【第449-455号】岩上安身のIWJ特報!電機産業は崩壊!? 凋落する日本のものづくり!岩上安身による『「空洞化」と「属国化」 ~日本経済グローバル化の顛末』著者 名古屋経済大学・坂本雅子名誉教授インタビュー前編(2/2) 2020.1.31

記事公開日:2020.1.31 テキスト独自
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特集 TPP問題
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記事目次

  • 目先の利益を追い求めるあまり、モノづくりの生産過程を丸ごと放り出した日本の電子産業の凋落! アジアの労働力を安く買い叩いているつもりが、あっという間に圧倒的な差をつけられて、中核を担うなど夢また夢のような状況に!?
  • 1990年には世界ランキングトップ10のうち6社が日本メーカーが占めていた日本の半導体産業!(今はゼロ!!)「メイドインジャパン」の栄光の背景には、高度成長期に大きく成長した家電メーカーと政府とが一体となって推し進めた、半導体開発プロジェクトがあった!
  • 日本の半導体産業凋落のきっかけは、アメリカに押し付けられた「日米半導体協定」! 半導体価格や技術の情報をアメリカに報告させる、輸出量や輸出先まで指図されるといった、自由貿易の建前もかなぐり捨てた無法な要求!
  • 世界各国から最も投資を受け入れた国・中国の急成長ぶり! 輸出総額は今や日本の3倍で世界一、研究開発費や人件費も惜しまない! 他方日本は貿易赤字が慢性化! トランプのいいなりに、主要原油取引国であるイランの悪魔化に加担している場合ではない!?
  • 中国は自動車生産でも世界のトップ! 世界中の自動車が今や中国で生産されている! 今のところ旺盛な中国の国内需要。だが、それが止まり中国からの輸出が始まるとき、日本の自動車産業は!?
  • 世界中で対外直接投資が急増したのは、冷戦が終わりグローバル化が高らかに謳われた1990年代以降! だがEUを見よ、グローバル化が富の分配と幸せな社会をもたらしたか!? 日本を顧みよ、その成果は「失われた30年」と呼ばれる長い経済停滞期ではないのか!?
  • 対外直接投資=グローバル化がもたらすものは、製造業の空洞化、労使関係における労働者の弱体化、福祉国家の機能低下、そして、企業の後ろ盾の役割のみを肥大化させた、民主主義国家の変わり果てた姿
  • トランプ大統領の「アメリカファースト」が支持されたのも、グローバル化によってたくさんの国民が貧困に追いやられ傷ついたから。だからといって、これまで掲げてきた自由貿易を覆し、強引なやり方で保護貿易に転ずることが、果たしてアメリカ自身の利益になるだろうか…… 資本主義の従来のかたちでの存続が不可能になった今、先進諸国が考えるべきこととは何か
  • 属国化への道程?NAFTA型投資・自由協定「TPP」(1)公的部門の解体、外国企業への開放、関税撤廃、自由化に逆らう法規制制定の阻止、そして企業が国を訴える制度…… 何もかも米国企業に都合よく!
  • 属国化への道程〜NAFTA型投資・自由協定「TPP」(2)「公的部門や独占企業の解体」の意味するもの〜金融、医療、保険、電力、水道、通信… 国が保護してきたのは国民の福祉や権利に関わる分野。そして、ひとが生を営むに必要不可欠な分野であればこそ、多国籍企業はそこを富の蒐集の場に変えたい

目先の利益を追い求めるあまり、モノづくりの生産過程を丸ごと放り出した日本の電子産業の凋落! アジアの労働力を安く買い叩いているつもりが、あっという間に圧倒的な差をつけられて、中核を担うなど夢また夢のような状況に!?

▲委託生産を含む海外生産比率

坂本氏「話をEMS(委託生産)に戻しますと、日本の電子工業でいえば、委託生産を含めた海外生産の比率はこの表のようになっています(※1)。2014年で合計66%、その後少し減少しています。品目別では、AV機器が88%、うち薄型テレビが97%。通信機器は69%、うち携帯電話が89%です。そして、コンピュータおよび情報端末が84%、と。半導体も、この表ではまだ32%ですが、今はもう…。

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