日本学術会議が2020年10月1日から始まる第25期に際し、新規会員として推薦した105人のうち、菅総理が6人を任命しなかった問題で、日本学術会議は2日、菅総理あてに要望書を提出した。
要望書には「2020年9月30日付で山極壽一前会長がお願いしたとおり、推薦した会員候補者が任命されない理由を説明いただきたい」「2020年8月31日付で推薦した会員候補者のうち、任命されていない方について、速やかに任命していただきたい」との2点の要望が記されている。
- 第25期新規会員任命に関する要望書を内閣総理大臣に提出しました。(日本学術会議、2020年10月3日)
この問題をめぐっては、東京大学教職員組合、歴史学研究会、全国大学高等教職員組合、全国大学院生協議会、日本私大教連などが続々と抗議声明を発表。10月3日午後には、早稲田大学小原隆治教授の呼びかけで首相官邸前に300人が集まり、抗議集会が行われた。
- 【東職声明】菅首相に対し、日本学術会議による推薦とおりの任命を求める(東京大学教職員組合、2020年10月2日)
- 政府の日本学術会議会員任命拒否に断固抗議する緊急声明(歴史学研究会、2020年10月3日)
- 日本学術会議会員の任命拒否に抗議し撤回を求める緊急声明(全国大学高等教職員組合、2020年10月3日)
- 《議長緊急談話》学問の自由を侵害する日本学術会議への菅首相による人事介入に抗議し、新会員の任命拒否撤回を要求する(全国大学院生協議会、2020年10月3日)
- 菅首相による日本学術会議会員推薦者の任命拒否に関する緊急声明(日本私大教連、2020年10月3日)
- 小原隆治早稲田大学教授のツイート(2020年10月2日)
- 研究者ら官邸前で抗議集会 任命拒否「不当」と300人(共同通信、2020年10月3日)