┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~ウクライナ紛争は大きな曲がり角に来ました! 外交面ではプーチン大統領が中国を訪問! その後に国内外の記者との記者会見! さらに中露モンゴルの三者会談の実施! ユーラシアは北朝鮮も含めすべてロシアの同盟国に!? 外交的バックを得て戦闘面ではロシア軍の攻撃の新段階が始まる! 秋冬のシーズンに入りロシア軍の攻撃が一気に大規模に! ロシア軍は1日あたり1000機のドローン攻撃パッケージを実施する計画! このロシア軍の新段階の攻撃は中国と北朝鮮が支えている!
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┠■9月になり、IWJの第16期も2ヶ月目に入りました! しかし8月のご寄付・カンパは、月間目標額の16%にとどまり、84%届きませんでした! 9月も11日間でまだ5%にとどまっており、非常に危機的なペースです! あと21日で95%331万6000円の皆様のご支援が必要です! 有料会員登録と、ご寄付・カンパによるご支援を、どうぞ皆様、よろしくお願いいたします!
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┠■【中継番組表】
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┠■<岩上安身によるインタビュー撮りおろし初配信!!>万博とカジノ問題のインタビュー中に、2人の話が大脱線! 日本を含む西側諸国で報じられるウクライナ紛争のプロパガンダの裏面を、岩上安身が問われるがままに話す大雑談へ! 岩上安身の解説に、森山高至氏が「この話は伝えたほうがいい。(もっと多くの人に)知ってほしい」と感激!「本日午後7時より、『岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)大雑談編』を撮りおろし初配信」します!
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┠■<岩上安身による最新インタビュー報告> 大阪・関西万博失敗の原因は、簡単に空き地(夢洲)を活用しようとした、短期的利益の追求! 開催の動機そのものが、IRの誘致にしかなく、ファスト化していること!! 岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)後編
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■はじめに~ウクライナ紛争は大きな曲がり角に来ました! 外交面ではプーチン大統領が中国を訪問! その後に国内外の記者との記者会見! さらに中露モンゴルの三者会談の実施! ユーラシアは北朝鮮も含めすべてロシアの同盟国に!? 外交的バックを得て戦闘面ではロシア軍の攻撃の新段階が始まる! 秋冬のシーズンに入りロシア軍の攻撃が一気に大規模に! ロシア軍は1日あたり1000機のドローン攻撃パッケージを実施する計画! このロシア軍の新段階の攻撃は中国と北朝鮮が支えている!
IWJ編集部です。この『日刊IWJガイド』は、9月12日発行の予定でしたが、編集作業が深夜まで及んだため、13日発行とさせていただきます。
ウクライナ紛争が曲がり角に来ました。
外交面では、8月31日、9月1日に天津で行われた上海協力機構のサミットに続き、9月8日に、ブラジルのルラ大統領の呼びかけで、BRICS諸国が、オンラインで緊急会合を開催したのです。
これは、貿易面でも国際関係でも、米国の一国覇権主義にもとづく一方的な高関税貿易政策に反対し、貿易の多国間主義(WTO的な多国間枠組みを重視する姿勢)や権力の多極化(BRICSが自らを「グローバル・サウスの代表」と位置づけ、米国一極に対抗して多極的な国際秩序を志向)を支持する姿勢を鮮明にしたものです。
※BRICS leaders schedule virtual meeting to discuss Trump tariffs(ジャパン・タイムズ、2025年9月2日)
https://www.japantimes.co.jp/business/2025/09/02/economy/brics-leaders-trump-tariffs/
約1時間半に及んだ、このオンラインの緊急首脳会合には、中国、エジプト、インドネシア、イラン、ロシア、南アフリカの首脳に加え、アラブ首長国連邦の皇太子、インド外相、エチオピア外務副大臣も参加しました。
