【号外第2弾】<IWJ検証レポート>米国とウクライナには生物兵器拡散をめぐる法的枠組みが存在する! 米国からウクライナに対して、2005年以降17年間も、生物兵器拡散防止に関して資金の流れと共同研究が事実としてある! 2022.3.17

記事公開日:2022.3.17 テキスト
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 IWJ代表、岩上安身です。

 お伝えして来たウクライナにおける生物化学兵器に関してですが、新しい事実が判明しましたので、お伝えします。

 はじめに、事実から検証していきます。

 米国の優れた独立系メディア、The Interceptの元創設編集者のグレン・グリーンワルド氏は、3月10日のツイートの中で、8日に行われた上院外交委員会の公聴会におけるこの問題に関するヌーランド国務次官の答弁を動画でアップしています。

 質問者は、フロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員です。

マルコ・ルビオ上院議員「ウクライナに化学兵器あるいは生物兵器は存在するのですか」

原文)Does Ukraine have chemical or biological weapons?

ヌーランド国務次官「ウクライナには生物研究施設があります。実はこれはロシア軍が支配下に置こうとしているのではないかと、現在、強く懸念しているものです。ですので、我々は、ロシア軍が接近した場合、どの研究試料も、ロシア軍の手に落ちないように、ウクライナ側と協力しているところです」

原文)Ukraine has ah biological research facilities which in fact we are now quite concerned Russian troops Russian forces may be seeking to gain control of so we are working with the ukrainians
on how they can prevent any of those research materials from falling into the hands of Russian forces should they approach.

 このやり取りを見てどう思われたでしょうか。

 まず第一に、ルビオ議員の質問とヌーランド国務次官の答えがかみ合っていない点にご注目ください。

 ルビオ議員は「ウクライナに化学兵器あるいは生物兵器は存在するのですか」と聞いています。それに対するヌーランド国務次官の答えは、「ウクライナには生物研究施設が存在します」なのです。

 化学兵器も生物兵器も、その存在をヌーランド国務次官は否定していません。

 第二に、ヌーランド国務次官が「ウクライナに生物研究施設があります」などと「なぜ当事者のように断言するのか」という点が不思議です。

 そう聞いているとかそういう情報がある、という回答ではなく、冒頭でいきなり生物研究施設の存在を断言しています。しかも複数の施設の存在を、です。こうした施設と米国がなんらかの関係がもともとあったことを示唆しています。

 第三に、なぜ米国がウクライナ側と協力しているのか、という点が不思議です。当然のように、ヌーランド国務次官はそう述べていますが、ちょっと考えるとおかしいことがわかります。戦争している他国へ、のこのこ出かけて行ってやることではありません。やはり、もともと、こうした施設と米国とはつながりがあったと考えた方が自然です。

 第四に、「 how they can prevent any of those research materials from falling into the hands of Russian forces」という部分にご注目ください。

 「ロシア軍の手にどの研究試料もどうしたら渡らないようにできるか」

 ということですが、不自然だと思うのは、「any of those research materials」(どの研究試料も)と述べている点です。

 ロシア軍に悪用されると危険な研究試料に限って「選択的に」排除するのではなく、研究施設のどの研究試料も、ロシア軍に渡らないようにすると言っています。

 つまり、これらの生物研究施設で扱っている研究試料のすべては、ロシア軍に渡ると米国とウクライナにとって不都合になると考えられるのです。

 これらの生物研究施設では、一体、何を何の目的でいつから研究していたのでしょうか。

 ヌーランド国務次官の答弁から言えるのは、ウクライナの生物研究施設と米国は関係があることです。そして、その関係は、研究施設の研究試料について、米国がすべて把握しているほど深い関係であることです。さらに、その研究試料すべてがロシア軍に渡ると不都合なこと、つまり「危険」である、ということです。

 調べてゆくと、ウクライナと米国の間には、生物兵器に関する驚くべき法的枠組みが存在することがわかりました。

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