日刊IWJガイド・非会員版「プーチン大統領が『ロシアと日本は「自然なパートナー」であり「今後5年間、そして今後50年間」の関係を構築する用意がある』と表明!」2024.11.12号~No.4377


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~プーチン大統領「ロシアと日本は『自然なパートナー』であり、ロシアは日本と『今後5年間、そして今後50年間』の関係を構築する用意がある」! 日本は今ならまだGDP世界4位・人口世界11位! プーチン大統領は、世界のパワーバランスのキャスティング・ボートを握る日本に、「こっちの水も甘いよ」!?

■第21回ヴァルダイ国際討論会の総会におけるプーチン大統領の質疑応答の一部始終を、鈴木宗男議員が、自身のブログで紹介! プーチン大統領は、日本人の質問者に対して「なぜそんなこと(対露制裁)をしたのか? ワシントンから命令を受けたからか?」と問いかけていた!

■8月から始まったIWJの第15期も、11月に入り、4ヶ月目に! 1月からのコロナの後遺症とみられる体調不良に苦しんでいる岩上安身ですが、インタビューを再開! 近々、山田正彦元農水相のインタビューの予定も! 10月の31日間のカンパ実績が確定! 120件、314万5240円のご寄付・カンパをいただきました! ありがとうございます! とはいえIWJの財政状況は未達続きでピンチです! 11月からは支出をさらに削り、ご寄付・カンパの月間目標額を400万円から350万円に下げさせていただきます!「IWJしか報じていない情報」自体は激増中です! ぜひ、ご支援をお願いいたします!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】

■【第1弾! 国民民主党の玉木雄一郎代表が、不倫疑惑を報じられ、緊急記者会見で「概ね事実」と認める! 午後の首班指名は「仲間の意見を聞く」と表明! しかし、衆参とも国民民主党議員全員が玉木氏に投票!】「妻子ある身で他の女性に好意を寄せたことは事実」だと謝罪しながらも、「党の代表は正式な手続きで議員やサポーターに選ばれた地位。私個人のものではない」と自らの辞任は否定!「仲間の判断に委ねる」と繰り返す!(『Smart FLASH』、2024年11月11日)

■【第2弾! 総理大臣指名選挙の決選投票で、自民党・石破茂氏が立憲民主党野田佳彦氏を破り、第103代総理大臣に選出!】注目の国民民主党は、参議院、衆議院1回目、衆議院決選投票ですべて、玉木雄一郎代表に投票! 決選投票で上位2名以外の名前を書けば無効票となるため、結果的に与党に有利に! 国民民主党はやっぱり自民党の補完勢力!? 石破政権と玉木代表の国民民主党は「政治的不倫関係」!?(『NHK』、2024年11月11日ほか)

■【第3弾! 第2次石破内閣発足! 新閣僚は、衆議院選で議席を失った2名と公明党代表交代に伴う1名以外は、全員再任!】自民党の新任閣僚・鈴木馨祐法務大臣と、江藤拓・農林水産大臣は、それぞれ裏金問題で「不記載」「記入漏れ」で、政治資金収支報告書を「訂正」! たった19名の閣僚に、裏金問題のない人材を選べないのか!?
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■はじめに~プーチン大統領「ロシアと日本は『自然なパートナー』であり、ロシアは日本と『今後5年間、そして今後50年間』の関係を構築する用意がある」! 日本は今ならまだGDP世界4位・人口世界11位! プーチン大統領は、世界のパワーバランスのキャスティング・ボートを握る日本に、「こっちの水も甘いよ」!?

おはようございます。IWJ編集部です。

 ロシアのプーチン大統領は、11月4日から4日間にわたってソチで開催された、ヴァルダイ国際討論クラブ第21回総会で、最終日となる7日の全体会議に出席し、4時間にわたって演説し、質疑を受けました。

※Vladimir Putin Meets with Members of the Valdai Discussion Club. Transcript of the Plenary Session of the 21st Annual Meeting(Valdai Discussion Club、2024年11月7日)
https://valdaiclub.com/events/posts/articles/putin-plenary-session-2024/

 ヴァルダイ国際討論クラブは、2004年に創設され、ロシアだけではなく、世界各国の専門家や政治家やジャーナリストが9000人ほど参加し、安全保障や政治経済、グローバルな課題になどについて議論・活動する、大規模な組織です。

※About(Valdai Discussion Club、2024年11月10日閲覧)
https://valdaiclub.com/about/

 プーチン大統領は演説で、米大統領選挙で圧勝したトランプ氏を祝福し、NATOがウクライナ紛争の原因だと非難し、さらに、非常に重要な指摘ですが、新自由主義は(民主主義的コントロールのきかない、グローバルな)全体主義的イデオロギーになっていると批判しました。

 演説の内容は、ヴァルダイ国際討論クラブとロシア大統領府のウェブサイトに全文掲載されています。

※Valdai Discussion Club meeting(President of Russia、2024年11月7日)
http://en.kremlin.ru/events/president/news/75521

 質疑の方は、ほとんど文字起こしされていませんが、11月8日付『タス』が、日本に関する質疑応答について、短い記事を出しています。

 『タス』の記事を、以下に引用します。

 「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシア人は日本文化、日本食、そして日本全般を楽しんでおり、両国は距離的(※地理的)にも近く、『自然なパートナー』であるため、東京が協力関係に戻るというのであれば、モスクワは迷うことはない、とヴァルダイ国際討論クラブの総会で述べた。

 同氏は、ロシアは日本と『今後5年間、そして今後50年間』の関係を築いていく用意があると強調し、両国は地理的に近いことから『自然なパートナー』である、と付け加えた。

 『ロシアと日本の関係には、さまざまな歴史がありました。悲劇的な時代もあれば、誇りに思える時代もありました。ロシアの人々は、日本を愛しています。日本文化や日本食を愛しているのです』と、プーチン氏は指摘した。

