2013年9月に発刊した『これでも罪を問えないのですか!~福島原発告訴団50人の陳述書~』の出版記念メディア懇談会が2月18日、弁護士会館で開催された。2011年3月11日の東日本大震災、および福島原発事故から3年が経過しようとしているが、いまだ事故収束どころか大量の汚染水が流出するなどのトラブルが相次ぎ、事故処理は付け焼き刃的な状況だ。
(IWJ・石川優)
2013年9月に発刊した『これでも罪を問えないのですか!~福島原発告訴団50人の陳述書~』の出版記念メディア懇談会が2月18日、弁護士会館で開催された。2011年3月11日の東日本大震災、および福島原発事故から3年が経過しようとしているが、いまだ事故収束どころか大量の汚染水が流出するなどのトラブルが相次ぎ、事故処理は付け焼き刃的な状況だ。
■ハイライト
福島原発事故で東京電力幹部らを刑事告発している裁判で、主任検事を務める杉山徳明氏は、2013年9月10日、作家の広瀬隆氏と明石昇二郎氏を前にして、自ら不起訴処分を決めた最高責任者だと吐露している。不起訴処分にした理由について、杉山氏は「福島第一原発でメルトダウン、水素爆発に至った事故の原因は、東電が予測できなかった(想定外の)大地震の津波によって電源が喪失したことにあったので、刑事事件として予見して、事故を防止することが可能であったと立証することは困難である」と話したという。
その際、広瀬氏は「電力会社が津波の低い想定をすれば、すべて無罪になる。検察がすべての原発事故を保証している」と非難したことを語った。
福島原発告訴団長の武藤類子氏、福島県いわき市議会議員の佐藤和良氏は、福島県と国が拠出する『福島県環境創造センター』を紹介。この計画は、福島県三春町と南相馬市にそれぞれ施設を作り、原子力関連施設の周辺モニタリングや教育・研究機関などとして運営していくもので、福島県三春町で2015年度から開所する予定となっている。
計画案によると、施設整備費に100億円、年間運営費には10億円もの額が見込まれている。
2月9日の東京都知事選挙で脱原発を掲げた細川護熙氏と宇都宮健児氏。福島原発告訴団の弁護士である河合弘之氏と海渡雄一氏の両氏は、それぞれ応援した候補者が異なっていた。
これについて、河合弁護士は「(今では)二人は仲良くしています。どうぞご安心下さい。もうノーサイドでございまして、今まで戦ってきたように、それ以上に、仲良く力を合わせて頑張ります」と今後の抱負を語った。
IWJのダイジェスト版を見させていただき有難うございました。最初のフクシマの方の発言に、心打たれました。私たちは、毎日ボーと暮らすことによって、いろんな問題を検証せずに生きてきたことが、現在の日本の姿を作ってしまったのだろうと、思われます。戦争責任にしてもあいまいにしてきてしまった結果、日本は東アジアの中で友好的な関係を作れずにいますし、アメリカの属国としての道を知らず知らずのうちに選択してきてしまっています。オリンピック東京招致にしても、福島事故について責任を逃れるための目くらましとしか思えないのに、何となく日常を流されて、批判する力が弱くなっているのを感じます。そんな私ですが、今回のNHKの経営委員の人事に関しては我慢がならず、意思表示として受信料の引き落としを止めました。東京都知事選では、脱原発候補は破れましたが、権力者側だった人たちの中にも、さすがに原発はヤバいと気付き行動しようとしている人たちがいることには心強く思います。人間は変われるのだと信じないといけないですよね。福島原発告訴団の純粋な思いが社会を変えていく一助になることを願っています。