米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(1) 自発的対米隷従国家・日本が対中ミサイル前線基地兼戦場に!? 米国の対中戦略を読み解く! 岩上安身によるインタビュー 第1013回 ゲスト 東アジア共同体研究所 須川清司上級研究員 2020.10.14

記事公開日:2020.10.15取材地: テキスト動画独自
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(IWJ編集部)

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 2020年6月15日、河野太郎防衛大臣(当時)が突如発表した、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備撤回以後、その代替案として「敵基地攻撃能力の保有」論、そして「洋上イージス案」が与党・自民党内から急浮上してきた。

 岩上安身は、東アジアにおける安全保障環境の大きな変化の実態、米中覇権争いと、どのような関係にあるのかを、東アジア共同体研究所の上級研究員である須川清司氏にうかがった。

 須川氏は、岩上安身と同年齢で、早稲田大学政治経済学部卒。住友銀行を経て、シカゴ大学大学院で修士号を取得、1996年からは民主党に勤務し、政策調査会及び役員室部長代理として、外交安全保障、金融、地方分権等を担当してきた。

 インタビューの冒頭、須川氏は1999年から2000年にかけて研究所客員研究員を務めた、ワシントンDCにある米国シンクタンクのブルッキングス研究所での衝撃の体験を語った。

 2000年5月、日本の外交防衛関係の与党大物議員団が、ブルッキングス研究所を訪問。須川氏は米側の一員として日本からの日本の議員団を出迎えたという。

 訪れた団長格の国会議員は開口一番、「日米防衛協力ガイドラインにもとづき、日本は昨年、周辺事態安全確保法を成立させました。次にわれわれが何をすればよいか、今日は教えを請いに参りました」と述べたという。自発的対米隷従国家・日本の「指示待ち」発言に、米国人同僚の前で「穴があったら入りたいというのはこういうことだと思った」と須川氏は振り返る。

 岩上安身は、かつては日本の独立と周辺諸国との共存にむけて「自由民主党」を創立した石橋湛山や鳩山一郎と、米国に従属しようとする岸信介の両極が自民党の中にあったが、今の自民党からは湛山の極がなくなってしまったと嘆いた。

 そして岩上安身は、敵基地攻撃論に関して、自民党は中露北をまとめて敵に回す可能性について考えているのかと須川氏に意見を求めた。

 すると須川氏は、従来の日米関係の「盾と矛」の関係が変わっていくのではないかという見通しを示した。そして、核保有国に対して懲罰的抑止力になるほどの抑止力を持てるのか、抑止力を持つとすればどれだけになるのかといった大きな視野を欠いた自民党の議論は、日本も核保有したいだとか、とにかく武器を持ちたいという「プリミティブで子供のような欲望に見える」と評した。

 そして須川氏は、「日本は相手国民のナショナリズムを理解していないのではないか。攻撃という時には、相手国民のナショナリズムについても考えておく必要がある」と指摘。

 また、米国の対中政策との関係について、須川氏は、トランプ大統領(当時)だから強硬な対応をしていると見ている向きもあるが、アメリカ・ファーストのトランプ政権よりも、民主党のバイデン新政権の方がさらに強硬になるとも指摘。

 須川氏は、米軍側としては、在日米軍基地などに中距離弾道ミサイルを配備することができるか否かが戦略の肝になると見る。そして、海外のジャーナリストに聞いた話として、インタビューした米軍人は「日本は敵基地攻撃論で中国やいろいろな国に攻撃をかけると言っている。在日米軍がミサイルを配備しても嫌とは言わないだろう」と言ったというエピソードを紹介。須川氏は、「両者が連動してくるのではないか」と指摘した。

 つまり、自民党がさかんに進めようとしている「敵基地攻撃能力の保有」論は、米国側から見れば日本を米国の「コマ」として利用するのに好都合ということに他ならない。

 さらにインタビュー後半では、須川氏が東アジア共同体研究所のメルマガ『Alternative Viewpoint』に連載した「米中対立時代の安全保障論議」について、「敵基地攻撃能力の保有」を中心にお話をうかがった。

 オバマ政権、トランプ政権における米国の安全保障政策の変化、そして、米国が変化せざるを得ない大きな脅威となった中国の2000発とも言われるミサイルをはじめとする近代的な軍事力、コロナが及ぼした米中の覇権争いへの影響と覇権の行方、「第一列島」線周辺諸国における米軍の戦略、などについて語っていただいた。

■ハイライト

  • 日時 2020年 10月 14日(水)19:30~
  • 場所 IWJ事務所 (東京都港区)

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