皇室典範の改悪を受けて、岩上安身は2026年8月18日、神道学者で歴史家、天皇・皇室研究者である高森明勅(たかもり あきのり)氏に、連続インタビューの3回目となるインタビューを行った。
7月27日にこの連続インタビューの1回目が始まって以降も、新たな出来事が次々に展開している。高森氏は、「我々の主張が正しい、ということが裏付けられているような出来事が続いている」と、感想を述べた。
8月13日に行われた、秋篠宮殿下ご夫妻のパラグアイご訪問に際しての記者会見で、記者から「改正皇室典範の議論の受け止め」についての質問を受けた秋篠宮殿下は、「私自身もいろいろと考えるところはありましたし、先般、天皇陛下が話されたことを、もっともだと、その通りだと、私は思っています」と、お答えになった。
- パラグアイご訪問に際し 秋篠宮皇嗣同妃両殿下の記者会見(宮内庁、2026年8月13日)
https://www.kunaicho.go.jp/watch/okotoba/imperial-family03/press-conference/2026pry.html
「先般、天皇陛下が話されたこと」とは、オランダ・ベルギー訪問に際して行われた、6月11日の記者会見で、皇族数確保の議論について、「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と述べられたことを指す。
- オランダ及びベルギーご訪問に際し(令和8年)天皇皇后両陛下の記者会見など(宮内庁、2026年6月11日)
https://www.kunaicho.go.jp/watch/okotoba/imperial-family01/press-conference/2026nld-bel.html
この「国民の皆さんの理解が得られるもの」とは、過去に旧宮家養子案が、「国民の理解が得られない」ことを理由に廃案になったことから、養子案に対する天皇陛下の牽制だと、高森氏は読み解いている。
8月13日の秋篠宮殿下による記者会見が、「皇室典範改正後、皇族による初めてのメッセージ」だと指摘した高森氏は、以下のように解説した。
「『私自身もいろいろと考えるところはありました』と言うこと自体、(皇室典範の改正内容について)不満がなければ言うはずがない。
しかも、『天皇陛下が話されたことを、もっともだと、その通りだ』と。
天皇陛下のご発言の場合は、まだこれからどういうルールになるかわからないので、言ってみれば牽制をされた。
しかし、もう結果が出てしまったわけで、しかも世論調査の結果、国民からは『理解できない』『評価できない』という結果が出ている。
そのあとに、『国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります』という『天皇陛下が話されたことを、もっともだと、その通りだ』ということは、今回の発言は、『ダメだったね』というダメ出しに近いのです」。
さらに高森氏は、「今回の皇室典範改正では、明らかに男尊女卑の制度ができた」と、次のように指摘した。
「男であれば、民間人(旧宮家)でも養子で皇族になる。その配偶者や子供も、みんな皇族にしてしまう。子供が男子であれば、皇位継承権も持つ。
それに対して女性は、内親王・女王として生まれ育った方であっても、結婚されても相手は国民のままだし、子供も国民のまま。
明らかに格差を設けた男尊女卑の制度が、今回できました」。
その上で高森氏は、秋篠宮殿下が記者会見で「(皇族の務めに)私は女性、男性の区別というのはないと考えています」と語ったことを指摘し、「ジェンダー平等は、秋篠宮殿下のかねての持論ですが、このタイミングでおっしゃるということは、改正内容に対して、まさに批判的な文脈になる」との考えを示した。
また、秋篠宮殿下が、記者会見で「私も生身の人間なんですよね」と答えられたことを指摘し、「ちゃんと、当事者の意思を汲んでくれという、非常に強いご不満のメッセージだ」と解説した。
■【2】エッセンス版


































