【IWJ号外】BRICSの主要国、インドがイスラエルに対して連帯表明! 長年対立してきたパキスタンはパレスチナを支持! 両核保有国の関係はパレスチナ問題へどのような影響を及ぼすのか!? 2023.10.31

記事公開日:2023.10.31 テキスト
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(文・IWJ編集部)

 IWJ代表の岩上安身です。

 BRICSの主要国でグローバル・サウスのリーダー、インドがイスラエルに対して真っ先に連帯を表明しました。一方、インドとは長年対立してきたパキスタンはパレスチナ支持を表明しています。

 今後、ともに核保有国であるインドとパキスタン両国の関係と、両国がイスラエルとパレスチナをそれぞれ支援することで、パレスチナ問題へどのような影響がでるのでしょうか?

 10月7日に、ハマスが「アルアクサの洪水」作戦で、イスラエル側に1400人の死者を出した奇襲を行った直後の10日、インドのナレンドラ・モディ首相は、イスラエルのネタニヤフ首相から電話を受けています。その電話のやりとりをインド外務省が公表しています。

 「シュリ(※注:Shriはサンスクリット語で敬意を表す接頭語)・ナレンドラ・モディ首相は、本日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相からの電話を受けました。

 モディ首相は、イスラエルで発生したテロ攻撃によって死傷した人々に深い哀悼の意を表し、この困難な時にインドの人々がイスラエルと連帯していることを伝えました。

 彼は、インドがあらゆる形態のテロリズムを、強くかつ明確に非難することを繰り返しました。

 モディ首相は、イスラエルにおけるインド市民の安全と保安の問題を強調しました。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は完全な協力と支援を保証しました。

 両首脳は、密接に連絡を取り合うことで合意しました」。

 BRICSの主要な一国であり、グローバル・サウスのリーダーのひとつでもあるインドが、パレスチナとのバランスを取ることなく、イスラエルに偏った支持を真っ先に表明しました。

 BRICSも、グローバル・サウスも、その政治的・経済的な軸には、世界が多極化へ向かうとの認識があり、米国による軍事力支配への批判と基軸通貨ドルによる一極覇権からの離脱の志向があります。

 イスラエルは、米国との間で双子であるかのような強い結びつきを持ってきました。その意味では、米国の覇権の恩恵を最も受けていて、それだけに米国覇権を強く望む海外の国家であると言えます。

 イスラエル建国に、欧州が果たした役割は非常に大きなものがあります。

 特にユダヤ人によるシオニズム運動に先立ち、ユダヤ人をひとまとめにして集住させようと考えたのは、キリスト教徒であり、英国はそうしたクリスチャン・シオニズムの発祥地です。

 第一次大戦後の1922年から1947年までパレスチナを委任統治した英国、そして欧州のユダヤ人であるアシュケナージのイスラエル入植に際して、ナチスがユダヤ人を迫害し、追放することで、シオニズムに協力し、さらにはホロコーストによってユダヤ人600万人以上を殺してしまったドイツなど、19世紀にユダヤ人差別が激化し、20世紀に頂点を迎えた欧州全般は、欧州を離れたがらなかったアシュケナージのパレスチナ入植に際して、ある意味で、シオニストをアシストした共犯関係にあり、イスラエル建国の隠れたサポートプレイヤーでした。

 こうした米国やEUは、ハマスの「アルアクサの洪水」作戦後に、いち早く、イスラエル支持を表明しました。自分達が長年、ユダヤ人をいじめてきておいて、今度はそのユダヤ人に対する贖罪意識から、イスラエルを贔屓し、パレスチナ人に対するシオニストの虐待を黙認する、というわけです。

 ガザで人々が死んでいるのは、元はといえば欧州において、ユダヤ人を、キリスト教信仰の欧州人が差別・迫害し、パレスチナに追放してきたことに、直接的な原因がある、ということはすっぽりと忘れ去られています。

 しかし、BRICSやグローバル・サウスの国々は、サウジアラビアやインドネシア、マレーシア、パキスタンなど、イスラム国も多く、イスラエル支持を明確に表明したグローバル・サウスの国は、インドの他にはありません。グローバル・サウスの中では、インドは突出しています。

 インドは、ヨーロッパと違い、反ユダヤ主義にとりつかれてきたキリスト教の国ではありません。なのに、なぜ? と不思議になります。

 このインドによる、バランスを欠いたイスラエル支持の背景には、何があるのでしょうか。

 昨日、お伝えしたように、反イスラエルを表明した国家の中で、核を保有するパキスタンが、トルコへの核の提供を明言しており、イスラエル・米国といったユダヤ・キリスト教圏とハマス・ヒズボラ・イラン・トルコなどのイスラム教圏の戦いとなった場合、パキスタンは軍事的に鍵を握る国家です。

・はじめに~ハマスの「アルアクサ洪水」作戦で始まったイスラエルとハマスの全面戦争は、すでに中東各地に飛び火! レバノンのヒズボラもイエメンのフーシ派もイラクの諸派もパレスチナ全面支持! イスラエルのガザ地上侵攻に対し、トルコ・イランがイスラエルと戦うために参戦すればイスラエルは破滅!? アメリカが参戦すればハルマゲドン(世界最終戦争)へ!
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