目標額を400万円から350万円に下げさせていただきます!「IWJしか報じていない情報」自体は激増中です! ぜひ、ご支援をお願いいたします!

 10月の1日から31日までの31日間、120件、314万5240円のご寄付・カンパをいただきました! これは月間目標額の90%にあたります。目標達成まで、10%に迫りました。ご支援いただいた皆さま、本当にありがとうございます!

 しかし、ご寄付・カンパの月間達成率は、8月は39%、9月は58%に続いて、10月も90%と目標額には到達しませんでした。3ヶ月連続の未達です。IWJの財政状況は、まだピンチが続いています。

 今月からは、より一層、支出を絞り、ご寄付・カンパの月間目標額を400万円から350万円に下げることといたしました。

 また、今月11月は、14日までの14日間で、28件、36万5000円のご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます! この額は、単独月間目標額350万円の10%にあたります。残りの半月強で、月間目標額の90%を集めないと苦しくなります。

 第15期が、赤字とならないようにするために、無料でご視聴の方は、有料会員登録と、ご寄付・カンパによる、財政難のIWJへのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 また、11月に入って早々には、5日に行われた米大統領選にあわせて、同日午後7時から、6月17日に最新刊『帝国主義アメリカの野望~リベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ』(社会評論社)を上梓した、ウクライナ問題に詳しい評論家で、元日経新聞・朝日新聞記者の塩原俊彦氏への第5回となるインタビューを初配信しました!

 マスメディアが決して掘り下げない、両候補のダークサイドや、当選した時に起こりうる懸念点を先取りしてお伝えしています! ぜひ、会員となって、全編、御覧ください!

※米メディアは「トランプ憎し」で、現実とは違うゆがんだ報道をしている! 神に祝福されたかのようにふるまうヘゲモニー国家・アメリカの「超大国神話」と「悪」を真正面から暴く!~岩上安身によるインタビュー第1170回ゲスト 評論家、元日経新聞・朝日新聞記者 塩原俊彦氏(第5回)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525543

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 また、インタビューを、お見逃しになった方も、会員であれば2ヶ月間全編視聴が可能です!

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 皆さま、よろしくお願いします!

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 10月末現在、IWJ会員の総数は2160人、このうちサポート会員の方は822人でした。ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします! 会員総数が5000人、そのうちサポート会員が2000人いてくれたら、経営は格段に安定します!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

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 よろしくお願いします!

 岩上安身拝


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◆中継番組表◆

**2024.11.15 Fri.**

【IWJ・エリアCh2・福島】13:00~「第23回 甲状腺検査評価部会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach2

 「福島県県民健康調査課」主催の甲状腺検査評価部会を中継します。これまでIWJが報じてきた甲状腺検査評価部会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%94%B2%E7%8A%B6%E8%85%BA%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E8%A9%95%E4%BE%A1%E9%83%A8%E4%BC%9A

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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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◆中継番組表◆

**2024.11.16 Sat.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「民主党を破壊し、トランプをアシストするために、虐殺を激しくやった。パレスチナの人たち、アメリカ国民に、民主党の無能を自覚させるため、ネタニヤフの仕事は続いた」~11.9 浅野健一が選ぶ講師による「人権とメディア」講座「パレスチナとともに米大統領選後の中東」~登壇: 重信房子氏(元日本赤軍)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525601

◆「2025年2月28日」まで、フルオープン! 動画をご視聴になり、記事をお読みになった方々は、ぜひ、この機会に会員登録をお願いします!◆

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※米国政府と多国籍企業の意向・TPP条約で成立した種子法廃止法は、国民の食料への権利の侵害だと訴えた「種子法廃止等に関する違憲確認訴訟」の控訴審が結審し、来年2月の判決へ! 最終弁論で40分の意見陳述を行った山田正彦元農水相は、「米の供給不足が完全に解消されるなど、種子法制定当初における国家的要請への対応が完了した」との国側の主張に反論! 農水省の試算によれば「日本では2040年には359万トンもの米不足に陥る」と指摘!「種子法廃止は、私達を飢えに陥れかねない、天賦の権利を侵害するもので、絶対に認めてはならない」と熱弁!!(前編)
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非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53982#idx-6

※米国政府と多国籍企業の意向・TPP条約で成立した種子法廃止法は、国民の食料への権利の侵害だと訴えた「種子法廃止等に関する違憲確認訴訟」の控訴審が結審し、来年2月の判決へ! 最終弁論で40分の意見陳述を行った山田正彦元農水相は、「米の供給不足が完全に解消されるなど、種子法制定当初における国家的要請への対応が完了した」との国側の主張に反論! 農水省の試算によれば「日本では2040年には359万トンもの米不足に陥る」と指摘!「種子法廃止は、私達を飢えに陥れかねない、天賦の権利を侵害するもので、絶対に認めてはならない」と熱弁!!(後編)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241008#idx-7
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53987#idx-7

