オリバー・ストーン監督制作のドキュメンタリー映画「ウクライナ・オン・ファイアー」の中で、プーチン大統領は、ウクライナで起きた「乱暴な民営化と公然たる国有財産の強奪」を語っている。その混沌から、「経済マフィア」とも呼ばれる新興財閥「オリガルヒ」が生まれた。
▲映画『UKRAINE ON FIRE』の表紙画像(Wikipedia、Another Way Productions)
2014年、ウクライナのユーロ・マイダン革命直後、オリガルヒ創業の天然ガス会社「ブリスマ」役員に、バイデン副大統領(当時)の息子ハンター・バイデン氏が就任。当時ウクライナ担当だった父のコネを活用して、彼がウクライナのロビー活動を仕切った可能性は高いと考えられる。
ウクライナを抜かしてロシアと欧州を直結するパイプライン「ノルドストリーム2」の、ウクライナ・ロビーによる妨害工作の中心に、ハンター・バイデン氏がいたのではないか。ウクライナの支配階層、オリガルヒと共に、ウクライナ人を搾取する、米国政界の姿があぶり出されてくる!
詳しくは記事本文を御覧いただきたい!
オリバー・ストーン監督のドキュメンタリーでプーチン大統領が語る! ウクライナの「乱暴な民営化と公然たる国有財産の強奪」!
ウクライナの歴史と2014年に起きた「マイダン革命」と、西側メディアと米国の役割については、2016年にオリバー・ストーン監督が制作した「ウクライナ・オン・ファイアー」というドキュメンタリー映画がある。
- ウクライナ・オン・ファイアー(YouTube、2022年3月2日閲覧・3/18現在、非公開)
- ウクライナ・オン・ファイアー(ニコニコ動画、2022年3月14日閲覧)
この中で、ストーン監督は、プーチン大統領にインタビューを行っている(動画20分くらいから)。
プーチン大統領は、ウクライナ独立の直後の様子を次のように語っている。
「ウクライナが独立(1991年8月24日)した直後から乱暴な民営化と公然たる国有財産の強奪が始まりました。生活水準はたちまち低下し、政権交代が繰り返されながらも、ウクライナの庶民には何一つ変わりませんでした。それはウクライナ人に対する一貫した強奪だったのです。そして、もちろん、人々は、この権力の乱用と異様な腐敗に嫌気がさしてしまったのです」
プーチン大統領は、1991年に独立したウクライナがどういう状態に置かれてきたのか、端的に物語っている。
この同じ現象は、ロシアでも見られた。岩上安身は著書『あらかじめ裏切られた革命』の中で、国家制度の民営化の名のもとに私物化してゆく経済マフィア・オリガルヒの姿を、ソ連崩壊早々の90年代のうちに明らかにしている。
▲岩上安身著『あらかじめ裏切られた革命』 (講談社文庫)
この「権力の乱用と異様な腐敗」の中からオリガルヒと呼ばれる一群の新興財閥が生まれ、貧富の格差が拡大し、「乱暴な民営化と公然たる国有財産の強奪」に拍車をかけてゆくのである。
経済マフィア・オリガルヒ設立の天然ガス会社「ブリスマ」役員に、バイデン副大統領(当時)の息子ハンター・バイデン氏就任!
そうしたいわばウクライナ庶民を搾取する階層であるオリガルヒの一人に、天然ガス会社ブリスマを創業したミコラ・ズロチェフスキー氏がいる。
▲ブリスマ創業者のミコラ・ズロチェフスキー氏。写真はウクライナのエコロジー天然資源大臣(2010年7月から2012年4月)当時。2012年4月から2014年2月は国家安全保障防衛評議会の経済社会安全保障副長官を務めた。(Wikipedia、Svetlana.pashko)
2014年2月に頂点を迎えるユーロ・マイダン革命直後、バイデン大統領の次男、ハンター・バイデン氏が、このブリスマの役員に就任したと米国の雑誌『タイム』(2014年7月7日号)は伝えている。
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