2021年4月23日(金)、午後12時30分より、東京都千代田区の参議院議員会館にて、「ミャンマーの人々を応援する有志の会」と「超党派『ミャンマーの民主化を支援する議員連盟』」、「自民党日本・ミャンマー友好議員連盟」の共催により、「国会議員×研究者 公開勉強会『ミャンマーの悲劇を食い止め、市民の希望をかなえるための外交とは? ~最新情勢を学び、次の一手を考える』」が開催された。
冒頭、超党派議連の会長である立憲民主党の中川正春衆議院議員と、自民党友好議連会長の逢沢一郎衆議院議員が開会の挨拶を行った。
続くプログラム第一部では、パネリストとして参加した専門家から、「ミャンマーの状況は、なぜここまで悪化したのか。市民の展望とは」のテーマで、それぞれ報告が行われた。報告のタイトルと報告者については以下のとおり。
・「クーデター後の情勢に関する88年との比較分析」伊野憲治氏(北九州市立大学教授)
・「在外ミャンマー人が2021春革命に与える影響」ナンミャケーカイン氏(京都精華大学准教授)
・「ミャンマー市民意識の変化」甲野綾子氏(名古屋大学大学院/子ども支援NGO代表)
・「少数民族の武装勢力と住民の意思、動向」高野秀行氏(ノンフィクション作家)
・「ミャンマーを取り囲む国際情勢」篠田英朗氏(東京外国語大学教授)
・「民主化支援議連のこれまでの取り組みとCRPHとの共同声明」石橋通宏参議院議員
京都精華大学准教授のナンミャケーカイン氏は、自身の報告で次のように語った。
「ミャンマー人の多くは軍を倒して新しいミャンマーを作ろうとしている。国軍への抵抗は、これからも絶対に止めないでしょう。
日本政府が軍と交渉することは、ミャンマー人の願いを妨害することになる。つまり、交渉自体が軍に政府しての正当性を与えることにつながる。
そうではなく、日本政府は、軍幹部を国際刑事裁判所(ICC)に送るために協力してほしい。また、日本政府が交渉すべき相手は、4月16日に発足した民主派による国民統一政府(NUG)であることを認識してほしい」
プログラムの第二部では、「日緬外交・経済開発協力の総括と今後のめざすべき方向性」と題し、立憲民主党の石橋通宏参議院議員をコーディネーターに、討論が行われた。
専門家による報告と討論の一部始終は、全編動画を御覧いただきたい。