「ワクチンメーカーから計3500万円の資金提供」 ~浮き彫りになる製薬会社とワクチン推進派の不透明な関係 2014.7.17

記事公開日:2014.7.25 テキスト動画
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(記事:IWJテキストスタッフ・関根かんじ 記事構成:IWJ・安斎さや香)

 「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議は、マーケティングのためのプロモーション機関ではないか」──。

 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会と薬害オンブズパースン会議が2014年7月17日、「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議に対する公開質問書に関する記者会見」を開き、同専門家会議と製薬会社の関係性を明らかにするよう訴えた。

 被害者連絡会と薬害オンブズパースン会議は、6月18日に同専門家会議に対して、「ワクチンメーカーとの関係に関する公開再質問書」を送付したが、期限の7月10日を過ぎても回答がなかったため、再度追加の質問を加えた公開質問書を7月17日に送付した。

 薬害オンブズパースン会議の関口正人氏は、子宮頸がん征圧をめざす専門家会議について、「日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本婦人科腫瘍学会などの、主要医学会の幹部が委員になっている団体。2008年11月、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の接種推進と、啓発活動を積極的に行う目的で結成され、関連イベントのほとんどに関わり、推進活動を行なっている」と説明した。

 2012年度、専門家会議にはMSD社(メルク社)から2000万円、グラクソ・スミスクライン社から1500万円の寄付があったことが明らかになっている。さらに、海外の学会へも、渡航費などを負担し、メディアも多数同行させているという。

 関口氏は、「専門家会議は、ワクチンメーカーの資金で、ワクチンの販売促進活動をしていただけの団体ではないか、との疑問があり、公開質問状を送った」と、これまでの経緯を説明した。

■ハイライト

  • 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会
    曽根文子杉並区議会議員、伊藤壽子佐倉市議会議員、被害者母子
  • 薬害オンブズパースン会議
    事務局長 水口真寿美弁護士、関口正人弁護士、隈本邦彦氏
  • 日時 2014年7月17日(木)11:30~
  • 主催 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会、薬害オンブズパースン会議

元ワクチンマーケティング部長が専門家会議委員に

 関口氏によれば、専門家会議の事務局員で、堀内吉久氏という名簿には載っていない人物が、2011年6月から活動しているが、堀内氏はグラクソ・スミスクライン社(以下、GSK社)のワクチンマーケティング部長だったのだという。

 この堀内吉久氏について、薬害オンブズパースン会議の隈本邦彦氏が、経歴や活動内容を報告した。

 隈本氏によると、堀内氏は専門家会議の名刺を持ち、女性アスリート健康支援委員会の事務局に所属し、かつ、ストラメッド株式会社の社長を務めながら、全国市町村の子宮頸がん対策の主要メンバーとしても活動しているという。

 堀内氏の肩書きは、公的文書、厚生労働科学研究補助金の研究協力者名簿で、GSK社の社員として掲載されていることから確認することができ、公のイベントでも自身の肩書きを明らかにしている。

 隈本氏は、堀内氏がGSK社のワクチンマーケティング部長を務めていた経歴を持っていながら、その後も子宮頸がんワクチン推進活動を続け、専門家会議にも出入りしていることから、ワクチンメーカーと専門家会議の関係性を疑問視した。

 また、ストラメッド社には、田口知佳氏という女性が企画開発ディレクターとして勤務しており、子宮頸がん予防と称して2012年4月、当時の鈴木寛参議院議員、小宮山元厚労大臣秘書官と面会してワクチンを推進していた事実が明らかになっている。

 加えて、面会には自治医科大学附属さいたま医療センター教授で、専門家会議実行委員長の今野良氏も同席していたと、田口氏が自身のフェイスブックで公開している。面会の他にも、田口氏は今野氏らワクチン推進派と会食している様子を公開。田口氏の文章は、推進派らの面々と頻繁に接触しているかのような親しい口ぶりだ。

 今野良氏は、現在もワクチンの必要性を強く訴え続けている推進派の一人である。

 薬害オンブズパースン会議事務局長の水口真寿美氏は、堀内吉久氏が専門家会議に参加していたことは、「労務提供にあたるのではないか」と指摘した。

 他方、「厚労省が子宮頸がんワクチンを定期接種化する際、判断材料には3本の論文しかなかった」事実を明らかにし、「ワクチンの費用対効果は良好」との論文を書いた東京女子医大講師の荒川一郎氏が、実は、グラクソ・スミスクライン社の社員だったことを指摘した。

