「GLOBAL MYANMAR SPRING REVOLUTION DAY(世界ミャンマー春革命)」に見る、世界を視野に入れたアジアの若い世代の民主化運動!日本は国民投票法改正が目前! 緊急事態条項でミャンマー国軍と同じ抑圧と虐待は始まり得る!~5.2 GLOBAL MYANMAR SPRING REVOLUTION DAY 2021.5.2

記事公開日:2021.5.9取材地: テキスト動画
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(文・六反田千恵)

 2021年5月2日日曜日午後2時から、兵庫県三宮市三宮東遊園地で、在日ミャンマー人有志による「GLOBAL MYANMAR SPRING REVOLUTION DAY(世界ミャンマー春革命)」が開催されました。

 小雨の中集まった、ざっと300名ほどのミャンマーの人々は、黒い服に身を包み、右手に白い手袋をしています。白い手袋の指先は血を象徴する赤色に染められています。

 コロナ感染が広がる中、皆マスクをつけ、お互いの距離をとりながらの集会でした。

 動画では5分ごろから、日本語での主旨説明があります。

 「今日は、グローバル・ストライクデーとして、ミャンマー春革命の日として、世界中18カ国41ヶ所が参加しているという日でございます。

 (世界に)ストライキの日として呼びかけられています。今日の目的は3つあります。

 一つ目は各国駐在のミャンマー人を始め、全てのミャンマー人たちが一丸となり、国軍のクーデターに反対する意思を表明するため。

 二つ目は各国の代表に、ミャンマーの課題に真剣に取り組んでいただくため。

 三番目。各国にいるミャンマー人を含め、(聞き取り不能)世界のみなさまにミャンマーのことにもっと関心を持っていただくため。

 その3つの目的で、今日の集会は行われました」

 段々と激しくなる雨の中、抗議の声が響きます。雨が止んだ後も、国軍によって拘束されている人々の解放を求め、国軍を非難する声が公園に響きました。

 『ココナッツ・ヤンゴン』によれば、この集会は、世界18カ国37ヶ所(上記のスピーチとは数に違いがあります)で同時開催された「GLOBAL MYANMAR SPRING REVOLUTION DAY」の一つです。『ココナッツ・ヤンゴン』は、数万の人々が民主化を求め、ミャンマー国軍のクーデターに抗議するために集まったと報じています。

 香港民主化運動のネイサン・ロー氏も、ロンドンのトラファルガー広場で行われた集会に参加し、演説をしています。

 「香港の人々、ミルクティー同盟の人々、そして世界中の民主主義を支持する人々があなたと一緒に立っています。あなたは一人ではありません」

 指を3本立てるサインは、ミャンマーだけではなく、タイや香港の民主化運動でも使われてきました。

 米国の人気小説『ハンガーゲーム』(スーザン・コリンズ著)に由来すると言われています。文明が崩壊し、政治的な抑圧が強まる中、12歳から18歳までの少年少女がくじ引きで選ばれ、殺し合いを強要される物語です。

 10代から20代の「Z世代」を中心とした、民主化運動は東南アジアと香港で連帯の動きを示しています。黒い服に赤い指といったドレスコードも世界で共有されました。新しい世代の民主化運動は、インターネットを活用した効果的なアピールを考え実行されています。

 日本でも2015年から16年にかけて、学生の団体「SEALs(シールズ)」が、集団的自衛権行使容認を含む安保法制、憲法改正に抗議するために立ち上がりました。

 今、日本でも、今国会会期中、6月16日までに国民投票法の改正案が国会を通過しようとしています。

 IWJでは、繰り返し、この改正案が成立したら、9条どころか憲法そのものを覆してしまう緊急事態条項を含む自民党案による改憲とテレビやインターネットの広告を総動員した会見キャンペーンが「いつでも」始まり得る、と訴えてきました。

 そうなれば、日本列島が米中覇権争いの主戦場になり、ミャンマー国軍によるクーデターのような自国民への抑圧と虐待が始まらない保証はどこにもありません。香港やミャンマーで起こっていることは必ずしも、対岸の火事とは言えないのです。

■全編動画

  • 日時 2021年5月2日(日)14:00~15:00
  • 場所 三宮東遊園地(兵庫県神戸市)

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