【特別寄稿】参院選と沖縄県知事選で浮き彫りになる争点は「米国追随の軍拡路線」対「対話重視の東アジア平和外交」! 伊波洋一参議院議員は「今の日本の安全保障は、『国内を戦場にさせる』というもの」「沖縄が戦場になろうとしているから、沖縄に来る海兵隊は今、もう家族は伴わない」と衝撃の現実を指摘!! 2022.6.29

記事公開日:2022.6.29取材地: テキスト動画
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(フリーランスジャーナリスト・横田一)

特集 辺野古

 沖縄県の玉城デニ―知事は2022年6月11日、那覇市内のホテルで記者会見を行い、二期目を目指して沖縄県知事選(9月11日投開票)への出馬を表明した。

▲玉城デニー・沖縄県知事(横田一氏提供)

 前回の県知事選で敗れた佐喜眞淳・元宜野湾市長がすでに出馬表明をしていたため、4年前と同じ構図になる見通しだ。今回も玉城知事は、自公政権が強行する辺野古新基地建設への反対を明言、「対話こそ民主主義を実践するための必要な手段」と訴えた。防衛費倍増を公言し、「台湾有事は日本の有事」と主張する安倍・元首相らと足並みをそろえる岸田政権(総理)との対決姿勢が透けて見えた。

記事目次

沖縄県知事選の争点は「抑止力強化か、対話・信頼育成の外交路線か」! 玉城デニー知事は、沖縄が重ねてきた東アジアとの平和外交を若い世代に伝えたいと訴え!

 玉城デニー知事の出馬表明会見の質疑応答で、私(横田一)は、県知事選の争点について「『抑止力強化の路線か、それとも対話・信頼育成の外交路線か』という対立軸のような気がするが、それでいいのか。『防衛費倍増』『台湾の有事=日本の有事』という自民党が推す候補だと、抑止力強化、軍事力強化の路線の方に行ってしまうような気がするが、そういうことを訴えて対立軸にしていくという理解でいいのか?」と聞くと、玉城知事はこう答えた。

▲玉城デニー・沖縄県知事(横田一氏提供)

 「基地があるところは、必ず有事になった時には相手の標的になることは、戦争の原則的な戦い方だ。だから抑止力を強化しても本当に平和的な外交につながるのかということは恐らく、いろいろな方々の認識が分かれるところだと思う。

 しかし私は、それまで沖縄県が重ねてきた平和的な外交、特に中国・韓国・台湾・東南アジアの国々とも歴史の中でも信頼関係を作ってきたから、沖縄は沖縄から平和たる拠点として、『平和こそ大事ですよ』ということを若い方々に伝えたいと思う。

 これからの将来は、若い世代が中心となって社会を形成していかなければならない。そのために『今だからこそ、その先の平和に向けた取り組みをみんなと一緒に考え、実行していこう』ということを選挙でもしっかりと訴えていきたいと思う」。

 二つの道(選択肢)が浮き彫りになったと思われた。米国追随で軍拡路線邁進の岸田政権(総理)と一線を画し、それとは別の「平和外交路線」を目指すと、玉城デニー知事が宣言したように聞こえたからだ。

「戦後77年かけて修復してきたアジアの国々との関係を瓦解させることになりかねない危惧さえ感じている」! 玉城知事が岸田総理の国防重視路線を懸念!「有事を想定すると、これまで築き上げてきた経済の形そのものまで影響を及ぼすことは間違いない」

 出馬会見後の囲み取材でも私は、同じ主旨の質問をした。被爆地・広島が地元で、ハト派のようなソフトなイメージを醸し出す岸田首相だが、言っていることはタカ派の安倍元首相と瓜二つ。見かけで騙されやすい分、より危険であると思われた。

▲岸田文雄総理(出典「令和4年6月15日岸田内閣総理大臣記者会見」首相官邸ホームページ

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