「福島、一般市民への被曝量は低い」とする非科学的な国連科学委員会の報告書を問題視 ~福島報告の見直しを求める緊急記者会見 2013.10.24

記事公開日:2013.10.25取材地: テキスト動画
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(IWJ・ぎぎまき)

 10月24日、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウと国際環境NGOのFoE Japanは合同で緊急記者会見を開き、国連科学委員会が25日に提出予定にしている福島報告の見直しを求める声明を発表した。

 冒頭、ヒューマンライツ・ナウの伊藤和子氏が福島報告について説明。福島報告とは、国連科学委員会が、福島第一原発による放射線被曝の程度と影響に関する研究結果を掲載しているものだが、同報告書は日本政府や福島県から集めたデータをそのまま踏襲しているにすぎない。調査をするにあたって、市民社会から広くデータを集め、独立した調査をするべきと決議で掲げられたにも関わらず、同委員会は一度も現地に足を運んでいない。

■ハイライト

  • 会見者 伊藤和子氏(ヒューマンライツ・ナウ事務局長)、満田夏花氏(FoE Japan理事)、

非科学的な国連科学委員会

 報告書には、「一般市民への被曝量は、最初の1年目の被曝量でも生涯被曝量推計値でも、一般的に低いか、または非常に低い。被曝した一般市民やその子孫において、放射線由来の健康影響の発症の識別し得る増加は予期されない」「事故による放射線被曝のせいである癌発症率の識別し得る増加は予期されない」などと明記されている。  FoE Japanの満田夏花氏は、これまで、環境省や復興庁に対し、福島県で実施されている県民健康管理調査の改善や、調査を福島県外の広い地域で行うよう政策提言してきたが、その都度、政府側はこの国連科学委員会の報告書を引き合いに出し、「事故の影響は少ない」と繰り返してきたという。満田氏は、「反論しようにも、この報告書は今まで公開されなかった。第3者が検証可能なものを『科学』と呼ぶが、非常に非科学的なアプローチだ」と、情報公開の在り方と第3者の専門家によるレビューを得ていない点について強く抗議した。被曝を過小評価した根拠となるデータは、報告書には一切記載されていない。  昨年、福島原発事故後の人権状況について、現地調査を行った国連特別報告者のアナンド・グローバー氏は今年5月、国連人権理事会に調査報告書を提出しているが、その中で、日本政府に対し、1ミリシーベルトという明確な基準を示し、健康管理調査、支援措置、公衆の被曝限度等の政策の抜本的な改善を勧告している。緊急記者会見では、国連に対し、このグローバー氏の報告書についても十分に考慮することを求めた。

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