中居正広氏と女性(X子さん)が示談していても、それは終わりではない! 女性が翻意して刑事告訴も可能!「強姦罪」から「不同意性交罪」に法改正され、親告罪から非親告罪となったので、第三者が刑事告発することも可能! 捜査機関が独自に捜査に乗り出すこともありえる! そうすれば、フジテレビが隠している『密室で2人の間に起こったことは何だったのか』が明らかにされる可能性がある!「刑事事件化も考慮に入れる必要があるのではないか?」岩上安身の質問に、その日に辞任表明した港浩一社長は「そういうお話は、今、初めて聞きました。真相解明、再発防止に、しっかり力を尽くしたい」と回答!~1.27 フジテレビ「記者会見」 2025.1.27

記事公開日:2025.2.27取材地: テキスト動画
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(取材、文・IWJ編集部)

特集 フジテレビにおける、中居正広氏の不同意性交問題!
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 2025年1月27日午後4時から、フジテレビと、親会社であるフジ・メディア・ホールディングスの経営陣が、やり直し記者会見を、フルオープンで行った。

 IWJは、代表の岩上安身がこの会見に参加し、カメラ2台体制で録画取材した。

 記者会見は、翌日の午前2時過ぎまで、約10間半にも及んだ。

 まず、この記者会見で注目されたのは、経営陣として出席するのは誰か、という点であった。

 蓋を開けてみれば、出席したのは、フジテレビの港浩一社長、嘉納修治会長(フジ・メディア・ホールディングス会長兼任)、遠藤龍之介副会長、フジ・メディア・ホールディングスの金光修代表取締役社長、1月28日付で新たにフジテレビ社長に就任する清水健治フジ・メディア・ホールディングス専務の5人だった。

 最高権力者で、長期独裁政権を敷いている日枝久取締役相談役は、今回も出席しなかった。

 嘉納会長は、「日枝相談役には必要な事項について相談し、お知恵をお借りすることは当然あるが、日常の業務は、フジテレビでは私(嘉納会長)と港(社長)が決めていた。日枝氏は相談役なので、業務執行はしない。今回は業務の範囲内なので、今日ここに出席していないのはそういうことです」と、日枝氏欠席の理由を説明した。もちろん、これは「建前」だ。誰も日枝氏の首に鈴をつけることはできないのである。

 この記者会見では、フジテレビの経営陣の一部が、引責辞任を発表した。

 嘉納修治フジテレビ会長と港浩一フジテレビ社長が辞任し、2人はフジ・メディア・ホールディングスの役員からも退いた。フジテレビの新社長には、28日付けでフジ・メディア・ホールディングスの清水賢治専務が就任することになった。とはいえ、この2人の辞任は、会見を見る限り、何のインパクトもなかった。真の実力者、最高責任者は誰か、全員がわかっているからである。

 会見に参加した岩上安身は、深夜1時過ぎにやっと指名され、質問することができた。以下は、岩上安身による質問と、フジテレビ側の回答である。

岩上安身「インターネット報道メディアのIWJの代表の岩上安身と申します。

 質問に入る前に、先ほど、少しエキサイトした場面がありまして、そこの時に、不規則発言をかなり大きい声でしましたこと、それから司会の方に無礼なことを、ちょっと申し上げてしまったことを、この場を借りて、お詫び申し上げたいと思います。どうも、失礼いたしました。

 ジャーナリスト人生で初めて、会見で不規則発言をしました。そういう時もあるんだなということを思っております。

 まずですね、ひとつ確認したいのは、あまり確定情報として出てきていないんですけど、Aさん(フジテレビ編成幹部。記者会見では、中居正広氏による事件の被害女性X子さんと、事件に関わったと報じられているA氏の、個人の特定につながる恐れのある肩書きや名前など、公にされていない個人情報は、すべて伏せられた)のその後なんですね。

 Aさんは、一部では、辞められたと。そして、その辞め方がですね、自主退職ではなく、会社が退職を奨励するというんですか、勧奨するというんですかね、その上で、それを受け入れてお辞めになった、ということなんですけど、これは確認ですけど、事実なんでしょうか?」

港浩一・フジテレビ社長「事実ではありません」

岩上「では、事実は、どういうことなんでしょう?

