2021年7月19日、東京都千代田区の衆議院本館で、東京オリンピック・パラリンピックの運営実態について、野党議員による政府担当者へのヒアリングが行われた。
ヒアリングでは、連日報道されて問題となっている、大会関係者の宿泊ホテルなどに配布済みの、組織委員会が作った「15分ルール」と呼ばれる公式通達のコピーが配布された。
通達は英文とその日本語訳で構成され「入国から14日間を経過していないので、外出簿にルームナンバー、出発時間を記載してください。お戻りになりましたら戻り時間を記載してください。15分以内に戻るようにお願いいたします」と記されている。
立憲民主党の山井和則・衆議院議員は「この15分ルールということが本当であれば、15分以内であったら原則自由に出ることができるのではないか、菅総理やバッハ会長がバブル(方式)と言っていたバブルは、実は無かったということになりかねない」と痛烈に批判した。
また、社会民主党党首の福島みずほ・参議院議員は、政府側担当者に対して「このルールは15分という限定はあるものの、行先について一切限定がない」「今までの説明とまったく矛盾する」と指摘した。
これに対し、内閣府の渡部保寿・オリンピック・パラリンピック推進本部事務局参事官は「ご指摘の通り」と前置きし「あくまで『プレイブック』が原理原則で、この案内板の記載では誤解を招くのでしっかり見直す、ということを組織委員会に申し入れている」と述べた。
これに対して立憲民主党の逢坂誠二・衆議院議員が、15分ルールの「どこをどのように修正するのか」と問いただすと渡部参事官は「全般、誤解を招くようなかたちになっている」「この内容だと(プレイブックの)趣旨がまったく伝わらないので、いったん白紙に戻す」と白紙撤回することを明言した。