 『私達は、何も破壊していません。結論を言えば、私達はあなた方をからかったり、バカにしたり、遠ざけたり、何かを非難したりすることもしないでしょう。

 私達は準備ができています。どうぞ、私達の客人になってください。ただ、戻ってきてくれれば、すべて解決します』」。

※Russia not to mess around if Japan returns to cooperation – Putin(TASS、2024年11月8日)
https://tass.com/politics/1869333

 ヴァルダイ国際討論会での、日本に関するプーチン大統領の、余裕すらのぞかせる発言について、『スプートニク日本』もX(旧ツイッター)に動画とコメントを投稿しています。

 「【『ロシアが日本にどんな悪いことをしたというのか』プーチン大統領が問いかけ】

 ロシアのプーチン大統領は7日、ヴァルダイ国際討論クラブで、日本に対して何も悪いことをしていないロシアに、日本政府が制裁を発動していることに当惑を示した」。

 添付されている動画には、日本語字幕が付けられています。

 「同じことが日本に関しても起こっています。驚くべきことです。私達が日本に、どんな悪いことをしたというのでしょうか?

 何もしていません。(悪い)行動も言葉も何ひとつ。

 ですが、彼ら(日本)は、私達に対して制裁を発動しました。何を根拠に?」。

※スプートニク日本のXへの投稿(2024年11月8日)
https://x.com/sputnik_jp/status/1854619866084356271

 『スプートニク日本』が紹介したプーチン大統領の上記の発言は、地政学やロシアの外交政策などを専門とするノルウェー南東大学(USN)の教授であり、「Russia in Global Affairs」誌の副編集長であるグレン・ディーセン氏の質問に応えてなされました。

 ディーセン教授は『サブスタック』で、プーチン大統領にぶつけた、自身の主張を要約しています。

1)紛争は、一極化と多極化の対立から生じる。

2)多極形式は、多方向外交政策と、より政治的な自治を可能にし、国家がブロック政治の駒になるのを防ぐため、各国は多極形式に惹かれる。

3)多極形式は、ロシアと中国、中国とインド、イランとサウジアラビア、そして将来的にはインドとパキスタンに明らかなように、大国が利益を調和させる体系的なインセンティブを生み出す。

※Professor Glenn Diesen speaking with President Vladimir Putin at Valdai Discussion Club(Glenn’s Substack、2024年11月9日)
https://glenndiesen.substack.com/p/professor-glenn-diesen-speaking-with

 ロシア大統領府のプーチン大統領演説と質疑の一部にも、ディーセン教授とのやりとりが収録されています。

 ディーセン教授の長大な質問は、ここでは省略しますが、ディーセン教授は日本については特に言及していませんでした。

 上記のプーチン大統領の発言が、どのような文脈でなされたのか、やや長くなりますが、重要な情報でありながら、日本の他のメディアが取り上げることはまずない、と思われるため、以下にプーチン大統領の回答を引用します。

プーチン大統領「冷戦が終結したとき、ブロック思考やブロック政策そのものを克服するチャンスがありました。もう一度言いますが、冷戦が終結したときに、ブロック思考や政策を克服するチャンスがあったのです。

 私は先ほども申し上げましたが、米国にはそのつもり(ブロック思考を克服する気)がなかったと確信しています。明らかに、米国は欧州に対する支配力が弱まることを恐れていました。米国は支配力を維持したいと考えており、実際、支配力をさらに強化しています。

 しかし、私は、そのことが最終的には属国的な従属体制を弱めることになるだろうと考えています。

 これから申し上げることは、決して悪い意味ではなく、また、神に誓って、誰かを非難したり、責めたりするつもりもありません。

 しかし、多くのヨーロッパ諸国、ほぼすべてのヨーロッパのNATO加盟国が、米国の政治と経済の利益のために、自国の利益に反する行動を取っていることは明らかです。

 米国のいくつかの州では、エネルギーはEU諸国よりも65~80パーセントも安いのです。彼らは意図的に税制を変更し、所得税を減税したり、ヨーロッパから米国への企業や産業全体の移転をうながす好条件を整えたりしています。そして、実際に移転する企業もあります。

 例えば、肥料やガラス産業など、一次エネルギー源に直接依存する産業が、その影響を真っ先に受けました。これらの産業は、もはや経済的に見合わなくなったため、事業を縮小し、米国への移転を進めています。

 再編の第二段階では、冶金産業が影響を受け、現在は自動車産業が影響を受けています。

 政府は企業の経営陣の非効率性を責めることはできますが、現在の状況は、主に政府の政策に起因するものであり、経営陣はこのような状況下で、事業と雇用を守る方法を模索することを余儀なくされましたが、それは、常に可能というわけではありません。

 つまり、私達が残念ながら巻き込まれているこの対立により、控え目に言っても、米国がそのリーダーシップを強化することが可能になったのです。実際、各国は半植民地的な依存状態に陥っています。正直なところ、私はこのような事態になるとは思ってもみませんでしたが、それは彼らの選択なのです。

 同じことが、日本でも起こっています。これは驚くべきことです。私達が何をしたというのでしょうか? 私達は、言葉でも行動でも、(日本に対して)何も悪いことはしていない。しかし、彼らは私達に対して制裁を課しました。なぜ、彼らは我々に対してそのようなことをするのでしょうか?」

 プーチン大統領はこの後、欧州の産業経済や政治的状況の悪化、中国との関係、ユーラシア大陸の安全保障、欧州とロシアの間に欠けている信頼関係、前日に米次期大統領に選出されたトランプ氏と、プーチン氏が知る歴代大統領について語りました。

 プーチン大統領は、トランプ氏について、暗殺事件への対処における勇気を賞賛し、「今後どうなるかはわからない。まったくわからない」としながらも、米大統領選における勝利を祝福し、トランプ新大統領との協力を約束しました。

 「まず言えるのは、暗殺未遂にあったときの彼の行動には、本当に感銘を受けたということです。彼が、勇気のある人物であることがわかりました。(中略)

 彼の1期目の政治については(中略)、私は、彼が各方面から追い詰められ、何もさせてもらえなかったという印象を持っています。彼は、左に一歩踏み出すこと、右に一歩踏み出すこと、余計な一言を発することさえも恐れていました。