 彼は在職しているんですか? それとも、自主退職したんでしょうか?」

港社長「在職してます」

岩上「在職している?」

港社長「はい」

岩上「あ、そうですか。わかりました。じゃあ、誤情報ということだと思います。

 もうひとつ、港さんの先ほどの発言の中でですね、ちょっと発言されて、そのあと後追いの質問があったことを、ちょっと確認したいんですけれども。

 『不同意性交罪という言葉は知りません』ということをおっしゃいましたですかね? これは、ご存知ないということでよろしいですか?」

港社長「いえ。あの…、わかります」

岩上「わかります?」

港社長「はい。あの、改めて、あの…、いや、大丈夫です。大丈夫です。はい」

岩上「それからもうひとつ、繰り返しおっしゃってたことが、その女性(X子さん)がですね、非常に、精神的に不安定だから、(中居氏の)番組を打ち切らない方がいい、(中居氏を)続けて、露出させていた方がいい、ということを、(港社長の)判断として、おっしゃった、ということですけれども。

 これもひとつのご判断だったと思うんですが、先だって大阪の検事正、大阪地検のトップですね。(彼が)勤務している(大阪地検の)部下の女性検事に、懇親会のあと、泥酔して、で、『送って行く』と言って、官舎へ連れて行って、レイプしたという、そういう事件が明るみに出ました。公判になりました。

 これについては、その女性検事の方が、顔を出さずに首下で、涙ながらに、しかし、やはり検事ですね、ものすごく論理的に、レイプされた人間の心理とか、そういうことを、お話しなさってたんです。

 それは、御覧になってますか?」

港社長「いえ。見てません」

岩上「そうですか。

 (女性検事の件で)非常に印象的だったのは、まず、この方(女性検事)は、やはり最初はですね、恐怖。その次は、自虐の念と言いますか、自罰的な念、自責の念ですね、それに悩まされる。

 そして、みんなに迷惑をかけたんじゃないか、というような段階がある。そして、落ち着いてきて、検察という組織にも迷惑をかけられない、ということで、示談を受け入れたそうなんです(和解金も支払い、守秘義務も入った念書も交換する)。

 で、示談を受け入れたあと、しかし、その方(加害者の検事正)がですね、のうのうと検事正をやられ、そのあと退職して退職パーティーも派手にやられて、まったく恥じるところがないと。

 そして、山の中に隠居するわけではなく、というのを見てですね、ふつふつと、「処罰感情」それから「被害感情」というものが湧いてきたと。このようにおっしゃっているんです。

 先ほどの港さんはじめ、役員の皆さま方の(番組を打ち切らないことが、女性の気持ちを刺激しないことになるという)ご判断を強調されていましたが、(女性検事の説明した被害者心理は)、その女性(X子さん)の感情、心理の(フジテレビの皆さんの)ご判断と正反対といますか(刺激をしまくっていた)、(しかも被害女性という者は)後々、気持ちが変わってくるということなんですね。

 これ(女性検事の話)を聞いて、非常に私、得心していたんですけれども。

 いろいろな方がいるとは思うんですが、(一回結んだ)この示談を破談にして、(和解金も突き返して)そして、何年か経っていますが、刑事告訴に至ったわけです。

 自分の上司を、現役の上司を刑事告訴したと。それによって、すべて、皆さんが今、ご存知ないとおっしゃっている、(密室で)何が起こったかを、全部赤裸々に、(法廷でも、記者会見でも)明らかにしました。記者会見では、映像は首下、名前は伏せるという条件でしたが、すべて放映されました。

