【特別寄稿】「日本は全く危機感なく、完璧に検疫もザル」!? 東南アジアからのフライトがほぼなくなった段階で日本政府は入国・水際対策!? 2020.3.31

記事公開日:2020.3.31取材地: | テキスト
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(文:中根緑)

 IWJの顧問税理士で、サポート会員でもある中根緑さんは、ミャンマー関連のお仕事もされており、同地からの情報が入ってくるとのこと。世界各国で新型コロナウイルス感染症の拡大する中、インド、バングラデシュ、ラオス、タイ、そして中国とも国境を接するミャンマーではどのような現況なのか。同国を往来する人々の体験を含め、現地の様子についての情報をお寄せいただいた。

■2020年3月26日寄稿

ミャンマーは感染者が出る前から国境封鎖的な動き!外国航空会社による日本帰国便は完全に断たれ、残るANA直行便は満席状態

 世の中春めいてきて、日本人はコロナもちょっとひと段落と思っているような感じもありますが、世界各国では大変なことになっています。

 私はミャンマー関連の仕事もしている関係で、駐在している知人が現地にいるため、FBなどで、刻々と情報が入ってきます。ミャンマーを起点とした情報なのですが、それを少しお伝えしたいと思います。

 ミャンマーではこれまで感染者はゼロとされていましたが(その真偽の程はどうであれ)、ついに3月26日に2人の感染者が出ました。36才と26才のミャンマー人男性で、米国からの帰国者と、英国からの帰国者です。(3月28日現在の感染者は8名)

 感染者が出てから、というわけではなく、出る前からも、ミャンマーでも国境封鎖的な策が次々と打ち出され、出入国は厳しくなってきていました。ミャンマーにいる日本人は実質的に日本に帰る足(外国航空会社)が断たれてしまい、あと残るはANAの直行便だけ、という状況になり、ANAの直行便も一日に1便しかないので、どれも満席でとれない状態のようです。

 東南アジアの隣国(香港、マレーシア、ベトナム、台湾、シンガポール、タイ)との間の経由便の航空経路もすべてストップしており、他国経由でさえも、出入国できなくなった、又は便自体がキャンセルになった、などで、すぐには帰ってこられないようです。

▲ミャンマー国旗

タイは乗り換え客でも健康証明書がなければ空港に立ち入れず! タイ航空便のキャンセルでヤンゴンで足止め11連泊! その後、ミャンマーへの入国が困難に!

 タイなどは、トランジットというだけでも、入国しなくても、コロナにかかっていないという健康証明書がないと空港にも立ち入れないようになったようです。私の友人はタイ大使館から情報収集して発行してもらおうと試みたようですが、そうこうしているうちに、乗る予定だったTG(タイ航空)便自体がキャンセルになったそうです。

 もう一人、私の友人が旅行でミャンマー入りしていたのですが、彼女もTG利用で帰る予定だったところ当然キャンセル。ANAしかなくなってしまい、すぐには席がなく、なんと、ヤンゴン(ミャンマーの都市)で足止め11連泊だそうです。

 当然、そんなような状況に見舞われたのは日本人だけではないので、ヤンゴンでは安宿から完売していて、ちょっとした安ホテル争奪戦となっているようです。

 ヤンゴンの駐在員たちでは、まず家族たちが引上げ始め、ちょうど4月はミャンマーの新年の水かけ祭りの休暇になるので、日本人たちは皆、帰国を考えるのですが、最初からANA直行便を予約していた人は帰ってくることはできそうですが、その後、ミャンマーに入国するのは難しくなったようです。

マスメディアは欧米の報道ばかりだが、東南アジアでも厳しい対策、実質入国不可

 とにかく、ミャンマーでさえも健康調査票として、コロナに感染していないことを証明する証明書がないと入れなくなりました。その上では入れたとしても、指定場所で2週間隔離だそうです。まあ日本人の場合コロナに感染していないことを証明する証明書の入手自体が無理なので、実質入れないということになりました。

 どうするんでしょうね・・・。

 これらは、ミャンマーにおける状況ですが、実はミャンマーがこれほど厳しくなったのは、東南アジアの中では一番最後の方で、上記にあげたほかの東南アジア各国、香港(香港は随分前からトランジットもだめ)、シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイなどはもっと前から上記の策がとられていました(だから飛行機も飛ばなくなっています)。

 今や欧米がすごいことになっているので、そればかり報道されていますが、東南アジアでもかなり厳しい対策がとられています。

 東南アジアのことは、ほんの少し東京新聞が載せていましたけど、他の大手メディアが取り上げているのかどうか。現実では、ほぼどこの国も、外国人を締め出ししているという事実はあまり知られてないかもしれませんので。

「日本は全く危機感なく、完璧に検疫もザル」!

