『ルポ特殊詐欺』の著者で神奈川新聞報道デスクの田崎基(たさき もとい)氏に、岩上安身が2023年4月6日に行ったインタビューの続きである。
田崎氏は、特殊詐欺(トクサギ)の被害者の9割が60代以上で、加害者の7割は10~30代だという点を指摘する。若年層の貧困化が凄まじく、普通のお年寄りが金持ちに見えるため、罪の意識も薄くなるという、「日本社会の構造」が犯罪を生み出しているというのである。
しかも最近、被害者だけでなく、加害者の方も高齢化が進み、「食えなくなった」40代、50代以上が特殊詐欺に手を染めているという。
そこで、岩上と田崎氏は、特殊詐欺の被害にあわないために、自らできる「対策」として、例えば電話は常に留守電にしておくことや、親族間の連絡を密にするなど、様々な方法を列挙していった。
その上で、田崎氏は、特殊詐欺被害を防ぐため、若年層に対して「高収入」バイトという誘いに騙されてはいけないとするとともに、厳罰化などの法改正が抜本的に必要と訴える。