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自民党は39人処分するだけで幕引きをはかる!?「裏金問題はまだ始まったばかり」! 自民党議員らと岸田総理と後援会を次々と刑事告発!~岩上安身によるインタビュー 第1153回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.5
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522485

「1994年の政治制度改悪が裏金作りを生み『米国の利益のための戦争をする国作り』に直結した!」~岩上安身によるインタビュー 第1154回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522670

「『パンデミック合意』の中身は遺伝子製剤を使った儲け話の分け前。世界の保健とか、健康とか、ましてや命の話ではない! WHOは反社! 邪悪そのもの!! しかも日本はその主犯! WHOの親善大使・武見敬三氏が厚労大臣になって、バリバリ進めた!!」作られたパンデミックである「プランデミック戦争」から日本人の命を守るには!?~岩上安身によるインタビュー 第1167回ゲスト 立憲民主党・原口一博衆議院議員 2024.10.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/524918

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■<第2次トランプ政権人事・続報>性的人身売買などの不正行為の疑いで下院倫理委員会によって調査中のマット・ゲイツ議員を、あろうことか司法のトップ、司法長官に指名! ゲイツ氏は即座に下院議員を辞任し、調査を終了させる! これまでトランプ氏とその支持者に向けられてきた「政治的魔女狩り」に対する「報復」であるとしても、あまりに露骨でモラルに欠ける! トランプ流司法改革は改悪!?

 次期大統領に選出されたドナルド・トランプ氏は、日本時間13日、共和党の下院議員マット・ゲイツ氏(42歳、フロリダ州選出)を司法長官に任命すると、自身のソーシャルメディア『トゥルース・ソーシャル』で発表しました。司法長官は、国の最高検察官と司法省のトップを兼任する役職です。

 ゲイツ氏は、最も熱心なトランプ氏の支持者の1人であるとされています。

※Trump Transition Updates: President-Elect Wants Matt Gaetz for Attorney General(The New York times、2024年11月13日)
https://www.nytimes.com/live/2024/11/13/us/trump-news

 少し長文になりますが、以下にトランプ氏の投稿をご紹介します。

 「フロリダ州選出の下院議員、マット・ゲイツ氏を、米国司法長官候補として指名することを発表できることは、私にとってこの上ない栄誉である。

 マットは、ウィリアム・アンド・メアリー法科大学で教育を受けた、非常に才能に恵まれた、粘り強い弁護士である。司法省で切実に必要とされている改革の実現に注力することで、議会で頭角を現してきた。

 司法制度の党派的な武器化を終わらせること以上に重要な問題は、アメリカにはほとんどない。マットは、武器化された政府を終わらせ、国境を守り、犯罪組織を解体し、司法省に対するアメリカ国民のひどく損なわれた信頼と信用を回復するだろう。

 司法省を監視する下院司法委員会で、マットは、ロシア、ロシア、ロシアのでっちあげを打ち負かし、政府の驚くべき組織的腐敗と武器化を暴露する上で、重要な役割を果たした。彼は憲法と法の支配の擁護者である…」

※Donald J. Trump@realDonaldTrump(2024年11月14日 午前5:24)
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/113477516524300359

 性的人身売買の捜査の対象となったこともあるゲイツ氏の登用は「挑戦的」だと、上記『ニューヨーク・タイムズ』は、報じています。ゲイツ氏自身は不正行為を否定しています。ゲイツ氏の捜査は、バイデン政権下の司法省が起訴を拒否したために、終了しています。

 「親トランプ」であるゲイツ司法長官が誕生すれば、司法省が激しくトランプ氏を訴追してきた2つの案件を監督することになります。

 1つ目は、トランプ氏が大統領退任後にマーラ・アルゴの私邸に政府の機密文書を保管していた件と、もう1つは、2020年の大統領選挙の結果を覆そうとしたとされる件です。

 『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、ゲイツ氏の司法長官登用の発表に、「ワシントンに衝撃が走った」と報じました。

 同紙は、ゲイツ氏への指名、43歳のハワイ州選出の元民主党下院議員トゥルシ・ガバード氏の国家情報長官への指名、44歳の退役軍人で元FOXニュースの司会者であるピート・ヘグゼス氏の国防長官への指名という3件の人事方針の中でも、とりわけ、ゲイツ氏への指名が上院・下院を問わず、「最も動揺を招いた」、と述べています。

 共和党のコリンズ議員(メイン州選出)は、ゲイツ氏が下院倫理委員会の調査を受けていると指摘し、「もちろん大統領には、望む人を指名する権利がある。しかし、だからこそ、FBIによる身元調査や上院および公聴会での助言と同意のプロセスが重要なのだ」と釘を刺しています。

