岩上安身(以下、岩上)「皆さんこんにちは。ジャーナリストの岩上安身です。参院選の公示日まであと1ヵ月を切りました。つまり、約1ヵ月後には『答え』が出ているということです(※1)。
『衆参ダブルはない』と、新聞が一斉に報じました。この一斉リークは油断させるための作戦ではないかと疑う野党の指導者もいます。しかし、参院だけの選挙ということは、それだけで圧勝できるという自信が与党にあるということ。
たくさんの争点があります。IWJは、改憲の問題を絶対にゆるがせにできない問題として、ずっと追い続けておりますけれども、経済問題もこれまた大きな争点です。中でもアベノミクスの是非は語られるべきではないか。アベノミクスで金融緩和をやりましたが、これが果たして成功したと言えるのか、と(※2)。
さらに、ここへきて、野党の対抗軸の中から一部、ほとんどアベノミクスと同じような主張、すなわち、いくらでも国債を増発して財政出動して大丈夫なんだ、破綻しないんだと。デフォルトもハイパーインフレも起こらないと、そんな左派のアベノミクスとも言うべき主張も出てきました(※3)。しかしながら、果たしてそれは本当なんでしょうか。金融政策に囚われている点で、共通してはいないでしょうか。