緊急会合を主催したルラ大統領は演説でこう述べています。
「加盟国は世界の現状について包括的な評価を行った。
その中で、進行中の変化を反映し、グローバル・サウスの要請により効果的に応えることのできる、より公正で均衡の取れた包摂的な国際秩序へと前進する必要性について一致が見られた。
また会合は、国際貿易を含む一方的措置の強化に伴うリスクにどう対応するか、さらにBRICS諸国間の連帯・協調・貿易の仕組みをどのように拡充していくかについての見解を共有する場ともなった」。
※Reuniao Virtual de Lideres do BRICS, em 8 de setembro de 2025(ブラジル大統領府、2025年9月8日)
https://www.gov.br/planalto/pt-br/acompanhe-o-planalto/noticias/2025/09/reuniao-virtual-de-lideres-do-brics-em-8-de-setembro-de-2025
こうしたBRICSの結束は、トランプ政権の高関税政策と、一国覇権主義の米国とその従属国である日本や欧州が支援するウクライナと継戦中のロシアを、外交的にバックアップするものと考えられます。
さらに、ロシアのプーチン大統領は、8月31日~9月3日まで、中国の習近平国家主席の招きにより、天津の上海協力機構(SCO)の首脳らと北京の軍事パレードに参加しました。
この中国訪問における、プーチン大統領の行動で注目すべき点が2つあります。
1つは、9月2日に、ロシア・中国・モンゴルの三者首脳会談を行ったことです。
もう1つは、プーチン大統領が、9月3日に、国内外の記者と北京で記者会見を行ったことです。
ロシア・中国・モンゴルの三者首脳会談は、今回で7回目となります。
9月2日のロシア、中国、モンゴル首脳会談の結果、ロシアから中国に延びる計画のガスパイプライン「シベリアの力2」は、モンゴルを迂回することなく、同国内を通過して、最短距離で結ぶことが決定しました。
また、モンゴルを通過する部分のパイプライン「ソユーズ・ボストーク」の建設に関して、法的拘束力のある覚書が締結されました。
「シベリアの力2」のパイプラインのガス輸送能力は年間500億立方メートルです。
これは、「シベリアの力1」の10倍の供給能力になります。
※プーチン大統領が訪中、ガス供給拡大で合意(ジェトロ、2025年9月8日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/09/3fe5d34c970b79fb.html
これは、エネルギーの流れだけでなく、世界の権力構造を再定義することになるという評価もあります。
これまでEUに流していたロシア産の天然ガスを、米国が欧州に強く求めているように、EUがロシア産の天然ガスの輸入をゼロにしたとしても、ほぼ同量の天然ガスをパイプラインによって安く東方へ供給することができます。
パイプラインによる、安価な天然ガスを必要とする中国にとっては朗報ですが、逆に欧州にとっては、ロシア産のガスを失うことになります。
家庭用の暖房のためのガス代も高騰し、産業競争力へのダメージも今以上に避けられなくなります。米国はロシア産の7倍以上の価格のLNGを買えと欧州に迫っているのです。
中露との間に挟まれた位置にあるモンゴルは、ウクライナ紛争でロシアへ反発する世論も高まっていましたが、エネルギーではロシア、工業製品では中国に深く依存しています。
今回の決定で、モンゴルと中露との経済関係、及び地政学的な関係が強化されることになります。
モンゴルにとっても安価な生ガスが手に入り、同時にパイプラインのトランジット料も入って、経済的に潤うことになります。
ロシア・中国・モンゴルは、共通の利益をもとに、経済・政治・軍事が、これまでになく統合されていくのは間違いないでしょう。
※4000億ドルのシベリアの力2 ― 中国とロシアが世界のエネルギーゲームを変えた(ワールド・アフェアーズ・イン・コンテクスト、2025年9月4日)
https://youtu.be/clObn0eGKF0
ロシアと中国の間には、すでに、ロシア東シベリアのイルクーツク州、サハ(ヤクーチア)共和国、アムール州を通過して中国東北部まで、ロシア側で3000km、中国側で5000kmの天然ガスパイプライン「シベリアの力1」が敷設されています。
これはしかし、モンゴルを迂回するため、不必要に長くなっており、今回、合意に至った「シベリアの力2」は、モンゴルを横断するためにかなりショートカットされており、輸送力も増しています。