 今後、どうなるかはわかりません。まったくわかりません。(中略)

 大統領選挙期間中に語られたことについては、今はコメントしたくありません。(中略)

 ロシアとの関係を修復し、ウクライナ危機を終結させるために語られたことについては、少なくとも注目に値すると思います。

 この機会を借りて、米大統領選での勝利を祝福したいと思います。私はすでに、米国民の信頼を得ている国家元首とは誰とでも協力すると述べました。この公約は必ず守るつもりです」

 プーチン大統領はこれまでも、欧州や日本が行なっている対露制裁は、ブーメランとなって、欧州や日本自身を痛めつけている、という発言をしてきました。もちろん、西側でたれ流されてきたプロパガンダとは違い、プーチン大統領の認識は現実を反映したものです。

 現在、ロシア大統領府のウェブサイトには、質疑応答の途中までしか収録されていないようですが、その末尾で、プーチン大統領は、「例えば米国が、ロシアと中国に対する政策を転換し、二重封じ込め政策から三国間協力体制へと移行すれば、誰もが勝利し、敗者は出ないだろう」と述べています。

※Valdai Discussion Club meeting(President of Russia、2024年11月7日)
http://en.kremlin.ru/events/president/news/75521

 きわめて慎重な政治家であるプーチン大統領が、日本を「自然なパートナー」と呼び、「日本がロシアに対する制裁を取り下げれば、ロシアはそれを歓迎し、長きに渡る協力関係を構築しよう」などと、公式の場で発言したのは、ウクライナ紛争始まって以来、初めてのことではないでしょうか?

 あるいは、ウクライナ紛争において、勝利を手中に収めつつあるからこそ、自らを制裁した国(欧米日)に対して、復讐ではなく、勝者の寛容さをもって、円満な関係を構築しよう、と穏やかに呼びかけられるのかもしれません。

 11月9日、ロシア国防省は、「(ロシア領内の)クルスクに侵攻しているウクライナ軍の損失は3万800人以上になった」と報告しました。

※(クルスク地域におけるロシア連邦領土へのウクライナ軍の侵入未遂に対する撃退の進捗状況に関するロシア国防省の概要)(2024年11月9日現在)(ロシア国防省、テレグラム)
https://t.me/mod_russia/45515

 他方、ウクライナのウグレダルとポクロフスクの中間にあるクラコフは、ロシア軍によって包囲されつつあります。

 ウクライナ軍による、ロシア領内のクルスク侵攻が始まった8月6日以降、11月10日までの約3ヶ月間で、ロシア軍は、ウクライナ全土での支配地域を1458平方キロメートル拡大しました。これは、東京23区の面積627.53平方キロメートルの2倍以上に相当する広さです。

※DEEP STATE MAP(DEEP STATE、2024年11月10日閲覧)
https://deepstatemap.live/en/#11/48.0526115/37.3583221

 トランプ陣営によって、ウクライナ停戦の条件が、まとめられつつあることは、昨日のこの『日刊IWJガイド』でもお伝えしました。

 ヴァンス次期副大統領は、大統領選挙期間中、ウクライナ紛争の停戦条件に、「その時点での戦線の位置」を基準とし、ロシアが支配しているウクライナ領土はロシアに割譲し、ロシアとウクライナの間に「非武装地帯を設ける」という提案をしています。

※トランプ氏とウクライナのゼレンスキー氏の電話会談には、イーロン・マスク氏も同席!『ウォール・ストリート・ジャーナル』が暴いたトランプ政権移行チームの停戦案は「ロシアがウクライナ領土の約20%を占領している現状の固定化」「ウクライナが少なくとも20年間はNATOに加盟しないこと」「800マイル(約1287キロ)の非武装地帯への同意」、さらに平和維持部隊は「米国はやらない。ポーランド人、ドイツ人、英国人、そしてフランス人にやらせるべきだ」とも! ゼレンスキー氏は「急激な停戦はウクライナにとって損失」と主張! 一方、ロシアのプーチン大統領は、トランプ氏との停戦協議に『準備はできている』と表明!
(日刊IWJガイド、2024年11月11日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241111#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54110#idx-4

 バイデン政権下で始められた、ウクライナ紛争の停戦を目指す第2次トランプ政権の発足は、ロシアにとっても、NATOの東方拡大やウクライナにおけるロシア系住民への迫害の事実について、きちんと外交のテーブル上に乗せ、舞台を戦場から、冷静でプロパガンダまみれではない議論と外交交渉の俎上に乗せる格好の機会となる可能性があります。

※Vance says Trump’s plan to end war in Ukraine could include creating demilitarized zone(The Washington Post、2024年9月12日)
https://www.washingtonpost.com/politics/2024/09/12/vance-trump-ukraine-russia-war-plan/

 戦況を見てもロシアの優勢が確定的になり、政治的に見ても、トランプ氏が米大統領選挙で圧勝したことで、米露間の対立と緊張に、ある種の「緩み」が見えてきた今、プーチン大統領は、米国の従属下に置かれた欧州と日本に「今後どうするのか、米国の言いなりにいつまでもなっているのではなく、自分の頭で考えて決めれば、ロシアは受け入れるぞ」と、ニンジンを吊り下げてきた、というべきでしょうか。

 長期停滞の30年を経て、少子化超高齢化も、まったなしで進む日本ですが、まだ名目GDPは世界4位、人口は世界11位です。

 日本が対米従属を続け、「西側同盟」にとどまるのか、「西側同盟」から自立し、「西側同盟」とも中露とも同じ距離感でつきあうのか、中露BRICSに連なるのか、日本の態度次第で、世界のパワーバランスは大きく影響を受けます。