 (想定しておかなければならない大事なことは)、このような変化が、起こりうるということ。

 中居さんは、最初のステートメントでは、示談が済んで、和解金、払ってるんで、これは全部終わりました、と言っています。

 もちろん、和解、この示談というのは、当事者と当事者、被害者と加害者との間で結ばれるものであって、フジテレビは関係ないはずです。

 しかし、示談だから、もうそれで済んだのかと。もちろん、社会的制裁の話ではないんです。法的にです。法的に、再度ですね、刑事罰(を求めて刑事告訴)に打って出ることは可能なんですね。

 しかも、もうひとつ申し上げておきたいのが、かつて、強姦罪、準強姦といわれた頃には、これは、親告罪であったんですよ。被害者が被害届を出して、『私は犯されました』と言わない限りは、絶対、警察は、捜査に乗り出さない。

 しかし今は、非親告罪になっています。したがって、被害者からの被害届がなくても、捜査の端緒があればですね、これは、警察は動かざるを得ないんです。非親告罪化されているんです」。

  • 【部下の女性検事に性的暴行を働いた大阪地検の元検事正が「発覚したら、自分は死ぬ」「検事総長が辞任することになる」「検察組織を守らなくてはいけない」と被害者の女性検事を脅迫! 被害者の女性検事は6年間ずっと苦しんでいた! この事件は人権感覚の欠如した検察の組織文化が生んだ犯罪だったのではないか!?】(『カンテレNEWS』、2024年10月25日ほか)(日刊IWJガイド、2024年10月30日)
    会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241030#idx-6
    非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54065#idx-6
  • 【部下の女性検事への準強制性交罪に問われ、初公判で公訴事実を全面的に認めた元大阪地検検事正の北川健太郎被告が、弁護士を代え、一転して無罪を主張すると表明!】「検事としてプロ中のプロ」であった被告が、「被害女性が抗拒不能であったことについては、合理的な疑いがある」「同意があったと思っていた」などと、客観性も合理性もない主張で、被害女性も、その家族も、検察への信頼までもズタズタに!!(『カンテレニュース』、2024年12月10日)(日刊IWJガイド、2024年12月13日)
    会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241213#idx-5
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■岩上安身の質問1のシーン

■岩上安身の質問2のシーン

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岩上「これだけ大きな騒ぎになっている時に、先ほど(別の質問者への答えで)『警視庁と接触はない』とおっしゃられましたが、このあと、『単なる民事の話でしょ』って、『両者間の話のことはわかりません』、それで、『我々はそこのところに関しては、第三者ですから』では、ちょっと済まないんじゃないかな、という気がいたします。

 もしかしてですよ。あくまでも必ずそうなるとは限りませんが、非親告罪ですからね。この被害者は、被害届を出さないだろうと、こういうふうに言い切れるかどうかもわからないし、週刊誌の取材も受けてるわけですし、気持ちが回復しているわけですよ。

 その上で、これだけメディアで騒がれたら、警察も、検察も、黙っているわけにはいかない、という判断が下る可能性もありますし、本人は刑事告訴ですけど、全然別の第三者が、刑事告発を行うこともできます」

司会者「すいません、あの、ちょっと質問を…」

岩上「はい、はい、はい。もう終わりですから。

 ですので、そうなると局面は、非常に大きく変わります。

 そうしたことを、想定されていらっしゃるのかどうか。

 内実を、まったく知らない、というのは、最初、そう、まあ、〇〇さんとかですね、そういう担当の方に、相談をしたときには、あったんじゃないかと思うんですけど…」

司会者「すみません。お名前だけは、ちょっと個人名になりますので」

岩上「わかりました。すみません。

 えぇ、そういうことを鑑みたら、かなりヘビーな内容ではないか、ということも、おおよそ、ストレートに、ライン上にいる港社長は、お聞きになっているんじゃないかなと思うんですけど、こうしたことに対する身構えといいますか、できてらっしゃるんでしょうか?