 さらに、残りの論文2本は、先述した専門家会議実行委員長の今野良氏が、グラクソ・スミスクライン社と共同執筆したものであることも明らかにし、企業と学会、厚労省との癒着を糾弾。

 水口氏は「専門家会議など、ワクチン接種を推進してきた人たちは、重篤な被害者がいる事実を認めるべき。団体は、社会的責任を負っていて、中立であるべきで、利益相反関係を証明する必要がある。特定企業のプロモーション目的なのか、啓発目的なのか。専門家会議は、専門家の資格を問われている」と主張した。

専門家会議は特定企業のプロモーション団体か

 7月4日の厚労省の副反応検討部会では、ワクチンの副反応について、『治療で7割の痛みが改善している』と発表された。水口氏は、この発表内容に問題があることを指摘。痛みも尋常なレベルではなく、痛み以外にも「不随意運動、睡眠障害、脱力、記憶や認知力の低下など、障害も多様な上に、症状がいつ出るともわからない」と断った上で、検討部会の発表データについて解説した。

 この発表データのもとになったのは、検討部会に参考人として招致された、愛知医科大学学際的痛みセンター教授の牛田享宏氏が報告したデータだ。発表では、162人の受診者のうち、50人がワクチンとの因果関係がないと判断され、これを除く112人中42人は、フォローできなくなったため、残る70人中47人の痛みが改善したと報告したもの。

 水口氏は、わずか162人のデータで「7割が改善した」という発表には問題があるとし、「症状が改善した」との判断基準も示されていないと主張した。

 続けて、牛田氏の研究班では、ワクチン被害者が詐病扱いされるなどの問題もあり、患者の話に耳を傾けようとしない病院側の態度に不信感を抱いて受診しなくなった患者は、因果関係なしかフォローできなくなった人に含まれてしまうことを指摘した。

920件の相談を受け250人にコンタクトをとる

 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会のメンバーで、千葉県佐倉市議会議員の伊藤壽子氏は、「被害者連絡会は、昨年3月末に発足。920件の相談を受け、250人にコンタクトをとった。3年間、苦しんでいたという被害者が増えている。利益相反関係で寄付金をもらい、最初からワクチン導入が決まっていたのではないか」と話した。

 杉並区議会議員の曽根文子氏は、「区議会で副反応者の有無を質問した時、区の担当者は『いない』と答えたが、あとから被害者がいたことがわかった。現在、厚労省は、ワクチンの積極的な勧奨は止めたが、定期的な接種を中止させなければならない。まだ、副反応による被害がわかっていない人もいるので、もっと啓蒙活動をしていかないとならない」と述べた。

「これ以上ワクチンを打つことはやめてほしい」と被害者

 次に、被害者の母がマイクを握り、被害の深刻さと、改善をみない副反応の実態、被害者を苦しめるような治療の現状を明らかにした。

 「2011年、区から1回目のワクチン接種の連絡があった。細かいことや、副反応もいっさい言わない。ただ、『お金が出るから、早くやった方がいい』と急かされた。日本はワクチンには慎重だが、(子宮頸がんワクチンは)スピード承認したこともあり、その効果と国を信用した」

 「2回目の接種後から、娘は記憶や識別力が低下し、不随意運動も起きた。3回目の接種2日後から虚脱状態になり、いくつもの病院を回ったが原因がわからず、医者の心ない発言などもあり、心身ともにズタズタになった。娘は現在、倦怠感、記憶障害、手足の震え、動悸、胃腸障害など、たくさんの障害に悩まされている」

 その上で母親は、「厚労省の指定病院に行くと偉い先生が出てきて、聞かれるままに答えるしかなく、結果、『真面目で神経質な性格。鬱病になる傾向だ』と、ワクチンとの関連性を否定するように診察された。厚労省の検討部会では、痛みを訴えた患者70人のうち47人が改善したというが、少ない数字で決めてほしくない」と、広く被害実態を明らかにしてほしいと呼びかけた。

 被害者本人は「親の顔や、時間がわからなくなる。手足が震えたり、症状がいつ起きるかわからない恐怖に怯えている。これ以上、ワクチンを打つことはやめてほしい」と切実な苦しみを訴えた。

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「「ワクチンメーカーから計3500万円の資金提供」 ~浮き彫りになる製薬会社とワクチン推進派の不透明な関係」への1件のフィードバック

  1. @ichi3358さん(ツイッターのご意見より) より:

    「専門家会議は、ワクチンメーカーの資金で、ワクチンの販売促進活動をしていただけの団体ではないか、との疑問があり、公開質問状を送った」

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