2022年11月22日、午前10時頃より、東京都千代田区の厚生労働省庁舎にて、加藤勝信 厚生労働大臣の閣議後の定例記者会見が行われた。
冒頭、加藤大臣より、「養子縁組あっせん事業に係る旧統一協会への質問書」について、報告があった。
加藤大臣「質問書について、この間、関係者と調整を続けてまいりましたが、必要な調整が完了いたしましたので、本日、東京都と連名で質問書を発出いたします。
同質問書においては、養子縁組のあっせん事業の実施の有無、及び、実施している場合の手順などの実態、過去の養子縁組の成立件数などの事実関係を確認することとしております。なお、2週間後の12月5日までに回答していただきたいと考えております」
続いて、加藤大臣と各社記者との質疑応答となった。
IWJ記者は、新型コロナワクチン、そして検査について、以下のとおり質問をした。
IWJ記者「ワクチンと検査について質問いたします。現在、第8波を前にして、ワクチンの変異株に対する有効性への疑問や副反応の心配などを理由に、第5回目のワクチン接種をためらう声を多く聞きます。先日は愛知県で42歳の女性がアドレナリン筋注を受けられずワクチン接種会場内で亡くなられるという事件もありました。
ワクチンの第5回目接種に対する国民の不安や迷いに対して、厚労大臣としてのご見解、メッセージをお聞かせください。また、政府はPCR検査を抑制し、抗原検査の拡大をこれまで行ってきたように思いますが、改めて、PCR検査と抗原検査の位置づけの違いについてご教示いただけますでしょうか。
これに対し、加藤大臣より、以下の答弁があった。
加藤大臣「まず、最初のワクチンの関係ですが、様々なご懸念もあることは承知しております。厚労省としては、オミクロン株対応ワクチンの有効性・安全性等の情報や副反応の情報、インフルエンザ・ワクチンとの同時接種などについて、SNSやリーフレットなどの様々な媒体を通じて周知・広報し、またQ&Aサイト等で、よくあるご質問への回答をお示しさせていただいているところであります。
これまでも申し上げておりますが、オミクロン株対応ワクチンについては、オミクロン株成分を含むということでありますので、従来株ワクチンを上回る重症化予防効果や、短期間である可能性はあるものの発症予防効果や感染予防効果があるということ、またコロナ・ウイルスはこれまでも変異してきているわけでありますから、今後の変異株に対してもより効果が高いということが期待されるとされています。
また、安全性についても現時点で重大な懸念は認められていないということで、先般11月11日にも厚生科学審議会の副反応検討部会においても、そうした認識が改めて確認されたところであります。
なお、先ほどの事案(愛知県での女性の死亡例)も含めて、副反応疑い報告制度によって公開の審議会で定期的に評価を行い、その資料を公表するとともにそれに応じた対応も逐次図ることとなっております。
さらに、新型コロナ・ワクチンの接種後に遷延(物事や病状が長引くこと)する症状、いわゆる後遺症に関する研究も行う予定であります。現在具体的なスケジュールや研究内容は検討を行っているところでございます。
また、新型コロナワクチンとインフルエンザ・ワクチンの同時接種についても、「単独で接種した場合と比べ有効性や安全性は劣らない、諸外国でも概ね認められている」との報告がなされているところでございます。
ただ、同時接種してくれということではなく、同時接種することも可能であると申し上げているところでありますので、それは、それぞれの方々が体調を踏まえながらコロナ・ワクチンの接種、あるいは季節性インフルエンザのワクチン接種を適宜進めていただきたいと思いますし、現在の感染状況も増加ペースは落ちてきているものの引き続き増加傾向にあります。
また、季節性インフルエンザについても感染の可能性が指摘されているところでありますので、重症化リスクの高い高齢者の方はもとより、それ以外の方においても是非年内のタイミングを見ていただいて、接種の検討をお願いしたいと思います。
それから、PCRと抗原定性検査のお話がありました。これは、適宜していただくということで、抗原定性検査キットの場合はそれぞれご自身でチェックしていただける中で使っていただく、PCR検査等に関してはそれぞれ発熱外来等でチェックしていただくということでありますから、それぞれの使い勝手等も含めてお願いしているところなので、どっちからどっちということを申し上げているものではございませんのでご理解いただきたいと思います」
記者会見の詳細はぜひ、全編動画を御視聴ください。