 今日辞任するということですから、そこはもう、『僕は知らない』と言えばすむかもしれませんけれども、残る人々に対して、『こうしたことも、考慮に入れる必要があるよ』ということは、言う必要があるんじゃないでしょうか? いかがでしょうか?」

港社長「はい。今のお話しですが、あぁ…、そういう…お話は、今、初めて聞きました。はい。

 それで、私は、今日で社長を辞任したからといって、このあとのことに無関係とは、まったく思っていませんし、真相解明、再発防止に、しっかり力を尽くしたいと思ってます」

岩上「他の方も、一言ずつ、いただけませんか?」

遠藤龍之介・フジテレビ副会長「はい。今のお話し、あの…、今、そのアンタッチャブルであるものも、何らかの形で、ほどけてくるかもしれない、という趣旨でお話になったと思います」

岩上「当人が告訴しなくても、ほどける可能性があります」

遠藤副会長「はい。存じ上げております。

 それで、まぁ、あの…、そういう可能性が発生した場合にはですね、まぁ、仮定の話でございますけれども、我々のルール(個人の特定につながる恐れのある情報の非開示)が解除されてしまえば、より深い形で、いろんなことを知り得る、という可能性もございます。

 そういうことで、ご迷惑をかけました(質問が途中で遮られた)が、そうなった時に、新しい局面を迎えるその時に、それがどういうステージなのかということが、ちょっと今、計り知れない部分がありますから、それは当然、我々として、対処すべきものだというふうに考えます」

岩上「他のお二方も、お願いします」

金光修・フジ・メディア・ホールディングス社長「さまざまな解釈があるのと、その可能性についてお聞かせいただいた、というふうな感想を持っています」

嘉納修治・フジテレビ会長「私は、まぁ、いろんなケースがあり得ると思いますが、仮定の話なんで、何とも答えようがないですが、今現在、想定してないというか、わからない、としか、言いようがないですね」

 さらに、深夜2時を回った頃に、再度、岩上安身に質問の機会が回ってきた。

岩上「先ほど、質問させていただきました、インターネット報道メディアのIWJの岩上安身です。

 先ほどの補足です。実は全部言い切れなかったところがあったんで、補足程度です。そんなに長くなりません。

 どなたか(記者)が、私の補足をしていただいて、強姦罪、準強姦罪から、強制性交罪になり、その次に、不同意性交罪に変わったと。私、ちょっと、中間省いちゃいましたけども。

 これ、(不同意性交罪の前の強制性交罪に代わった時点ですでに、親告罪から)非親告罪になったっていうのは、非常に大きい(変化である)ということ、だけでなくてですね、もう1点、皆さまのご説明に、大きく関わるところがあります。

 というのはですね、これまで、こうした法改正がなされるまで、非常に問題視されていたのが、実はデートレイプというのが、多かったんですよ。

 カップルになってデートするんだけれども、女性がまだそんな気がないのに、強引に強姦をしてしまうという。(気までは)それをやっぱり立証しなくてはいけないんだけども、2人はカップルだっただろう、ということで、(レイプされたということは)門前払いになってしまう、みたいなことがありまして。

 でも、この不同意性交罪というのは、カップルであろうが、あとはこれ、立証には色々(困難も)あるかもしれませんけれども、夫婦であっても成り立つんです。

 従って、先ほど来、Aさんが、その当日は『まったく関与しなかった』ということを強調されており、それは間違いないかもしれません。

 巷間言われてるように、中居さんが誘い、そして『みんな、土砂降りで来れなくなったけど、 2人だけでどう?』って言って。そして、家にあげた。

 このことは、マスメディアの間でも、ネットの間でも、『1人で男の家へ行くっていうことは、その気あるんだろう』というコメントとか、受け止め方がものすごく多いんですよ。