 いわば世界のパワーバランスのキャスティング・ボートを握る日本に対し、プーチン大統領は「こっちの水も甘いよ」と囁きかけているかのようです。

 ワシントン在住の国際政治アナリストの伊藤貫氏は、2013年に、元外交官の馬渕睦夫氏との討論番組の中で、以下のように、日米同盟の実態を語っています。

 「(米国は)日本人とパブリックな場で会う時は、『日米は、価値判断を共有する、信頼感に満ちた同盟国だ』と言うんですよ。

 でも、プライベート場では、『お前達日本人が、独立した外交政策と、国防政策を持つんだったら、日米同盟をすぐ切るぞ』と。『経済制裁するぞ』と。『軍事制裁するぞ』と。

 『お前ら、それでも独立するつもりか?』と言われると、みんなシュンとして、黙って帰ってきちゃうわけですよ。

 だから、脅かされてるわけでしょう」。

※【馬渕睦夫】激論!!喧嘩寸前!?馬渕睦夫VS伊藤貫【ひとりがたり/振り返りpart247】(馬渕睦夫【ひとりがたり】、2024年10月23日)
https://youtu.be/idC63WrUqcY

 米国からの自立を達成するには、米国からの嫌がらせや攻撃に対峙してゆく覚悟が必要です。

■第21回ヴァルダイ国際討論会の総会におけるプーチン大統領の質疑応答の一部始終を、鈴木宗男議員が、自身のブログで紹介! プーチン大統領は、日本人の質問者に対して「なぜそんなこと(対露制裁)をしたのか? ワシントンから命令を受けたからか?」と問いかけていた!

 プーチン大統領が11月7日、第21回ヴァルダイ国際討論会の総会で、「我々は日本を愛し、日本文化を愛し、日本料理を愛している」と述べたくだりを、別稿で『タス』からの引用としてご紹介しました。

 しかし、プーチン大統領の発言が、どのような質問に対してなされたのか、どのような文脈で語られたのかは、ロシア大統領府では、質疑応答のほとんどが公開されていないために、確認ができませんでした。

 その質問と、プーチン大統領の応答全文を、地域政党・新党大地代表である鈴木宗男参議院議員が、自身のオフィシャル・ブログ「花に水 人に心」で紹介していました。

 鈴木宗男事務所に転載許可をいただきましたので、笹川平和財団の畔蒜(あびる)泰輔氏による質問と、プーチン大統領の応答を以下にご紹介します。

 興味深いのは、プーチン大統領が、日本が対露制裁に踏み切ったことについて「なぜそんなことをしたのか? ワシントンから命令を受けたからか?」と発言した件を、『タス』が省略していたことです。

 プーチン大統領は、日本が米国の従属国であることを知り抜いています。ロシアと日本は「自然なパートナー」だと述べ、「(ロシアは)今後5年間、そして今後50年間、日本との関係を築いていく用意」があると言いながら、「本当に日本は米国から自立する気があるだろうか?」という疑問を抱いていることは明らかです。

※11月9日(土)(鈴木宗男オフィシャル・ブログ「花に水 人に心」、2024年11月9日)
https://ameblo.jp/muneo-suzuki/entry-12874394805.html

 以下に、鈴木氏のブログから、質疑応答を転載いたします。なお、最初の発言者「F. ルキヤノフ」は、ヴァルダイ国際討論クラブ開発支援財団研究ディレクターで、討論会の司会者、フョードル・ルキャノフ氏です。

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F. ルキヤノフ「ありがとうございます。

 日本の話が出たが。畔蒜(あびる)さん」

畔蒜泰輔(以下、畔蒜)「ありがとう。笹川平和財団の畔蒜泰助です。

 同じ質問をさせていただくが、日本にも関連している。東アジアの戦略的環境はますます緊迫している。その中心にあるのは、米国と中国の戦略的対立である。ロシアはこの対立において、明らかに中国の味方である。ロシアと中国の合同軍事演習の頻度は、この地域で著しく増加している。

 一方で、アジアは多くの価値観を持つ地域であり、この地域におけるロシアの戦略的利益は、中国との関係に限定されるべきではない。一方では、東アジアにおける米中対立の中でのロシアの立場、他方では、この地域におけるロシアの戦略的多国間利益のための空間の維持という2つの課題を、ロシアはどのように調整しようとしているのか。

 また、このような戦略的文脈の中で、例えば5年後の日露関係をどのように評価するか?

 ありがとう」

V.プーチン「確かに、東アジアの情勢は落ち着いておらず、安定していないが、中国はそれとは何の関係もない。もちろん、中国は最も近いパートナーであり、友人だが、私は客観的に話をしようと思う。

 中国は、何かブロックを作っているのか? 中国を擁護するつもりはない。ただ、中国には多くの国内問題があることは理解している。しかし、経験豊かで、有能で、自国民の将来を考えている人達は、妥協点を探し、それを見つける。カザンで開催されたBRICSサミットを含め、彼らは対話を行っており、これが今後の中印関係の発展に良い影響を与えることを期待している。

 東アジア全体の状況については、中国がブロックを作っているのか? 一つのブロック、第二のブロック、第三のブロックと、ブロックを作っているのはアメリカだ。

 今、NATOが正式に関与しようとしている。ある大国の明らかな指示のもと、閉鎖的な軍事・政治ブロックが作られると、良いことは何も起こらない。他のすべての国々は、原則として、このようなブロックを作る国家の利益のために働く。そして、何でも簡単に賛成する人達に考えてもらおう。

 もし何らかの問題が生じたとしても――隣国間では常に生じるものだ――、外部からの干渉を受けることなく、地域レベルで、これらの国々の指導達が、強さ、勇気、忍耐、妥協を求める用意を見いだすように努力すべきである。この姿勢が勢いを得れば、妥協点は必ず見つかる。

 したがって、攻撃的なブロックを形成しているのは中国ではなく、米国であるにもかかわらず、中国に攻撃的な意図があると非難するのは、完全に間違っていると思う。

 さて、ロシアが中国の味方であり、こうしたブロックを作る側の味方ではないという事実については、どうだろうか? それがどうした? もちろん、我々は中国の味方だ。中国がこの地域で、攻撃的な政策をとっているとは思っていない。

 多くのことが、台湾を中心に動いている。そう、台湾は中国の一部なのだ。しかし実際にはどうだろう? しかし、実際には、彼らはまったく異なる方向に行動し、状況を悪化させる側に挑発している。

 なぜなのか? ウクライナ危機を引き起こしたのと同じ理由ではないか?

