2024年5月22日午後1時より、東京都千代田区の国会議事堂正門前にて、「パンデミック条約反対」デモ(スピーチリレー)が行われた。
このデモの目的は、WHO(世界保健機関)が進めるパンデミック条約の策定と、国際保健規則(IHR)の改定に反対することである。デモでは、その策定・改正の内容について、国会での審議・承認がなされていないこと、つまり、この国の主権者である国民への説明、国民による合意形成の過程がないがしろにされていることに対して、「NO」が突きつけられた。
パンデミック条約策定とIHR改正に対する、国民の不信感と反発の根元には、先のコロナ禍における、緊急事態であることを理由にした、政府・厚労省の対応がある。
ワクチン接種がもたらす健康被害リスクについて、政府・厚生労働省による情報提供は不十分であり、「空前絶後の薬害」とも言われる、ワクチンに起因した、死亡事例も含めた健康被害に対し、政府・厚労省の対応は冷淡と言わざるをえない。
この日の登壇者は、ジャーナリストの我那覇真子氏、千葉県議会議員の折本龍則氏、児童家庭支援士の近藤倫子氏、薬剤師で小田原市議会議員の城戸さわこ氏、元祖日本保守党・党首 の石濱哲信氏、國學院大學後期博士課程(法制史)在籍のフランス人、ポール・ド・ラクビビエ氏、敬愛大学経済学部名誉教授の藪内正樹氏、元国会議員秘書でYouTuber兼フリー記者の藤江成光氏(「日本の人口増加をめざす男」)の計8名。
各登壇者は、「パンデミック条約」と「国際保健規則(IHR)」や、新型コロナワクチンによる健康被害にまつわる深刻な問題について、それぞれの専門領域から訴えた。
我那覇氏は、スピーチ中に偶然、国会正門前を通った修学旅行の中学生達に向けて、次のように訴えた。
「(前略)たくさんの遺族の方達が、このワクチンが危険なものであるということを、たくさんの国民に知って欲しいと、家族を失った人達が、記者会見も開いて、毎日のように発信されています。
でも、マスコミは、それを伝えません。伝えても、本当にちょっとしか伝えません。
どうしてマスコミは、このワクチン被害を訴えづらいのでしょうか? どうして、苦しんでいる人、遺族の声、体調を壊して歩けなくなった人、仕事ができなくなった人、学校に行けなくなった人、そういう人の声を、テレビは取り上げてくれないのでしょう?
大人の世界は、お金で回っています。マスコミも企業ですから、製薬会社からお金をもらって、コマーシャルをして、番組を配信します。
だから、製薬会社の不都合なことを言ったら、テレビの会社が回らなくなる。資金が途絶えるから、本当のことが言えません。これが現実の世の中です」。
6月1日のWHO年次総会にて、パンデミック条約は、加盟国間での交渉を最大で1年延長することが決定された。
WHOは、感染症対策強化を目的とし、加盟国が2年をかけて交渉してきたが、ワクチンの分配などをめぐり、途上国と先進国が対立したため、予定の期間内に合意に至らなかったためである。
国際保健規則(IHR)については、同じく6月1日の年次総会にて、改正が合意された。今後、規則の効果的運用に向け、締約各国の国内的手続きの段階を経て、実際に適用されることになる。
今後の動向に注視が必要である。
デモ(スピーチリレー)の詳細は、全編動画を御覧いただきたい。