東京都の新規感染者が過去最多463人でも西村大臣の認識は「漸増」!? まるで太平洋戦争時の大本営発表!分科会はいまだにクラスター封じ込めや水際対策を議論!?~7.31 西村康稔 コロナ担当大臣 定例会見 2020.7.31

記事公開日:2020.7.31取材地: テキスト動画
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(取材・文:浜本信貴)

 東京都の新型コロナ新規感染者が過去最多の463人となった2020年7月31日(金)午後、東京都千代田区永田町の中央合同庁舎第8号館会見室にて、内閣府 西村康稔 新型コロナ担当大臣の記者会見が行なわれた。

 会見に先立ち開催された有識者らによる新型コロナウイルス対策分科会から、会長の尾身茂氏(地域医療機能推進機構理事長)も会見に参加し、分科会での議論の内容を説明した。

 冒頭、西村大臣より、分科会での議論について、簡単な報告があり、その後、尾身分科会会長より、分科会でまとめられた提案について、詳細な説明が行われた。

 尾身会長は、現時点で、政府が早急に取り組むべき対策として、①合理的な感染症対策のためのリスク評価、②集団感染(クラスター)の早期封じ込め、③基本的な感染予防の徹底(3密回避等)、④保健所の業務支援と医療体制の強化、⑤水際対策の適切な実施、の5つを挙げた。

 次いで、直近の感染状況等(新規感染者の動向、入院患者の動向、検査体制)の説明の後、各都道府県において今後想定される感染状況を、「感染ゼロ散発段階」、「感染漸増段階」、「感染急増段階」、「感染爆発段階」の4つに分けて考えることを提案し、これら4つの段階を判断・検知するための指標の定義についても説明した。

 尾身会長は、この4段階の分類法の「キモ」として、「一つの段階から次の段階へ移ってから対策を考えるのでは遅すぎるので、『予兆』を早めに検知する。これが危機管理の要諦である」と述べた。

 尾身会長の説明を受け、西村大臣が分科会からの提案内容について、自身の受け止めを語り、「足元の状況は、日々の感染者数は『漸増』しており、高齢者(60代以上)の感染の数も、入院される人の数も増えている。この状況が続けば、さらに医療提供体制に影響を及ぼしてくる」とし、「何としても減少傾向に乗せなければならないと、改めて、意を強くした」と結んだ。

 その後、各社記者と西村大臣、尾身分科会長との質疑応答となり、感染拡大防止策などについて様々な質問が投げかけられた。西村大臣が次の予定があるとのことで、質問時間が切り上げられたため、IWJ記者は質問できなかった。

■全編動画

  • 会見者 西村康稔氏(経済再生担当大臣、新型コロナ対策担当、全世代型社会保障改革担当、衆議院議員)
  • タイトル 西村康稔 全世代型社会保障改革担当大臣 定例会見
  • 日時 2020年7月31日(金)14:30頃〜
  • 場所 中央合同庁舎第8号館(東京都千代田区)

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