 アジアに危機を作り出し、世界の他の国々に向かって、『みんな、私の近くに来よう、私なしでは対処できないのだから』と言うためだ。この論理はアジアでも通用するのかもしれない。

 だから私達は中国を支持している。中国が絶対的にバランスの取れた政策を追求していると信じているからであり、また同盟国でもあるからだ。我々は非常に大きな貿易取引を行っており、安全保障分野でも協力している。

 演習を行っていると言ったが、そうだ。アメリカは日本と演習をしないのか? 定期的に行っている。他の国とも定期的に演習を行っている。

 私は以前、1990年代後半から戦略航空機を使わなくなったと言ったことがある。中立地帯での長距離飛行は行わなかったが、米国はそれを続けた。そして結局、我々も戦略機の飛行を再開した。

 この場合も、同じだ。米国はそこで延々と演習を行い、やがて我々や中国も演習を行うようになった。しかし、演習は誰かを脅かすものではなく、私達の安全を確保するためのものだ。そして我々は、これがアジアだけでなく世界全体の状況を安定させるための正しい手段だと信じている。

 そして、この地域の国々は何も恐れることはない。中国との一般的な協力、そして(特に)軍事・軍事技術分野での協力は、我々の安全保障を強化するためのものであり、第三国に対するものではない。

 日本および日本との二国間関係については、あなた方の同僚に話したことを繰り返そう。我々は、日本との関係を悪化させてはいない。日本に対して、最近何か悪いことをしただろうか? 我々は交渉をしており、平和条約という、非常に難しい問題に対する答えを見つけようとしている。

 ところで、1956年宣言にもとづく妥協の可能性について質問があった。我々はソ連で批准さえした。しかし日本側はそれを拒否した。それでも日本側の要請で、我々はこの宣言に立ち返り、対話を再開した。たしかに簡単なことではなかったが、概して我々はパートナーの意見を聞き、この1956年宣言にもとづいて何をどのように構築するかを考えた。

 ところが突然、日本は私達に対して制裁を科し、ロシアを脅威のリストに入れた。

 何が脅威なのか? 日本に対する脅威とは何だ? さらに日本は制裁を科した。我々が何をした? なぜそんなことをしたのか? ワシントンから命令を受けたからか?

 パートナーである同盟国を怒らせることなく、『やあ、考えておくよ』と言えたはずだ。何の疑問もなく、命令に従わなければならなかったのか? なぜ、そんなことをしたのか? 私には理解できない。

 神に感謝しよう。日本にはまだ賢い人々がいる。彼らは協力を続け、特にエネルギー分野では、私達の会社から離れず、すべてが信頼できるものだと見抜いている。日本が制裁を課しているにもかかわらず、私達は何もしない。日本の企業は、我々と協力してきたし、今も協力している。

 アメリカ企業からも、私達の市場に戻ってきたいというシグナルが出ている。もちろん、新たな条件下で、損失を出しながらだ。しかし、それは我々の責任ではない。

 我々は、今後5年間、そして今後50年間、日本との関係を築いていく用意がある。日本は我々の隣国であり、自然なパートナーだ。私達の関係の歴史にはさまざまな時期があり、悲劇的なページもあったが、私達が誇れるものもあった。

 我々は日本を愛し、日本文化を愛し、日本料理を愛している。我々は何も破壊していない。自分のために結論を出しなさい。私達は、ここでふざけたり、ごまかしたり、突き返したり、何かに責任を押し付けるようなことはしない。準備はできている、戻ってきてくれ、それだけだ。

 以上、これ以上、付け加えることはないだろう」

(※IWJ:鈴木宗男氏のブログで「発言者名:発言内容」となっている書式を、発言者名「発言内容」に変更しました。また、一部表記をIWJの表記にあわせています)
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■8月から始まったIWJの第15期も、11月に入り、4ヶ月目に! 1月からのコロナの後遺症とみられる体調不良に苦しんでいる岩上安身ですが、インタビューを再開! 近々、山田正彦元農水相のインタビューの予定も! 10月の31日間のカンパ実績が確定! 120件、314万5240円のご寄付・カンパをいただきました! ありがとうございます! とはいえIWJの財政状況は未達続きでピンチです! 11月からは支出をさらに削り、ご寄付・カンパの月間目標額を400万円から350万円に下げさせていただきます!「IWJしか報じていない情報」自体は激増中です! ぜひ、ご支援をお願いいたします!

 10月の1日から31日までの31日間のご寄付・カンパ額が、確定しました! 120件、314万5240円のご寄付・カンパをいただきました! これは月間目標額の90%にあたります。目標達成まで、10%に迫りました。ご支援いただいた皆さま、本当にありがとうございます!

 しかし、ご寄付・カンパの月間達成率は、8月は39%、9月は58%に続いて、10月も目標額には到達しませんでした。3ヶ月連続の未達です。IWJの財政状況は、まだピンチが続いています。

 今月からは、より一層、支出を絞り、ご寄付・カンパの月間目標額を400万円から350万円に下げることといたしました。

 また、今月11月は、7日までの7日間で、16件、27万6000円のご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます! この額は、単独月間目標額350万円の8%にあたります。あと3週間で、月間目標額の92%を集めないと苦しくなります。

 第15期が、赤字とならないようにするために、無料でご視聴の方は、有料会員登録と、ご寄付・カンパによる、財政難のIWJへのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 また、11月に入って早々には、5日に行われる米大統領選にあわせて、同日午後7時から、6月17日に最新刊『帝国主義アメリカの野望~リベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ』(社会評論社)を上梓した、ウクライナ問題に詳しい評論家で、元日経新聞・朝日新聞記者の塩原俊彦氏への第5回となるインタビューを初配信しました!

 マスメディアが決して掘り下げない、両候補のダークサイドや、当選した時に起こりうる懸念点を先取りしてお伝えしています! ぜひ、会員となって、全編、御覧ください!