 共和党のリサ・マーカウスキー上院議員(アラスカ州選出)も、「彼は真剣な候補者だと思いますか? 私の知る限り、そうは思えません」と、『ウォール・ストリート・ジャーナル』に述べました。

 『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、物議を醸しているゲイツ氏への指名の動機として、以下の2点をあげています。

1)2期目を迎えるにあたって、トランプ氏が、1期目の反省から、閣僚の「忠誠心」を特に重視している。

2)ゲイツ氏の選出には、トランプ氏の『MAGA』支持層を刺激する(喜ばせる)という利点がある。

※Trump Sends Shockwaves Through Washington With Gaetz Pick(The Wall Street Journal、2024年11月13日)
https://www.wsj.com/politics/policy/trump-sends-shockwaves-through-washington-with-gaetz-pick-c1a7f468?mod=hp_lead_pos1

 上記『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、ゲイツ氏は、司法長官への指名が発表されると即座に、上院議員を辞任しました。上院では、共和党が53対47で多数派を占めているとはいえ、共和党議員ですら、当惑する人事です。わずか3票差しかない議会の承認が得られるかどうかわからないにも関わらず、すぐに辞任したのは、なぜなのでしょうか。

 辞任の理由を、下院倫理委員会の委員長を務めるマイケル・ゲスト下院議員(共和党、ミシシッピ州選出)は、「ゲイツ氏が辞任するまで(下院倫理委員会は)調査を続けるが、ゲイツ氏が辞任した時点で、委員会はそれ以上の調査を行う権限を失う」からだと述べました。

 ゲイツ氏は辞任することで、下院倫理委員会の調査を終了させることができるのです。マイク・ジョンソン下院議長は、ゲイツ氏の辞任を直ちに承認しています。

 振り返れば、2020年大統領選挙後の4年間、トランプ氏は数えきれないほどの訴訟に巻き込まれてきました。

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■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! アフリカとロシアの急接近(その1)ロシアとアフリカ大陸の間の相互輸入と輸出の量は、2030年までに倍増する見込み! アフリカ市場はロシアにとってアジア市場に次いで重要に!】(『RT』、2024年11月12日ほか)

 12日付『RT』は、「ロシアとアフリカ大陸の間の相互輸入と輸出の量は、2030年までに倍増する見込み」だという記事を配信しました。

※Russia-Africa trade reaches new high(RT、2024年11月12日)
https://www.rt.com/africa/607502-russia-africa-trade-reaches-new-high/

 同日付『RT』は、このロシアとアフリカの貿易額の増加を次のように報じています。

 「ロシアのアフリカ諸国との貿易額は、2023年に前年から約37%増加して245億ドルという歴史的な高水準に達して以来、着実に増加していると、ロシア経済開発省のドミトリー・ヴォルヴァチ次官が述べた。

 昨年の増加は、ロシアからの輸出が43%増加し、アフリカからの輸入が8.6%増加したことによるものだと、ヴォルヴァチ次官は説明した。彼は週末、黒海のシリウス連邦特別区域で開催された第1回ロシア・アフリカ・パートナーシップ・フォーラムの閣僚会議で発言した。

 同次官によると、今年の最初の8ヶ月間においてもロシア・アフリカ貿易はさらに18.5%増加して186億ドルに達しており、2030年までに相互貿易額が倍増すると予測されている。

 『これは、ロシアとアフリカのビジネス界が、貿易発展に対して互いに関心を持っていることを示している』と彼は述べた」。

 同日付『RT』は、ロシアとアフリカの貿易品目について、石油と小麦が主だとして、次のように報じています。

 「昨年のロシアからアフリカへ向けての輸出のほぼ90%は、石油と石油製品、小麦、各種金属および金属製品で占められている。

 一方、アフリカからの輸入は、主に農産物、具体的には果物、ナッツ、カカオ、コーヒーが中心であると、ヴォルヴァチ次官が付け加えた。

 エジプトは、依然としてモスクワのアフリカにおける主要な貿易相手国であり、2024年1月から9月の間に680万トンのロシア産小麦を購入した。

 次いでアルジェリアが130万トンを輸入し、ケニアが120万トン、リビアが100万トン、スーダンが60万トン購入した。

 また、ガンビア、ジブチ、エチオピアへの出荷も今年再開され、大陸全体でのロシア産穀物への強い需要が反映されていると、穀物品質保証センターが報告した。

 土曜日(9日)に、ヴォルヴァチ次官は、ロシアの輸出が伝統的にアフリカ諸国からの輸入を上回っており、この不均衡が南アフリカの現地ビジネスにとって懸念材料であることを認めた。

 彼は、両者が、貿易関係の不均衡を減らすために、積極的に取り組んでいると述べた」。

※Russia-Africa trade reaches new high(RT、2024年11月12日)
https://www.rt.com/africa/607502-russia-africa-trade-reaches-new-high/