9月3日に、プーチン大統領は、北京の釣魚台国賓館の前で、国内外の記者団を前に、記者会見を行いました。
このとき、プーチン大統領は、ロシアの中国へのガス供給能力について、「シベリアの力1」と「シベリアの力2」の合計で、年間1000億立方メートルを超えると、以下のように述べています。
「中国経済における(ガス)需要は増加している。
そして、我々にはその原料を供給する機会がある。結局のところ、これは私達の双方の経済主体による長年の取り組みの成果である。
当然ながら、これは中国の友人達に競争上の優位性をもたらすであろう。
繰り返すが、彼らは市場価格で製品を受け取ることになり、ユーロ圏で今見られるような高価格ではない。
最も重要なのは、これは安定した信頼できる供給であるということである。この結果に誰もが満足している。
ガスプロムは我々の主要企業の一つである。
新しい市場が拡大している。モンゴル経由では500億立方メートルを見込んでおり、現状は380億だが、さらにいくつかのルートが加われば増加するであろう。
全体として、1000億立方メートルを超えるガスを供給することになる」。
※プーチン大統領、公の場でモディ首相を擁護、記者会見でトランプ大統領に「そんな口調はやめろ」と警告(Mint、2025年9月4日)
https://youtu.be/lBPrVKrUZhE
さらに、ウクライナ紛争について問われて、プーチン大統領は、重要なことを述べています。
「私は、各国が自国の安全保障体制を選ぶ権利を有していると考える人々に同意する。
これはウクライナを含む、すべての国に当てはまる。
しかし同時に、それは、ある国の安全保障が他の国、今回で言えばロシア連邦の安全保障を犠牲にして確保されることはできない、ということをも意味する。
私達は、一貫してウクライナのNATO加盟に反対してきたが、ウクライナが自らの経済活動を自由に展開する権利、EU加盟を含めて、その権利を疑問視したことはない」。
「私達は領土のために戦っているのではなく、人権のため、そしてその地域に住む人々(ロシア語話者)が、自分の言語(ウクライナ政府が公用語から外し、教育も文化活動も禁じたロシア語)を話し、父祖から受け継がれてきた文化や伝統の中で生きる権利のために戦っているのである。
これが何よりもまず、私達が語っていることである。
そして、もしこれらの人々が、選挙や民主的手続き、国民投票を含めた手段を通じて、ロシア連邦の一部であることを支持する意思を表明したのであれば、その意見は尊重されなければならない。
これこそが民主主義である。忘れている人々に、私はこれを改めて思い出させたい。
何よりも重要なのは、これは国際法に完全に則ったものであるということである。
さらに、私は国際連合憲章の第一条を思い出していただきたいと思う。そこには、諸民族の自決権について明確に記されている(後略)」。
※プーチン大統領、公の場でモディ首相を擁護、記者会見でトランプ大統領に「そんな口調はやめろ」と警告(Mint、2025年9月4日)
https://youtu.be/lBPrVKrUZhE
ロシアの安全保障の保証のために、ウクライナのNATO加盟は認められない。
そして、ロシアは領土拡大を求めているのではなく(すでにロシアは世界最大の領土を持っており、領土拡大など必要ないとラブロフ外相は語っている)、ウクライナ共和国東南部に集住するロシア語話者の人権を守り、民族自決権にもとづいて、ロシアへの編入を望むならば、ロシアはそれを認める。
この2点については、ネオナチの非武装化と並び、一貫したプーチン大統領の主張ですが、西側各国の政府とメディアは耳を貸そうとしてきませんでした。
ウクライナ政府による、国内のロシア語話者への人権侵害と殺戮、民族浄化の事実は黙殺して、ロシアはウクライナの次は東欧、その次は西欧を侵略し、巨大な新帝国を築く腹づもりだとのプロパガンダを流し続けてきました。
しかし、ロシアの経済的な現状から言っても、そんな余裕も野心もあると思えません。むしろ、ドイツとの間に完成したパイプライン・ノルドストリームによって、天然ガスを送り、エネルギー資源はないが、産業力のある欧州と共存していこうとしていたのです。
そのノルドストリームは、独露間の絆を断ち切るかのように、何者かによって爆破されてしまい、いまだに本格的な捜査も調査もなされていません。
また、ロシア語話者に対するジェノサイドは、間違いなく事実であるのに、後述する通り、国際刑事裁判所(ICC)は、その刑事責任を問おうとしていません。