※米メディアは「トランプ憎し」で、現実とは違うゆかんだ報道をしている! 神に祝福されたかのようにふるまうヘゲモニー国家・アメリカの「超大国神話」と「悪」を真正面から暴く!~岩上安身によるインタビュー第1170回ゲスト 評論家、元日経新聞・朝日新聞記者 塩原俊彦氏(第5回) 2024.11.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525543

 さらに日本の食と米と種子の危機について、元農林水産大臣で弁護士の山田正彦氏に近日中にインタビューを行う予定です! これも、米国の圧力で日本の食糧自給率を下げる政策が長年続けられ、代わりに米作物を輸入され続けてきましたが、マスメディアが「タブー」視して、ろくに実態を報じずにきました。私達の健康と食生活に直接関わる重要な情報を、明らかにします。

 全編視聴は、会員のみとなりますので、こちらもぜひ、会員登録してご視聴ください!

 また、インタビューを、お見逃しになった方も、会員であれば2ヶ月間全編視聴が可能です!

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 10月末現在、IWJ会員の総数は2160人、このうちサポート会員の方は822人でした。ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします! 会員総数が5000人、そのうちサポート会員が2000人いてくれたら、経営は格段に安定します!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

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 同じくサポート会員が、1ヶ月3300円で、毎月支払ってゆくと、12ヶ月で3万9600円のところ、一括払いですと、3万3000円ですみます! 2ヶ月分おトクです! ぜひ、ご検討ください!

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みずほ銀行
支店名 広尾支店
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城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
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ゆうちょ銀行
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店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
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 どうぞ、皆さま、欧州と同じく、米国に操られたまま、無謀な戦争へと向かう日本の対米従属権力に対し、リスクを負い、一切忖度しないで真実をお伝えしてゆく独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝

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◆中継番組表◆

**2024.11.12 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】9:40メド~「福岡資麿 厚生労働大臣 閣議後記者会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 福岡資麿厚生労働大臣による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた厚生労働省関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9a%e7%94%9f%e5%8a%b4%e5%83%8d%e7%9c%81
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【IWJ・エリアCh2・福島】13:30~「第53回『県民健康調査』検討委員会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach2

 「福島県県民健康調査課」主催の「県民健康調査」検討委員会を中継します。これまでIWJが報じてきた県民健康調査関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%9c%8c%e6%b0%91%e5%81%a5%e5%ba%b7%e8%aa%bf%e6%9f%bb

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◆中継番組表◆

**2024.11.13 Wed.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

水枯れ、地盤沈下、残土、マスコミ報道などについて検証を試みる~10.20 第22回 リニア勉強会「ジャーナリストが見るリニア中央新幹線」~なぜリニアはトラブル続きなのか? ―登壇:井澤宏明氏(ジャーナリスト)、樫田秀樹氏(ジャーナリスト) 2024.10.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525164

宮城県・女川原発2号機が計測機器のトラブルで原子炉停止!「すごく危ない、やめてもらいたい!」~11.8 原発反対八王子行動 2024.11.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525491

ファイザーやモデルナが開発した新型コロナワクチンは、基礎研究や動物実験、臨床実験が、接種しながら行われていた! 健康な人に無差別に接種するワクチンは、安全性が絶対条件!~11.7 レプリコンワクチンの危険性を考える~講師:天笠啓佑氏、村上茂樹氏(ともに DNA問題研究会会員) 2024.11.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525575

◆「2025年2月28日」まで、フルオープン! 動画をご視聴になり、記事をお読みになった方々は、ぜひ、この機会に会員登録をお願いします!◆

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米国政府と多国籍企業の意向・TPP条約で成立した種子法廃止法は、国民の食料への権利の侵害だと訴えた「種子法廃止等に関する違憲確認訴訟」の控訴審が結審し、来年2月の判決へ! 最終弁論で40分の意見陳述を行った山田正彦元農水相は、「米の供給不足が完全に解消されるなど、種子法制定当初における国家的要請への対応が完了した」との国側の主張に反論! 農水省の試算によれば「日本では2040年には359万トンもの米不足に陥る」と指摘!「種子法廃止は、私達を飢えに陥れかねない、天賦の権利を侵害するもので、絶対に認めてはならない」と熱弁!!(前編)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241007#idx-6
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53982#idx-6

米国政府と多国籍企業の意向・TPP条約で成立した種子法廃止法は、国民の食料への権利の侵害だと訴えた「種子法廃止等に関する違憲確認訴訟」の控訴審が結審し、来年2月の判決へ! 最終弁論で40分の意見陳述を行った山田正彦元農水相は、「米の供給不足が完全に解消されるなど、種子法制定当初における国家的要請への対応が完了した」との国側の主張に反論! 農水省の試算によれば「日本では2040年には359万トンもの米不足に陥る」と指摘!「種子法廃止は、私達を飢えに陥れかねない、天賦の権利を侵害するもので、絶対に認めてはならない」と熱弁!!(後編)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241008#idx-7
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53987#idx-7

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自民党は39人処分するだけで幕引きをはかる!?「裏金問題はまだ始まったばかり」! 自民党議員らと岸田総理と後援会を次々と刑事告発!~岩上安身によるインタビュー 第1153回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.5
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522485

「1994年の政治制度改悪が裏金作りを生み『米国の利益のための戦争をする国作り』に直結した!」~岩上安身によるインタビュー 第1154回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522670

「『パンデミック合意』の中身は遺伝子製剤を使った儲け話の分け前。世界の保健とか、健康とか、ましてや命の話ではない! WHOは反社! 邪悪そのもの!! しかも日本はその主犯! WHOの親善大使・武見敬三氏が厚労大臣になって、バリバリ進めた!!」作られたパンデミックである「プランデミック戦争」から日本人の命を守るには!?~岩上安身によるインタビュー 第1167回ゲスト 立憲民主党・原口一博衆議院議員 2024.10.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/524918

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■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】

