2020年7月29日(水)14時より、大阪府庁本館1階第4委員会室にて、吉村洋文 大阪府知事 定例会見が開かれた。
会見冒頭には吉村知事より3件の伝達、報告があった。
まず、8月1日から20日までの間、5人以上の宴会・飲み会を控えてほしいという呼びかけ。もうひとつは、「大阪コロナ追跡システム」の普及促進について。最後に、大型台風接近時の事前準備タイムライン策定の報告がなされた。
吉村知事は、飲酒、宴席の場での新型コロナウイルスの感染がありながら、各店舗が営業を続けている現状に対し、「大人数のお酒をともなう飲食は控えるべき。しかし大人数とは何人か。大阪では5人と定めたい。4人と5人とどう違うかには科学的根拠はないが、一定の人数の基準をつくるべきと考えた」と述べ、人数面での自粛を呼びかけた。
また、大阪府が5月29日より運用している、新型コロナ感染の状況把握と連絡のための「大阪コロナ追跡システム」について、登録の簡便化と「大阪マイル」と称する特典ポイントによってシステムの普及を目指すことが告げられた。
その後、会見参加メディアとの質疑応答が行われた。
IWJにも度々ご寄稿いただいているフリージャーナリストの横田一氏は、吉村知事に、リニア中央新幹線計画に関する質問を投げかけた。
IWJ記者は、「知事は、5人以上の酒の集いの自粛呼びかけや、大阪マイルで飲食店にポイントを付けるなど、経済を止めずにコロナ対策を進める姿勢を打ち出している。しかしその反面、人命や健康を最優先にせず、リスクを残したという批判や、もし感染拡大が止まらなかったときの責任を問われるかもしれない点をどう考えるか?」と質問した。
吉村知事は、「人命最優先に変わりはない。コロナウイルスで失われる命は最小限に減らさねばならないが、ウイルスでなくコロナで失われる命も出てくる。コロナで社会経済が止まると、失業が発生する。対策を取ることは前提だが、失業率が1%上がると、全国で2000人の命が失われるというデータも出ている。つまり経済も命だ。両方の命を守っていかなければならないのが政治・行政に課された命題である。単に感染症のことだけ考えればいいのなら、全ての経済活動を止めればいいが、逆に経済で守るべき命を守っていかなければならない。どっちも命の問題だ」と答えた。
また、引き続き同会場で吉村氏は、「大阪府知事」としてではなく「日本維新の会」副代表としての立場で質疑応答をおこなった。
その際、フリージャーナリスト横田一氏は、「コロナ禍でも大阪都構想を推進するのか」、「『Go To キャンペーン』で東京は除外されたのに大阪が除外にならないのは、安倍政権と維新の太いパイプのおかげか」、「松井一郎氏は維新の国会議員に対して、安楽死についての議論をやるべきだと言っているが、吉村副代表はどう考えるか」を吉村洋文 日本維新の会 副代表に質問した。
詳しくはぜひ動画をご覧いただきたい。