結局、ロシアは、西方から東方へと顔を向けざるをえなくなり、中国、モンゴル、そして中国同様、ロシア産の石油を買い続けてきたインドとの関係を深めてきました。
こうした東方への外交成果とともに、対ウクライナとの戦闘を優勢に進めているロシアは、この夏を過ぎてから、これまで以上に大規模な攻撃を準備しており、実際にその動きが見られます。
ロシア軍は、9月6日から7日の夜にかけて、8日、10日と大規模な攻撃をウクライナに行いました。
ロシア系の軍事ニュースサイト『ミリタリー・アフェアーズ』は、9月7日付で、軍事専門家ウラジーミル・ポポフ少将の話として、こう報じています。
「軍事専門家ウラジーミル・ポポフ氏は、9月上旬の最初の10日間がロシアの秋冬戦略を決定づけるだろうと述べている。
重要なウクライナ標的への攻撃が、その転換点を示している。
軍事アナリストであるウラジーミル・ポポフ少将は、特別軍事作戦における秋冬段階の戦略を形成する上で、9月の最初の10日間が決定的なものになると考えている。
同氏によれば、この期間に今後数ヶ月を通じて優先される主要目標が定められることになるとのことである。
ポポフ氏は、現在の戦況地図からは4つの主要な焦点方向(具体的には不明)が示されていると説明した。
また少将は、9月7日の夜にロシア軍がウクライナの陣地に対して大規模攻撃を実施したことを想起させ、今後数日間でさらなる強力な攻撃が行われる可能性が高いと示唆した」。
※Why Early September Shapes Russia’s Military Strategy for Autumn and Winter(ミリタリー・アフェアーズ、2025年9月7日)
https://voennoedelo.com/en/posts/id909-september-turning-point-russian-strategy-for-autumn-and-winter
ロシアは、9月6日から7日の夜にかけて、これまでの戦闘で最大規模となる無人機とミサイルの攻撃を行い、あわせて823発を発射しました。
ウクライナ空軍によると、ロシア軍は、シャヘド型(自爆型無人機)およびデコイ無人機(偽装・陽動を目的とした無人機)810機を、ロシア西部のウクライナ国境に近い、クルスク、ブリャンスク、オリョールの各市、ロストフ州ミレロヴォ、スモレンスク州シャタロヴォ、クラスノダール地方プリモルスコ・アフタルスク、そしてクリミア・フヴァルディイスケおよびチャウダ岬から発射したとのことです。
ミサイル数を除けば、ロシア側の発表と、おおよそ平仄があっています。
さらに、クルスク州からイスカンデルK巡航ミサイル9発、クリミアからイスカンデルM/KN-23弾道ミサイル4発が発射されたとしています。
ウクライナのゼレンスキー氏によると、ロシアの攻撃は、主に首都キエフを標的とし、7時間半以上続いたといいます。
※Russian Offensive Campaign Assessment, September 7, 2025(戦争研究所、2025年9月7日)
https://understandingwar.org/research/russia-ukraine/russian-offensive-campaign-assessment-september-7-2025/
イスカンデルKは、低空亜音速(マッハ1より遅い速度域)で飛行する巡航ミサイルであり、射程は、500km程度です。
イスカンデルMは、最大マッハ6~7程度に達するとされ、速度的には「極超音速兵器」に分類できますが、一般に言われる「次世代極超音速兵器」(長時間極超音速で滑空・機動するタイプ)とは区別されます。
短距離弾道ミサイル(射程は500km)でありながら極超音速域に到達する兵器で、極めて高い速度を発揮するため、迎撃が難しいという特徴があります。
KN-23弾道ミサイルは北朝鮮版イスカンデルであり、北朝鮮が開発した短距離弾道ミサイルで、イスカンデルMと非常によく似た設計となっています。
近年、ロシアが北朝鮮製KN-23を受領し、ウクライナ紛争で使用していると報告されていますが、それが実証された形です。
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会員の皆様、ご寄付・カンパによってご支援くださっている皆様、IWJの第15期をお支えいただき、誠にありがとうございました。
9月になり、8月1日から始まったIWJの第16期は、2ヶ月目に入りました!