■【第1弾! 国民民主党の玉木雄一郎代表が、不倫疑惑を報じられ、緊急記者会見で「概ね事実」と認める! 午後の首班指名は「仲間の意見を聞く」と表明! しかし、衆参とも国民民主党議員全員が玉木氏に投票!】「妻子ある身で他の女性に好意を寄せたことは事実」だと謝罪しながらも、「党の代表は正式な手続きで議員やサポーターに選ばれた地位。私個人のものではない」と自らの辞任は否定!「仲間の判断に委ねる」と繰り返す!(『Smart FLASH』、2024年11月11日)

 写真週刊誌『FLASH』(光文社)のウェブ版『Smart FLASH』が11月11日付で、国民民主党の玉木雄一郎代表の不倫疑惑を報じました。

※【独占スクープ】玉木雄一郎氏「高松観光大使」元グラドルと隠密不倫デート&地元ホテルで逢瀬…取材には「家族との話し合いが終わっていない」(Smart FLASH、2024年11月11日)
https://smart-flash.jp/sociopolitics/315866/

 記事によると、相手の女性は、玉木氏の地元、香川県高松市の観光大使を務める39歳の元グラビアアイドルで、タレントの小泉みゆきさん。香川県の政界関係者は、玉木氏が小泉さんと高松のホテルで密会しているのを「2回、目撃しています」と証言しています。

 この『Smart FLASH』の記事は、今年7月26日の夕方、玉木氏がホテルにチェックインすると、その後から、小泉さんはチェックインせずに、玉木氏の部屋と同じフロアでエレベーターを降り、「2人とも、この日は同ホテルに宿泊した」と報じています。

 さらにこの『Smart FLASH』の記事は、衆院選後の10月30日の夜、玉木氏と小泉さんが「新宿のバーでの密会」していたと、玉木氏の写真を掲載して報じています。

 このスキャンダルについて、玉木氏は11日午前、臨時記者会見を開いて「報道された内容は概ね事実だ」と認めました。

 『共同通信』は、11月11日付のYouTubeのニュース動画で、「代表の進退については『仲間に諮る』と述べた」と報じました。

※【詳報】玉木氏、不倫報道認め謝罪 代表進退「仲間に諮る」(KYODO NEWS、2024年11月11日)
https://youtu.be/q9UkfIxGUoc

★11月9日のこの『日刊IWJガイド』でもお伝えしましたが、国民民主党はSNSやYouTubeでの発信に力を入れ、若者現役世代にターゲットを特化した結果、衆院選で大きく議席を伸ばし、与野党の間で今後の政局の行方を左右する存在として、一躍注目を集めています。

※【衆議院選挙で議席を大幅に伸ばしたことで、にわかに注目を集めている国民民主党! 公約の実現をめざして国民民主党が与野党と活発な協議! 目的は政権交代ではなく公約実現!?】(『毎日新聞』、2024年11月8日ほか)(日刊IWJガイド、2024年11月9日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241109#idx-6
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 玉木氏は「家族のみならず、期待を寄せていただいた全国の多くの皆さんに、心からお詫びを申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪しました。

 『Smart FLASH』がこのスキャンダルを報じ、玉木氏が記者会見を行った11日は、午後1時から、特別国会での首班指名選挙が行われる日でした。

 記者会見で「これから首班指名で、『玉木雄一郎』と書くという方針は変更ないか?」と聞かれ、玉木氏は「12時からの両院議員総会で、仲間の意見を聞きたい」と答えました。

 また、代表辞任についても、「仲間の意見を聞きたい」と、繰り返しました。

 午後の首班指名では、玉木氏は衆議院で28票、参議院で11票を得ています。国民民主党の議席数は、衆議院が28議席、参議院が9議席ですから、不倫スキャンダルにも関わらず、党員は全員、玉木氏に投票したと考えられます。

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■【第2弾! 総理大臣指名選挙の決選投票で、自民党・石破茂氏が立憲民主党野田佳彦氏を破り、第103代総理大臣に選出!】注目の国民民主党は、参議院、衆議院1回目、衆議院決選投票ですべて、玉木雄一郎代表に投票! 決選投票で上位2名以外の名前を書けば無効票となるため、結果的に与党に有利に! 国民民主党はやっぱり自民党の補完勢力!? 石破政権と玉木代表の国民民主党は「政治的不倫関係」!?(『NHK』、2024年11月11日ほか)

 11月11日午後、衆議院本会議での総理大臣指名選挙が行われました。1回目の投票では決着が付かず、自民党の石破茂総裁と野党第1党である立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票が行われ、石破氏が総理大臣に指名されました。

 決選投票が行われたのは、1994年の、日本社会党の村山富市氏と無所属の海部俊樹氏以来、30年ぶりです。

 一方、与党が過半数を占める参議院本会議でも、衆議院に先立ち総理大臣指名選挙が行われ、投票の結果、石破氏が総理大臣に指名されました。

 この結果、衆参両院で指名された石破氏が、第103代総理大臣に選出されました。

※首相指名選挙 決選投票の結果は?仕組みは?過去の決選投票も(NHK、2014年11月11日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k10014634911000.html

 この総理大臣指名選挙で、キャスティング・ボートを握ったのは、不倫問題でゆれる玉木雄一郎代表の国民民主党です。

 国民民主党は11日、特別国会の首相指名選挙直前に行われた党代議士会で、決選投票になった場合も含め、玉木氏の名前を書く方針を、党として確認しています。

※国民民主、首相指名は2回とも玉木氏 不倫報道受け両院議員総会(毎日新聞、2024年11月11日)
https://mainichi.jp/articles/20241111/k00/00m/010/138000c

 実際に、衆議院での国民民主党の議員達の投票行動を見てみましょう。

 第1回目の投票では、国民民主党の衆議院議員28名全員が、玉木代表に投票しました。この時、石破氏の得票は221票、野田氏は151票です。

 決選投票でも、石破氏の得票は221票です。野田氏は、1回目から9票増えて、160票でした。

 つまり、党の方針通り、国民民主党の28名は、決選投票でも玉木代表に入れたことがうかがえます。

 決選投票は、第1回投票の上位2名による直接対決で、上位2名以外の名前を書くと、無効票にカウントされます。

 決選投票では、この無効票が84票出ました。この中に、国民民主党の28名の票は入っています。

 玉木代表は、「決選投票で84票、我が党も含めて無効票が出たということは、逆に言えば、対抗する野党第1党が野党をまとめきれなかったということの証左だ」と述べています。

