「どうして私たちに会ってくださらないのか」――子宮頸がんワクチン被害の声を無視し続けるグラクソ・スミスクライン、メルク本社前で被害者、家族らが涙ながらに訴え 2015.3.31

記事公開日:2015.4.1取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJ・安斎さや香、IWJ・ぎぎまき)

 「なぜ、なぜ、被害者に会わないとおっしゃるのか」――。

 接種後に激しい痛みやけいれん、記憶障害など、重篤な副反応被害が出ている子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の製造元であるグラクソ・スミスクライン社、MSD社(米メルク社日本法人)本社の前に2015年3月31日、被害者とその家族が全国から集まり、製薬会社に向かって被害の現実を訴え、救済を求めた。

 被害者側が製薬会社に対話を求めたのは、今回が初めてではない。この日、被害者の側から製薬会社に出向くことにした、出向かなければならなかった理由はなんだったのか。全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会代表の松藤美香さんは、涙を流して、こう訴えた。

 「どうして、何度も何度も連絡をしても、私たちに会ってくださらないのか、書類だけ出せというお返事になるのか、その真意を確かめるために、今日来ました。なぜ、なぜ、被害者に会わないとおっしゃるのか、その事実を今日明らかにしていただきたいと思い、参集させていただきました。

 被害は刻々と深刻な状況になっております。私たちにできることは、被害を訴え、製薬会社にも、このようなかたちで訴えることで、救済をしてもらいたいと思っているのです。どうか、救済のための手を差し伸べてください。お願いします。

 何度も何度も、何度も何度も、こちらにはお願いをしているんです。お願いいたします」

 被害者らは、製薬会社2社に救済等を求める要求書を提出。その後、厚労省前でも訴え、政府交渉を行い、被害の早期全面解決を求める要求書を提出した。

 要求書では、被害者への賠償を求めるとともに、実態調査や医療体制の整備、再発防止に向けて子宮頸がんワクチンを定期接種の対象から外すことや、第三者機関による被害の原因究明を求めている。

▲厚労省職員に要求書を手渡す全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会代表・松藤美香さん

■ハイライト

  • グラクソ・スミスクライン株式会社本社、およびMSD株式会社本社にて被害者の訴えと全面解決要求書の提出
  • 場所 グラクソ・スミスクライン株式会社 本社(東京都渋谷区)、MSD株式会社 本社(東京都千代田区)
  • 主催 全国子宮頸癌ワクチン被害者連絡会

■ハイライト

  • 厚生労働省前にて被害者の訴え、および全面解決要求書の提出
  • 厚生労働省記者会にて記者会見
  • 日時 2015年3月31日(火) 12:30~
  • 場所 厚生労働省(東京都千代田区)
  • 主催 全国子宮頸癌ワクチン被害者連絡会

被害者に会おうとせず、声を無視し続けてきた製薬会社

 子宮頸がんワクチンが初めて国から承認を受けたのは2009年。グラクソ・スミスクライン社が製造するサーバリックスが第一号だった。その後、2011年にMSD社のガーダシルも承認を受け、2013年4月から、この2つのワクチンが日本で定期接種化された。

 ところが、定期接種化された矢先、副反応被害が相次いだことから、厚労省は子宮頸がんワクチンの「積極的勧奨」を「一時中止する」と発表。現在もこの状況は変わっていない。

 被害者連絡会には、2013年3月25日の設立以来、1300件を超える相談が寄せられているという。被害者は全都道府県におり、今も被害に苦しむ女性が後を経たない。

 この間、被害者側は何度も製薬会社にコンタクトを試みてきたが、会社側は被害者と面会しようとせず、被害の訴えを聞く姿勢を持とうとしなかった。そればかりか、ワクチン推進派は、接種の「積極的勧奨」を再開させようとする動きすら見せている。

 被害者らは、深刻な被害が無視され続けている現状を打開しようと、今回、直接行動に踏み切った。

「大人たち、製薬会社、みんなみんな、私たちを見てくれはしません」

 ワクチンを打って被害に遭ったというAさんは、車いす姿で参加し、胸の内を語った。

 「私は、この春、高校生になる被害者です。ワクチンを打ってからすぐに症状が出始めたんですが、打ったばかりの時は、まさか副作用が出るなんて思ってもみなかったので、すべて3回接種してしまいました。