 だから、それは、フジテレビの皆さんも、そこを強調する時に気をつけていただきたいと思うんですね。

 どんなに親しい仲でも、2人が出来上がっていたとしても、『それはどうしても嫌だ』ということがあれば、それを強要した場合、不同意性交罪になるんですよ。

 これを実証するのは難しい場合もあるかもしれませんけれども、この点を先ほど補足し忘れていたことがあったので、ちょっと申し上げました。

 港さん、今の一点、先ほど『Aさんはその時には関与してない、その前後はともかく関与していない』ということを強調されましたけれども(先ほど言ったように刑事事件になれば、事件当日だけが問題にされるのではなくて、それ以前から計画性があったかどうか、フジの社員はじめ、他の関与があったのか、捜査の対象になる)、この点、今、お聞きになりまして、どうお感じになったか。その感じ方、ちょっとおっしゃっていただけませんか?」

港社長「はい、教えていただいてありがとうございました。えっと、感じ方。私がご質問に関連した件でお答えしたことと、答えは変わりませんけれども…、」

岩上「皆さん、やや強調されてますよね。その当日は、2人だけでの懇親で、と」

港社長「はい。はい」

岩上「でもそれが、仇になることがあるかもしれない、ということを、ちょっと申し上げているんです」

港社長「はい」

岩上「それはいかがですか?」

港社長「はい。当日のAの関与はないと考えていますので」

岩上「わかりました。あと、先ほど質問された時に、右の2人、あまり乗り気ではなかったので。

 遠藤さん。遠藤さんだけで結構です。一言、ご感想って言いますか、ご答弁願えたないでしょうか」

遠藤副会長「はい。あの…、非常に、昔はですね、女性のある行動が何かを示唆しているという風に男性が思い込むケースが非常に多かった、と思います。それがどんどんどんどんこう、解除されてきて、今は本当に、女性の多くの行動は、何も示唆をしていないと思わなくてはいけない、という風な時代になってきて。

 ですから、最終的に本当に、ストレートな質問とストレートな返事のみがそれを示唆するということなんだろうな、と思っております。ですから、ご質問に立ち帰ると、どこに行ったとか、2人きりになったとか、ならないとかということは、何も示唆をしないんだな、ということを改めて感じました」

岩上「そうですね。行為の途中でも、最終的な行為が嫌だと言われたら、そこで止めないと。それを強引に押し通すと不同意性交罪になってしまう、という非常に難しいことはあるんだと思います。

 あと、これは質問ではありません。1つ提案なんですけれども、今日、本当に重要な番組を潰して、この会見を流されたわけですよね。それには本当に頭が下がる思いですけれども、

 残念ながら、取締役の皆さんのご回答を聞いて『ああ、そうか。フジテレビは立派なんだ。これから期待できるな』と思った方は、少ないんじゃないかなと、失礼ながら。

 しかし、洩れ伝わってきている先日の社員への説明会、これには『洩れたこと自体が許されない』とか色々ご意見があったようですけど、(他所から)そんなリークを取ってきて表に出すのが(報道機関の)スクープじゃないか、バカなこと言ってんじゃない、という話なんですけれども。

 しかし、他社に流された、ごく一部流れたものでも、ものすごく、『若手のフジテレビの社員というのは、真剣なんだな、誠実なんだな、本気なんだな、真面目なんだな』と伝わったんですよ。

 私は、先日お亡くなりになった小倉智昭さんの番組の『とくダネ!』で、10年間、レギュラーで、週1、出させていただいておりました。

 私は外部の人間ですから、内部はうかがいしれないんですけれども、しかし、本当の本音をあのような形で若い人が吐露するというのは、初めて知りました。

 ですので、あれを、もちろん顔出して欲しくないとか、いろんな人いるでしょう。それはモザイクをかけてでも、あれをぶち抜きで流していただけませんか。

 これはただの提案です。でも、フジテレビの過去と、――申し訳ないですね、皆さんを前にして――、過去と決別するというだけじゃなくて、フジテレビの未来を積極的に見せるということも大事なんじゃないでしょうか?