 ミャンマー駐在員で、乗る予定だったタイ航空がキャンセルになって帰国できなくなっていた一人が今朝日本に帰ってきました。

 彼はタイ語もできるし、かなり隙をつくフライトを予約(ミャンマーエアウェイズというローカルキャリア)して、その便も昨日の朝の段階では欠航となっていたのですが、とにかくヤンゴン空港までは行ってみようと行ったら、運よくバンコクまでの飛ぶことになったそうです。そして無事バンコクについてそこからはANA便で今朝羽田に帰ってきました。

 それで、問題のタイの政策(入国はおろか、乗り継ぎでもコロナにかかっていない証明書が必要ということ)はどうなったかというと、なんと、昨日(3月25日)午後から3月31日までの期間限定で、乗り継ぎの人のみ、タイにはいる(入国ではないが)ことが許可されたそう。

 あとで他の人が言っていたのですが、どうやら、アメリカがタイに乗り継ぎを許可させたのだそう。その流れで、他の国への乗継もOKになったということです。いやはや、良い悪いは別として、アメリカの圧力・・・。それも決めたら即刻有効になってしまう、という。

 確かにタイ(特にバンコク)の空港はかなりハブ空港で、そこが締め出したら、世界各国かなりの人が足止めをくらい、帰れなくなっているはずですから困るのは当たり前です。

 で、その日本に帰ってきた人に日本の検疫事情を聞いてみると、タイからの入国者は14日間の待機など何も言われることもなく、何も措置なし。何も言われず、説明もなし、説明の紙すらなし、で完全にスルーだったと。

 彼いわく、日本は全く危機感なく、完璧に検疫もザルだと。

 タイといえば、別に東南アジアだけではなく、欧米から各国に帰る人も乗り継ぎに頻繁に利用する空港のはずなんですけどね・・・。現に、ミャンマーでも最初の感染者は米国と英国帰りでしたから。まったくこんなことでいいのでしょうか・・・。

ロックアウト状態となった周辺国タイ、マレーシア、ベトナムから、出稼ぎ労働者が大挙してミャンマーに帰国、日本大使館からは在留邦人に退避勧告

 ミャンマーでも引き続き感染者が出てきたため、戦々恐々としてきたようです。というのも、周辺の東南アジア(タイ、マレーシア、ベトナムなど)がロックダウン状態なので、働き場所がなくなった、ミャンマーからの出稼ぎ労働者が大挙して帰ってきているようです。そうした帰国者がコロナウイルス持ち込んでいるのではないかと、ミャンマー人社会の中で疑心暗鬼がつのっているようです。

 ミャンマーの医療状況なども考えてのことだとは思いますが、まだ3人しか感染者が確認されてない時点で、日本大使館からは在留邦人に退避勧告が出たそうです。

 というわけで世界各国の締め出しがきついので、当然帰国してくる日本人も多くなるわけで、それも成田、羽田がダントツに多いはずですが、疫病が上記のようなザル状態では、恐ろしいですよね・・・。

 欧州の指定国から帰ってくる人だけの検疫を強化していて、それを報道で見て、かなり日本は検疫強化している、と思わされている日本人ってなんなんでしょうね? ほんとおめでたい国、ニッポンと思わざるをえません。

■2020年3月27日寄稿

日本政府3月27日から東南アジア等の国々からの渡航制限「飛んでる飛行機がほぼなくなってからこれか!おそっ!!!!」

 本当に日本って間の抜けた国ですよね・・・。つくづくそう思います。お肉券だのお魚券だの、冗談言ってる場合か!という感じです。

 やっと東南アジアから帰ってきた人々を14日間隔離することが決まったようですが、東南アジア関係の友人たちからすれば声をそろえて、「飛んでる飛行機がほぼなくなってからこれか!おそっ!!!!」という感じです。本当に、日本は対応が遅すぎます。

▲外務省(Wikipediaより)

 昨日タイ経由で帰ってきた友人は、国からの措置はなかったけど、自主的に友達に車で迎えにきてもらって、ホテルに14日間泊まるらしいです。意識高くて、お金がある人しかこんなことできないなあ、と思います。お金のない人、仕事のある人は、スルーして、自宅へ戻ってしまうでしょうね。

 小池知事の外出自粛要請から、東京では買い占めがひどくてスーパーの棚がすっからかんのようです。千葉に自宅のある私は、東京での仕事を終えて、夜8時すぎに近所のイオンに寄って帰りましたが、全般的に通常よりは売れている感じはありましたが、皆の買いだめで棚がすっからかん、という状況ではなく、落ち着いた感じでホッとしました。たぶん、東京の都心の一部で買い占めがひどいんだと思います。

 トイレットペーパーやティッシュなども、千葉のほうではイオンやイトーヨーカドーなどが大量に仕入れて売り始めたので、在庫もたっぷりあるし、落ち着いています。
それなのに、事務所のある神田では、いまだに薬局ではトイレットペーパーやティッシュは完売状態で手に入りません。

 きっと店舗がビルに入っていて、在庫も置くところがないから少ないだろうし、入ってもすぐに売れていってしまうんだと思います。

 トイレットペーパーはお昼に薬局がたまたま品出しをした直後に見つけたので買えましたが、ティッシュは家の近くのイオンで買って、事務所に持ってきました。

 このままでいけば、東京をロックダウンする可能性がある、ぎりぎりの状態でふみとどまっていると、小池都知事も安倍総理も記者会見でいわれましたが、単なる行政の境界である東京と近隣した県で、封鎖をするのは、現実的ではないし、やめた方がいい、と思います。東京の周辺の県、千葉、埼玉、神奈川の各県には、私のように、昼間は東京へ出て働き、夜は郊外の自宅へ帰る「昼間だけ都民」がたくさんいますし、それで仕事と生活が成り立っています。そうした「昼間だけ都民」の済む、首都圏全域まで含めた広域のロックダウンならば、都心部で物資が不足しても郊外から供給して補うことができます。都心部が孤立されたら、物資も途絶え、人も行き来できなくなり、首都圏は完全に機能マヒして、人々の生活も立ちゆかなくなります。行政には慎重に考えてもらいたいと思います。

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