「『米国はISISのテロリストを、ウクライナでの破壊行為のためシリアで訓練』とロシアの情報機関が発表」とイラン国営『パース・トゥデイ』が2022年3月5日報じた。
しかも同記事は、シリアの外務次官が、シリア国内のテロリストと、ウクライナのネオナチ派が「1つの司令塔のもとで行動している」と述べているという。米国は参戦せずと明言したバイデン大統領だが、実はテロリストを派遣してネオナチと一緒に戦わせようというのか!?
一方、「ロシアが市街戦の経験豊富なシリア兵を募集」と米国のウォール・ストリート・ジャーナルが3月7日に報じた。これらの報道が事実であれば、米露ともに破壊活動の専門家を外国、それも両国が代理戦争の舞台としてきた国から調達しようとしていることになる。
詳しくは記事本文を御覧いただきたい!
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https://note.com/iwjnote/n/n636c8369a426
「米国がISISのテロリスト数十人を、ウクライナ派遣のため、シリアで訓練」とロシアの情報機関発表!
イランの国営メディア『パース・トゥデイ』が2022年3月5日、「ロシアの情報機関が『米国はテロ組織ISISの残存勢力をシリアから集め、テロ活動実施のためウクライナに移動させている』と非難した」という記事を出した。
『パース・トゥデイ』の記事によると、ロシアの対外情報庁(SVR)が、「米国は2021年末に、ロシアおよび独立国家共同体諸国の国籍を持つISISのテロリスト数十人を釈放し、シリアにあるタンフ基地に移動させた。同基地で、ウクライナへの派遣に備え、テロ・破壊行為実施に向けた特別訓練を施した」と発表したとのことだ。SVRの発表では、テロリストはポーランド経由でウクライナに派遣される予定だとのことである。
この記事が事実であれば、米国はウクライナにテロリストを送り込む、犯罪的な行為に手を染めていることになる。
さらにこの記事は、シリアのジャアファリ外務次官がこれに先立ち、シリア国内のISISのテロリストと、ウクライナのネオナチ派が「1つの司令塔のもとで行動している。シリアの文書からは、米国がシリア領内で、ある場所から別の場所へのISISのテロリスト要員の移動により、彼らを再度利用するために力を再び与えていることがうかがえる」と語ったと報じている。
記事は、「ドイツ内務省も、ウクライナ国内にネオナチ派が存在している事実を認めています」と報じている。
SVRは、KGBの流れを汲む情報機関である。IWJはロシアのSVRの公式発表の確認を試みたが、3月7日時点で、サイトにアクセスできなかった。ロシア政府の各省庁のサイトは、サイバー攻撃を受けて、サーバーがダウンしていると言われている。
ウォール・ストリート・ジャーナルは「ロシアがシリア兵募集」と報道!
一方、3月7日付け米国のウォール・ストリート・ジャーナルは、ロシアが市街戦の経験豊富なシリア兵を募集していると報じた。
記事によると「米政府の分析によれば、2015年からシリア国内で作戦を展開しているロシアは、数日前から現地で兵士を募集」しているとのこと。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、「すでに一部がロシアに入り、紛争に加わる準備を進めていると政府当局者の1人が述べた」と報じている。
また、この記事はロシアによるウクライナ侵攻にチェチェン共和国の兵士も参加していると報じている。
- ロシアがシリア兵募集、市街戦想定で=米当局者(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、2022年3月7日)
▲シリア人兵士。湾岸戦争「砂漠の盾」作戦の演習で、穴の中から7.62mm PKM軽機関銃を構え、核・生物・化学兵器用マスクを装着。(1992年5月14日)(Wikipedia、Tech. Sgt. H. H. Deffner、Syrian soldier)
※これは日刊IWJガイド2022.3.8号~No.3463号に掲載された記事を加筆・修正したものです。