※【速報中】林官房長官、第2次石破内閣の閣僚名簿発表 新任は3人(朝日新聞、2024年11月11日)
https://digital.asahi.com/articles/ASSC72PKDSC7UTFK01CM.html

 総理大臣指名選挙前に確認した党の方針通りだから、国民民主党の投票行動には問題がない、といえるでしょうか。

 特に決戦投票に関しては、無効票を投じることは、石破氏の率いる与党の自公と、野田氏の率いる、野党の立憲民主党と、双方どちらにも等距離を取ったことになる、とは言えません。

 石破総理に投票しなくても、無効票を投じることで、結果的に、第二次石破内閣の誕生をアシストしたことになるからです。

 この結果になることは、当然、玉木代表は計算していたはずです。

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■【第3弾! 第2次石破内閣発足! 新閣僚は、衆議院選で議席を失った2名と公明党代表交代に伴う1名以外は、全員再任!】自民党の新任閣僚・鈴木馨祐法務大臣と、江藤拓・農林水産大臣は、それぞれ裏金問題で「不記載」「記入漏れ」で、政治資金収支報告書を「訂正」! たった19名の閣僚に、裏金問題のない人材を選べないのか!?

 11月11日、首相指名投票を経て、第103代総理大臣に選出された石破総理の閣僚人事が発表されました。新閣僚は、衆議院選で議席を失った2名と公明党代表交代に伴う1名以外は、全員再任しました。

※【一覧】第2次石破内閣の顔ぶれと内閣のデータ(NHK、2024年11月11日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k10014634871000.html

 新任の3閣僚を以下にご紹介します。

1)衆議院選挙で落選した牧原秀樹氏の代わりに、自民党の鈴木馨祐(けいすけ)衆議院議員が法務大臣に新任。

 鈴木馨祐氏は、1977年生まれの47歳、先の衆議院選挙では比例南関東ブロックで選出され、衆議院議員として6期目を迎えました。自民党内では麻生派に所属しています。第4次安倍内閣では、財務副大臣、外務副大臣を歴任しています。

 公式ホームページのプロフィールによると、東京大学法学部第3類(政治コース)を卒業後、大蔵省(現財務省)に入省、福岡国税局、ジョージタウン大外交大学院フェロー、在NY副領事、厚生労働省勤務を経て、2005年より衆議院議員を務めています。現在は、衆議院法務委員長を務めています。

※プロフィール(鈴木けいすけ)
https://www.suzukikeisuke.jp/profile

 鈴木氏は、『しんぶん赤旗日曜版』2024年5月26日号で、同氏が代表を務める「自民党神奈川県第7選挙区支部」において複数の団体から計6件、66万円の寄付の不記載があったと報道され、その事実関係を認めています。その後2件の不記載、282万円の政治資金収支報告書の記載漏れを認めています。

※規正法改正案提出の自民・鈴木氏、寄付8件の不記載認める(朝日新聞デジタル、2024年5月24日)
https://www.asahi.com/articles/ASS5S366SS5SUQIP016M.html

2)衆議院選挙で落選した小里泰弘氏の代わりに、自民党の江藤拓衆議院議員が農林水産大臣に新任。

 江藤拓氏は、1960年生まれの64歳、先の衆議院選挙では宮崎2区で選出され、衆議院議員として7期目を迎えました。これまで農政の要職を歴任し、2019年の第4次安倍再改造内閣では農林水産大臣を1年間務めました。農林水産大臣への就任は2度目となります。

 公式ホームページのプロフィールによると、成城大学経済学部経済学科を卒業後、父・江藤隆美衆議院議員の秘書となり、2003年に衆議院議員となりました。衆議院議員となって以降、ずっと農林水産分野で活動をしてきています。

※経歴(江藤拓)
https://eto-taku.jp/profile/

 江藤氏は、2023年12月、同氏が代表を務める「飛雄会」において、政治資金パーティーでJAグループ宮崎の政治団体から受け取った46万円が「記入漏れ」であったことを認め、収支報告書を訂正しています。江藤氏は「記載する必要がないという思い込みがあった」と弁明しています。

※自民党の江藤拓・元農相、パーティー収入不記載…事務所「必要ないと思い込んだ」(読売新聞、2023年12月9日)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231209-OYT1T50249/

 自民党から選挙を経て新たに選ばれた2人の閣僚が、ともに、「不記載」や「記入漏れ」を認めているとは、自民党の人材不足もここに極まれり、というべきでしょうか。選挙で禊は終わった、という認識なのか、せめて閣僚は裏金疑惑のない人材を選ぶべきではなかったかと思わされます。

3)公明党の代表に就任した斉藤氏の代わりに、公明党の中野洋昌衆議院議員が国土交通大臣に新任。

 公明党は、新代表として選挙に臨んだ石井啓一氏が落選し、代表を辞任しました。国土交通大臣を務めていた斉藤鉄夫氏が公明党代表に就任し、中野洋昌衆議院議員が新たに国土交通大臣に就任しました。

 中野氏は、京都府生まれ、1978年生まれの46歳、兵庫8区選出の衆議院議員です。東京大学教養学部を卒業後、国土交通省・課長補佐を経て、2012年に初めて衆議院議員に当選しました。経済産業政務官を務めた経歴があります。

 今回の衆議院選挙では、大阪を中心に関西で圧倒的な支持を誇る日本維新の会の候補者との一騎討ちを制し、小選挙区でトップ当選しています。

※中野 洋昌(なかの ひろまさ)(公明党)
https://www.komei.or.jp/member/detail/28021092

 「政治とカネ」の問題で厳しい姿勢を打ち出した公明党ですが、自民党の裏金議員の推薦を連発しました。「言っていることとやっていることが違いませんか?」という違和感も、今回の衆議院選挙で公明党が議席を大きく減らした一因だったのではないでしょうか。(IWJ)

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、尾内達也)

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