 そこからズルズルと悪くなってしまい、歩行困難や不随意運動、記憶障害など、さまざまな症状が出てきました。お医者さんにかかっても、心因的だと言われ続けてきました。

 だから、悔しいので、明るく振舞っていると、やっぱりそれでも精神的、具合い悪そうにしていても精神的、どちらに転んでも精神的精神的と言われ続けてきました。

 ですが、最近病院にかかって、子宮頸がんワクチン接種後の脳機能障害という診断を受けました。

 そういう結果が出ているにもかかわらず、大人たち、製薬会社、みんなみんな、現状を知っているのか、知らぬのか、分かりませんが、無視をし続けているかのように、私たちを見てくれはしません。

 私たちが望んでいるのは救済です。救済と一言で言っても、身体を治すということだけではなく、私たちの身体を治す前に、勉強ができなくなった子に対して、どういう対処をしてあげるのか、身体が悪くなった、診てくれる病院がない、どう対処していいのか、そういう救済を求めているのです。

 身体を治すだけが救済ではありません。私たちは、そういう本当の救済を求めています。

 大人たちはよく言います。『未来をつくっていくためには子どもたちが必要だ』と。じゃあ、なぜ、こういう風になっている子どもたちがたくさんいるのに、私たちを無視するのでしょうか。

 私たちは未来をつくる子どもたちです。そういう風に言う大人たちは、私たちを治そうと、救済しようとはしません。それでなにが未来をつくると言うのですか。それが本当の大人ですか。嘘つきばかりじゃないですか。

 じゃあ、なにが本当の大人か。有言実行する大人です。救済をすると言ったら救済をしてください。私たちを治すということを考え、治す以前に、救済する前に、なにが彼女たち私たちに必要なのか、そういうことをすべて考えて、救済してください。お願いします」

 Aさんはこの日、2つの製薬会社と厚労省前で3回マイクを握ったが、厚労省前で訴えを終えた直後、突然、激しいけいれんに襲われてしまった。その後、30分もの間、意識が戻らなかったという。

「娘をこのような状況にさせてしまったことを、死ぬまで後悔します」

 神奈川から参加した被害者の母親は、現在も苦しみ続ける娘を思い、こう訴えた。

 「娘のために、将来、子宮頸がんになってほしくないという親心で、子宮頸がんワクチンを受けさせました。2回受けたところでは、いろんな症状に苦しめられていたのに、先生に相談しても、ワクチンとは関係ないと言い、3回目まで打ってしまいました。

 その結果、母親の顔が分からない、友達の顔が分からない、自分の名前さえ、分からない時がある、誕生日も、言えない、そんな状況になり、なんにも覚えられない、読書もできない、あんなに本が好きだったのに。

 テレビを観ていても、なにを言っているか分からない、お友達との会話も、なにを話しているか途中で分からなくなるから、もう話せないということもありました。

 そんな話を聞いて、私は本当に後悔しました。このワクチンのせいで、娘をこのような状況にさせてしまったことを、今でも、これから先も、死ぬまで、きっと後悔します。

 でも、どうか、娘を助けてください。薬を開発するでも、なんでもいいんです。とにかく、助けてください。あの子の将来、この子たちの将来を、少しでも明るいものにしてほしいんです」

 娘をワクチンに蝕まれた家族の訴えはこの後も続いた。被害者の訴えに対し、製薬会社、厚労省の回答は三者三様だった。

「医療費は一年間に400万円超、普通のサラリーマンでは生活できない」

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入よりご覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 300円 (会員以外)

関連記事

「「どうして私たちに会ってくださらないのか」――子宮頸がんワクチン被害の声を無視し続けるグラクソ・スミスクライン、メルク本社前で被害者、家族らが涙ながらに訴え」への2件のフィードバック

  1. うみぼたる より:

    松藤さんのツィッターに、デンマークの状況を伝える映像がありましたので拝見しました。
    デンマークと日本の、子宮頸がんワクチンの副反応被害がとてもよく似ています。
    いたたまれません。

  2. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    「どうして私たちに会ってくださらないのか」――子宮頸がんワクチン被害の声を無視し続けるグラクソ・スミスクライン、メルク本社前で被害者、家族らが涙ながらに訴え http://iwj.co.jp/wj/open/archives/241014 … @iwakamiyasumi
    この子達の訴えを聴いてほしい、涙が止まらない。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/583260452244738049

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です