岸信夫防衛大臣定例会見2020年10月2日。コロナ禍にもかかわらず史上最大となった、令和3年度防衛予算概算要求についてIWJが直撃! IWJ試算によれば令和3年度防衛予算はGDP1.15%!! 防衛予算の歯止め「1%」はなし崩し!? 2020.10.2

記事公開日:2020.10.2取材地: テキスト動画
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(取材・文:六反田千恵)

 安倍政権下ではじまった防衛予算の増大は、コロナ禍でGDPが縮減する中でも、歯止めがかからない。2020年10月2日に開催された岸信夫防衛大臣定例会見で、IWJ記者が令和3年度概算要求総額5兆4898億円をもとに、防衛予算がGDPの1.15%になる可能性について、岸防衛大臣に直撃した。コロナ禍で国民が苦しむ中、あまりにも巨額な防衛予算の概算要求を、大臣はどう考えているのか。

IWJ記者「今日は概算要求について大きく2点おうかがいしたいと思います。概算要求が5兆4898億円ということで、史上最高といわれております。

 一方、日本のGDPはコロナなどの影響でマイナス7.3%、およそ510兆円くらいの規模になるのではないかと予測されております。この予測が正しいとすれば、いわゆる『1%枠』を大きく超える概算要求ということになります。

 国民はコロナで苦しんでおります。こういう時期に、国民を守るべき防衛大臣がこのように巨大な額の概算要求を出されることについて、どのようなお考えをお持ちかお聞かせください」

岸防衛大臣「我が国を取り巻く、安全保障環境が厳しさを増す中で令和3年度概算要求においては、防衛大綱中規模の3年度目として、着実に防衛力を強化していく5兆4897億円を要求したところでございます。

 概算要求においては特に新しい生活様式への対応を含めた、生活勤務環境の改善や女性活躍推進など、人的基盤の強化に優先的に取り組むとともに、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域を含む領域横断作戦を可能とするため、宇宙作戦軍や自衛隊サイバー防衛隊の新編をはじめとした宇宙サイバー関連予算を拡大拡充するなど、優先分野への重点的に資源配分をするものとしているところでございます。

 格段に速度を速めております安全保障環境の変化に対応するために、従来とは抜本的に異なる速度での防衛力の強化、既存の予算、人員の配分に固執することなく、資源を柔軟かつ重点的に配分する効果的な防衛力の強化、あらゆる分野での陸海空自衛隊の統合を一層推進し、縦割りに陥ることのない組織及び装備の適切で最適化を図ってまいりたいと思います。今後も、自衛隊の活動や防衛力の強化に必要な予算を着実に確保してまいりたいと考えておるところでございます」

 岸防衛大臣は、予算を着実に確保していきたいと述べた。「単純にGDPとの比較は、適切ではない」とも述べ、1%枠などは眼中にないとの姿勢だ。

 その他、会見では、日本学術会議が推薦する新会員105名のうち6名について、菅総理が任命拒否した点についても質問が殺到した。

 詳しくは、ぜひ以下の動画を御覧いただきたい。

■全編動画

  • 会見者 岸信夫氏(防衛大臣、衆議院議員)
  • タイトル 岸信夫 防衛大臣 定例会見
  • 日時 2020年10月2日(金)11:25頃〜
  • 場所 防衛省(東京都新宿区)

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