8月は1日から31日までの31日間で、49件、56万7300円のご寄付・カンパをいただいています。これは、これまでの月間目標額350万円の16%にあたります。ご支援くださった皆様、本当にありがとうございます。しかし、目標額に、84%届きませんでした。
9月は1日から11日までの11日間で、8件、18万4000円のご寄付・カンパをいただいています。これは、月間目標額350万円の5%にあたります。ご支援くださった皆様、本当にありがとうございます。しかし、まだ95%が不足しております。
IWJをスタートさせたのは、15年前の2010年でした。
これまで、ご支援してくださった皆様には、この節目に、あらためて感謝申し上げます。
と同時に、この15年間、あるいはそれ以前から、米国の従属国の地位に甘んじることの危険性に、警鐘を鳴らしてきたことが今、まさに現実になりつつあるのを痛感しています。
もはや『前夜』などではなく、今まさに波濤が砕けるような時が来ていることに、身震いする思いがいたします。
「日本は主権国家である」と、曲がりなりにも口にした石破茂総理と比べて、次の有力な総理総裁候補とされる、「反中」むき出しの高市早苗氏も、ジャパンハンドラーの操る通りに農協の構造改革を目論む小泉進次郎氏も、米国の意図を汲んでふるまい、長期的に国益になるとは、どういうことなのか、念頭にありません。
当然、連立を組めば、維新や、国民民主党は、緊急事態条項の導入に賛成なので、連立内閣といっても、緊急事態条項導入を含む憲法の改悪が実現に向かって一歩進んでしまいます。
緊急事態条項とは、議会制民主主義もフリーズ、選挙も延々と延期、立法府は機能せず、法律の代わりに、内閣が政令を出して、国民はそれに問答無用で従わなければならなくなります。
ファシズムそのものであり、しかもその解除や出口は定められていないのです。
戦争に突入しても、反対もできませんし、今のウクライナのように負けがこんで、国民の大半が嫌気をしても、止めることができません。人権、徴兵、戦時国債の強制、何から何まで、政令一つで決まります。
しかも、米軍は、ウクライナ紛争で見た通り、自分は手を引きます。
日本は中国と、その同盟国のロシア、北朝鮮、下手をするとインドまでも敵に回してしまいます。すべて核保有国であり、戦う前から敗北しているようなものです。
ウクライナのように、米国抜きでもバックアップするEUのような国々は、どこにもありません。韓国も、台湾も、自分のことで必死でしょう。
そんな考えは、次の有力候補とされる高市氏と小泉氏のお二人には、まったくありません。好戦的な姿勢をとる高市氏ですが、現代の戦争とはどういうことか、理解しているとは到底思えず、さらに自民党の裏金作りにも、真摯な反省や改善の言葉はなく、開き直っていました。小泉氏は米国にコントロールされることに、何の疑問も抱いていないようです。
岩上安身は、梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士とともに、2012年の自民党改憲草案を日本国憲法と序文から補則まで、延べ40時間にわたり逐条解釈し、250項目にわたる詳細な注釈をつけて、2013年に『前夜』(現代書館)として、自民党が憲法に導入を目論む緊急事態条項の危険性を訴えました。
2015年には、安保法案の成立を受け、56ページ、約50項目の注釈を追加した、「増補改訂版」を発売しました。
この『増補改訂版・前夜』の「まえがき」や「第九章 緊急事態」を、下記で公開しています。ぜひ御覧ください。
※【特別掲載!】安倍総理による「改憲隠し」にダマされるな! 参院選の真の争点は改憲と「緊急事態条項」の創設である~岩上安身による『前夜・増補改訂版』の「まえがき」を緊急アップ! 2016.6.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/309102
※【特別掲載!】基本的人権を停止させ、国民が「公の機関」の指示に従う義務をうたう「緊急事態条項」を警戒せよ!~『前夜・増補改訂版』より抜粋第2弾!「第九章 緊急事態」をアップ! 2016.6.17
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/309929
IWJ書店では、『増補改訂版・前夜』を販売しています。よろしければ、ぜひお買い求めください。
※【増補改訂版】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=169
※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171
国難は避けられない、としても、大難を小難にとどめて、日本が米国の従属国の地位から離脱して、対米自立を果たし、「敵国」ばかりになってしまった周辺国と和解し、各国と平和条約を結んで、「敵」と戦うのではなく、「敵」と和解して、「敵」を消し去ることができるかどうか。
対米自立と、周辺国との自力での平和構築に失敗すれば、日本は、大きな試練に直面します。平和の上にしか、繁栄も、日々の穏やかな暮らしも、築くことができません。
