新型コロナウイルスの影響で節約志向が広まっているが、我が国の防衛予算は少し事情が違うようだ。
9月29日に岸信夫防衛大臣就任後2度目の定例会見が行われた。
記者の1人が防衛省の改革案について聞いたところ、岸防衛大臣は「安全保障環境が厳しさを増している」ことを理由に「我が国の防衛能力を向上させる」と答えた。
ジャーナリストの半田滋氏は著書『日本は戦争をするのか――集団的自衛権と自衛隊』の中で、岸防衛大臣の兄である安倍晋三前総理が第一次政権時の2007年に同じ表現を使い、その後も繰り返し使い続けたと指摘している。
「厳しさを増している」のは安全保障環境だけなのだろうか。仮にそうだとして、防衛省はその環境を良くする努力をしているだろうか。
※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、ご覧になってください!