2020年7月25日(土)午後6時40分頃より、東京都千代田区永田町の中央合同庁舎第8号館会見室にて、新型コロナ担当である内閣府 西村康稔 全世代型社会保障改革担当大臣の記者会見が行なわれた。
冒頭、西村大臣より、新型コロナウイルス感染症の感染状況について、「本日の東京都は295名、大阪府132名、全国で771名。非常に高い水準での推移が続いており、大都市部の特に、バー・クラブなどの接待をともなう飲食店、飲み会などの関連が多いようである」との報告があった。
続いて、各社記者と西村大臣との質疑応答となったが、感染症法(関連で建築物衛生法)、鹿児島県与論島での感染者発生、感染症第2波、分科会の現状認識、そして、学生の感染についてなど、質問の内容は多岐にわたった。IWJ記者の質問は以下のとおり。
IWJ記者「鹿児島県の離島・与論島で、7月22日からの3日間で新たな感染者が23人判明しました。与論町の山元宗(やまもとむね)町長は、島外の人に対し当面訪問を自粛するよう強く呼びかけています。
GoToキャンペーンは東京が対象外となっておりますが、離島などこのような医療体制がぜい弱な地域にたいしても、急遽キャンペーンの対象外とするするお考えは政府としてありませんか? もしくは、自治体からのこのような呼びかけで、対策としては十分であるとお考えでしょうか?
あともう一点、現在の状況が『第2波』の到来なのかどうかは、多くの国民が関心を寄せているポイントだと思います。
昨日、『大阪、岐阜、茨城など各地の知事が独自に「第2波」と表明しているが、政府はまだ「第2波」と考えないのか』と質問したのですが、大臣は『「第2波」かどうかはともかく、今回はかなり大きな流行だ』と答えて、『第2波』とはお認めになりませんでした。
では、政府として『第2波』であると判断する場合の具体的な指標が、現時点であるのかないのか。あるのであれば、一部でもよいのでお聞かせいただきたい」
これに対し、西村大臣は、まず与論島での感染者発生については、「非常に残念であり、感染された方々にお見舞い申し上げたい。詳しい状況は聞いていない」とし、「それぞれの地域で、それぞれの受け入れられる事業者、そして、旅行される方、すべての方が、まずは、感染拡大の防止策を採っていただくことがなによりも大事だ」といつもの国民自己責任論を展開した。
また、「Go Toキャンペーン」については、東京は対象外でスタートしているが、新たに離島などをキャンペーンの対象外とする予定はないとしながらも、当然、感染状況を日々しっかり分析して、適切に対応していく、とした。
そして、『第2波』に関しては、「『第2波』と呼ぶかどうかは別として…」と、前日と同じ答えを繰り返すのみであった。