 いかがでしょう?」

遠藤副会長「はい。非常に、フジテレビの将来を考えていただいたお発言かと思います。今後のフジテレビに活かしていきたいと思います。ありがとうございました」

岩上「港さんもいかがでしょうか?」

港社長「はい。本当に今、新しくなろうとしているフジテレビに対する励みになる言葉をいただいたと思っています」

岩上「ご検討願えますか」

清水新社長「はい。今後の検証番組など、そういうところでは、必ず使われることになるのではないかとは思われます」

岩上「ぜひ、全部。フルで見たいんです。フルバージョンで。よろしくお願いします」

司会「はい、ありがとうございました」

 以下は、記者会見の取材を終えた岩上安身から、読者と視聴者の皆さまへのメッセージである。

 「2度目の質問を終えたあと、不同意性交罪に関連して、質問し残したことがありましたが、いつまた当たるか分からず、深夜2時近くなっていましたので、断念して、最後まで見届けることなく、会社へ戻りました。

 補足して質問したかったのは、次のようなことです。

 『港社長の発言の中に、「自分のところに報告が上がってきた時には、刑事事件になっていなかったので、刑事事件化することは思いつかなかった」といった発言がありました。時効は、どのくらいと考えていましたか?』

※ここで港社長のお答えを聞いた上で、時効の説明をします。法改正によって、不同意性交の範囲も(膣への性交だけでなく、口腔性交、肛門性交等、性交類似行為も含む。不同意わいせつ罪もある)時効も長くなっているからです。

 『実は、不同意性交罪の刑事告訴の時効は15年です。さらに、不同意性交によって、傷、怪我、病気の原因など、障害を負わされた不同意成功致傷罪は、時効が20年になります。思ったよりも長いと思われるでしょう。

 当事者同士の示談は、事件の終わりを意味していないので、破談にされ、時効の範囲内ではいつでも、被害女性は、中居正広氏に対して、不同意性交罪、もしくはその際、障害を負わせたならば不同意性交致傷罪の被疑者として刑事告訴できます。

 また、非親告罪なので、警察が、余罪の捜査や証拠がため等を行ってから、被害届が出ていなくても、捜査に入る可能性があります。つまり、犯人にとっては、事件後から15年ないし20年の「時限爆弾」を抱えているようなものです。

 なお、中居正広氏が、通常の男女の交際ではなく、同意なき性交(つまりレイプ)をしばしば求めることを知っており、ターゲットとなった女性を、誘導して、中居氏のもとへと行きやすくするなどして、不同意性交の手助けや、アシストをした人物(今、A氏の名が上がっていますが、他にもいるかもしれません)がいたら、その人は、不同意性交罪の幇助罪となります。唆しをしたならば、教唆犯ですが、それは幇助罪に含まれます。

 さらに、犯行を知ってから、犯人が犯人と気づかれないようにする行為、つまり何事もなかったかのように、テレビ出演を続けさせ、「木を隠すならば森の中に。犯人を隠すならば群衆の中に」のような、犯行が露見しないようにする行為を意図的にした場合、犯人隠避罪がフジテレビ側に適用されるかもしれません。

 適用されるか、されないか、起訴か不起訴か、有罪か無罪かは、特異なケースなので、裁判にならないとわかりませんが、週刊誌報道が出るまでの、フジテレビの中居正広氏への処遇は、組織的な犯人隠避罪の疑いがかけられてもおかしくはないと思われます。

 女性の人権保護のために、というのは、真の意図である犯人と犯行の隠蔽をカムフラージュする言い訳ではないでしょうか』

 投げかけそびれた質問というのは、以上のようなものでした。

 これらの疑問は、また、追ってフジテレビに突きつけていきたいと思います」(岩上安身)

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