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■【第2弾! 北朝鮮の金正恩氏がロシアとの「包括的戦略パートナーシップ条約」署名! プーチン大統領は署名済みのため、即時発効!】米国務省は「ロシア東部に派遣された、1万人以上の北朝鮮兵士のほとんどがクルスク州に移動し、ロシア軍とともに戦闘作戦に参加し始めたことを確認した」と初の公式発表! しかし相変わらず証拠は示されず、真偽不明! 一方、北朝鮮の航空機のウラジオストク便が11月初旬、1.5日に1回の割合に増便、通常最多利用の北京便を倍以上、上回ったことが明らかに! ロシアのプーチン大統領は「(条約批准で)私達も(北朝鮮兵を)訓練することができる」と表明!(『中央日報』、2024年11月12日)

 北朝鮮メディアは、11月12日、今年6月にロシアと締結した「包括的戦略パートナーシップ条約」を、国内批准したことを報じました。

 韓国の『中央日報』が12日付で報じたところによると、『朝鮮中央通信』や『労働新聞』が、「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の政令で批准され、金委員長が11日に署名した」とのことです。

※プーチン大統領に続いて金正恩委員長も「戦争時に軍事支援」…朝ロ条約に署名(中央日報、2024年11月12日)
https://japanese.joins.com/JArticle/326086

※5万人クルスク進撃に合わせ朝ロ条約批准…韓半島に最も危険な「69日間の賭け」始まった(1)(中央日報、2024年11月12日)
https://japanese.joins.com/JArticle/326136

 これに先立ち、11月9日には、ロシアのプーチン大統領が、条約に署名しています。この条約の前文には「この条約は批准書が交換された日から無期限の効力を持つ」と明示されています。

 「包括的戦略パートナーシップ条約」には、「相互防衛条項」が盛り込まれており、「外部からの攻撃への撃退を相互に支援する」とされています。

 しかし、プーチン大統領は当初から、この条約について「旧ソ連が北朝鮮と締結し、失効していたものを結び直しただけで、新しいことは何もない。ほぼすべての内容が、再現された」と表明していました。

※はじめに~プーチン大統領が北朝鮮を公式訪問! 金正恩氏と「侵略に対する相互支援で合意」! プーチン大統領は北朝鮮を「防人(さきもり)」として東アジアに楔を打った!? また北朝鮮は、米韓日と対抗する上で、ロシアという強力な「ケツモチ」を手に入れた! 軍事面ばかり強調されるロシアと北朝鮮だが、両国の「包括的戦略パートナーシップ」は、一帯一路に似た、経済・産業・文化など多岐にわたり、長期的な関係を築く内容! ロシアは幅広い分野の政府高官を送り込み、北朝鮮も盛大な式典でプーチン大統領と使節団を歓迎! いずれ北朝鮮がBRICSに加盟する道を開き、「米国に対抗する『新しい軸』の誕生」への扉となるか!?
(日刊IWJガイド、2024年6月22日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240622#idx-1
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 プーチン大統領は、11月7日、ロシア南部のソチで行われたヴァルダイ討論クラブ会議で、この条約について、上記の主張を繰り返した上で、以下のように語っています。

司会者・ヒョードル・ルキャノフ氏(以下、ルキャノフ氏と略す)「大統領、我々の朝鮮民主主義人民共和国との戦略的協力は、中国との協力と同様に、我々の安全保障を強化することを目的としているのでしょうか?」

プーチン大統領(以下、プーチン氏と略す)「我々は、朝鮮民主主義人民共和国やその他の国々と協定を結んでいます。これは、ソ連と締結したものですが、当然ながら失効しました。

 実際のところ、我々はそれに戻った、それだけです。彼ら(西側諸国)が何を言おうと、実際にはそこに新しいことは、何もありません。

 朝鮮民主主義人民共和国とソ連の間の条約に書かれていた、ほぼすべての内容が、若干の新たなニュアンスを伴って、新しい条約に再現されています。

 もちろん、地域の安全と、我々の相互の安全を確保することを目的としています」

ルキャノフ氏「彼ら(北朝鮮軍兵士)と一緒に、訓練を行うのでしょうか?」

プーチン大統領「様子を見ましょう。

 私達も、訓練をすることができます。なぜできないのでしょうか?

 条約第4条は、他国からの侵略があった場合の相互援助について規定しています。そこには、すべてが書かれています。

 もう一度繰り返しますが、この条約には、ほとんど更新がありません。条約は、単にソ連時代のものが、失効しただけです」

※Vladimir Putin Meets with Members of the Valdai Discussion Club. Transcript of the Plenary Session of the 21st Annual Meeting(Valdai Discussion Club、2024年11月7日)
https://valdaiclub.com/events/posts/articles/putin-plenary-session-2024/

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