トランプ政権から押し付けられた不平等協約の言いなりになって、「対米投資」と称して約80兆円超をむしられ、その使途は米国次第で、日本は口をはさめず、日本が得られる利益はわずか1割で、9割を米国政府がとるという、植民地さながらの搾取に甘んじる屈辱を、このままではこの先も、何度も味わわされることになるでしょう。これではカツアゲです。このままならば、ついには、国が滅ぶまで吸い尽くされることになると思われます。
そうならないために、日本は、まだ国力のあるうちに、脱米国依存を図り、主権を確立しなければならないはずです。カナダや、インドのように、です。
間に合うでしょうか。懸念は尽きません。
本日の『日刊IWJガイド』に掲載した、岩屋外務大臣へのIWJ記者の質問に対する回答を聞く限りでは、問題意識をまったく抱いていないどころか、自民党と日本政府は、現状認識がおかしいのではないか、もっといえば、現実否認をしているのではないか、とさえ、思われます。
日本の行末に、深い不安を感じつつも、世界を広く見渡せば、新たな息吹や希望や可能性も見出せます。成長著しい地域や、フロンティアも見出せます。進むべき道の道標は、視野を広げさえすれば、まだまだ、見つけ出せるはずです。
肝心なことは、前向きな希望を信じる力が残っているかどうかではないかと思います。
厳しい経営の続くIWJの行方も、その希望をもてるかどうか次第だと思います。
IWJの活動運営費は、約半分が、会員の皆様からの会費によって支えられています。残りの約半分が、ご寄付・カンパによって支えられています。
2025年8月31日時点での会員数は1658名で、うちサポート会員様が641名、一般会員様が1017名です。
会員数は、第15期は、前年度比で、サポート会員が208名、一般会員が375名、合計583名減少していて、会費収入に換算すると、前年度に比べて約930万円の減少となってしまう見通しです。
この会費収入と、ご寄付・カンパの収入と合計すると、収入は予定していた目標値を、前期第15期は、3197万7000円も下回ることになってしまいました。
支出については、経費などの大幅な削減に努め、前年度比約1000万円ほど削っています。あくまで現時点の推計ですが、差し引きますと、収支は約2198万円ほどのマイナスです。
非常手段として、万が一の時に備えて、セーフティネットとして積み立ててきた役員生命保険(受取人はIWJです)を解約することを決断いたしました。解約金1640万円を計上して、赤字の穴埋めとします。残りは、558万円のマイナスです。
これは、最後の手段です。こうしたセーフティネットはもうIWJに残されていません。今期も同じ支出、同じ収入ですと、約2000万円の赤字になってしまうだろうと思われます。それではもはやIWJの活動を続けていくことができません。
今回のように、長いこと積み立ててきた保険の解約のような非常手段も、これで最後です。第16期は、支出を思いきって、しぼりこまなければならないと覚悟しています。
しかし、IWJも、岩上安身も、めげてはいません! 先述したように、状況は厳しくても、希望は失われてはいないと、信じるからです。
困難は、迫ってきています。向こう10年以内が、東アジアでも、全世界においても、第3次世界大戦に巻き込まれるか否か、日本が、代理戦争の駒として、ウクライナのように扱われないかどうかの正念場です!
今期16期もIWJは、日本だけでなく西側に広がるプロパガンダにのみこまれず、事実にもとづく真実をお伝えするというポリシーは一切変えず、より質の高い情報をお届けしつつ、経営面では、黒字転換をめざし、累積していた借金も返済していきたいと思います!
そのためにも、経営面では、思い切った改革、支出の削減を、断行します!
どうぞ、ご支援のほど、よろしくお願いいたします!
損益に直接の関係はありませんが、私からの会社への貸付金は、IWJからの返済が滞っていて(逆の言い方をすると、自分への返済を後回しにしていて)、2025年6月30日現在の貸付残高が、約1150万円あります。
また、コロナ期に融資を受けた金融機関からの借入金残高は、2025年6月30日現在で、約1870万円となっています。こちらは、毎月、必ず返済していかなければなりません。この連帯保証人は、私、岩上安身1人です。事実上、IWJの代表取締役である私が借りて、私が返済する借金です。
したがって、今期の収支とは無関係に、私の負っている借金は現在3000万円ほどになります。これらは、今期の赤字とは、また別の借金となります。
今期の最終的な収支は、決算を終えないとわかりませんが、機材の故障のため、新機材の購入でまとまった出費が必要になるなど、突発的な出費がない限り、おおよそこの予測からは、大きく外れることはないと思われます。最終的な数字が固まり次第、皆様には確定した決算のご報告をさせていただきます。時期的には9月末か10月頭となる見込みです。
どうか、皆様のご寄付・カンパ、そして会費の納付によって、今月の目標額を達成し、さらには、赤字額を少しでも減らすことができれば、と存じます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
岩上安身 拝
※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!
みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル
城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
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年会費をまとまってお支払いいただければ、12ヶ月中2ヶ月分がサービスとなります。即ち、一般会員が月1100円で、年間だとその12ヶ月分1万3200円のところ、一括払いなら、1万1000円(消費税込み)となります。
同じくサポート会員が、1ヶ月3300円で、毎月支払ってゆくと、12ヶ月で3万9600円のところ、一括払いですと、3万3000円(消費税込み)ですみます! 2ヶ月分おトクです! ぜひ、ご検討ください!
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◆中継番組表◆
**2025.9.12 Fri.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【撮りおろし初配信】19:00~「岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏 特別編」
視聴URL:https://iwj.co.jp/wj/open/archives/529051
岩上安身による森山高至氏インタビューを配信します。これまでIWJが報じてきた森山高至氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%a3%ae%e5%b1%b1%e9%ab%98%e8%87%b3
========
◆中継番組表◆
**2025.9.13 Sat.**
調整中
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
【撮りおろし初配信】19:00~ 大阪・関西万博の開催を口実に、大阪府・市と関西財界はカジノ・IR運営に必要なインフラを税金で整備する算段!! しかし、カジノを中核とした統合型リゾートは既に時代遅れ! 岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏 第3回 中編
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/529049
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【検証レポート】2015年1~2月、岩上安身が北の大地で倒れるまでの道程~IWJスタッフあてメールも検証。「心臓の動脈の痙攣」を引き起こしたストレス、過労の実態と、追い打ちをかけた「世界の危機」の正体
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/237316
「石川さん、検察に対して『ツケを返せ!』と言ってくれ」──陸山会事件を振り返る 石川知裕前衆議院議員の裁判報告会(コーディネーター・岩上安身)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/234574
「田代検事による捜査報告書虚偽記載は、特捜が組織として『小沢起訴に向けて』やったことが問題」! ~岩上安身によるインタビュー 第190回 ゲスト 石川知裕議員
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「死んでも死にきれない。高裁で必ず逆転勝訴を勝ち取る」~岩上安身によるインタビュー 第162回 ゲスト 石川知裕議員
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/615
「トランプ関税」の衝撃波が世界を襲う! 貿易政策と安全保障政策の融合!? 逆に米国と同盟国に、経済破綻と社会崩壊の危機が迫る!? 岩上安身によるインタビュー第1188回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第1弾 2025.5.2
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40年間続いた米国債の価格上昇が、下落へ! 世界一米国債を保有する日本には、巨大な含み損が発生! 米国債務は対GDP比100%を超え、利払い費だけで、米防衛費を超過!「アメリカの、世界に対する覇権を支えている財政システムが、大変動を起こしている」! 岩上安身によるインタビュー第1195回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第2弾 前編 2025.6.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527763
フォン・デア・ライエン委員長は「我々が知っていた西側は、もはや存在しない」と宣言!「日本人がもっと真面目に考えないと。日本の立ち位置って何ですか?『西側の一員です』と。でも、その『西側』はないんです」! 米国債がクラッシュしてしまえば、最大保有国である日本は、最大の被害国に! 岩上安身によるインタビュー第1195回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第2弾 後編 2025.6.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527782
ヒンドゥー至上主義のインド・モディ政権によって酷い差別を受けているカシミールは、ユダヤ人至上主義によって民族浄化を受けるガザと共通性がある! パレスチナ問題とカシミール問題はともに大英帝国支配の負の遺産! しかし、英国は責任を果たさない! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第1回 2025.5.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527633
イスラエルは、トランプ米大統領のリゾート開発構想のために、ガザ戦争を再開! 毎日100人単位でパレスチナ人を殺害しているのに、主要メディアではほとんど報じられず、批判もされない! ユダヤ教の極右政党と連立するネタニヤフ政権は、UNRWA施設を破壊し、職員も殺害! 人道援助を妨害し、ガザは「国際法の墓場」に! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第2回 2025.6.6
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「トランプは戦争をしない」は嘘! 米大統領がバイデンでもトランプでも、イスラエルのやることは全部支持! キリスト教に妥協したユダヤ教徒と、キリスト教シオニストの福音派の猛烈な支持を抜きには考えられず、イスラエルの利益を最大限に追求!~岩上安身によるインタビュー第1176回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏
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「戦争をやめさせる」はずのトランプ内閣が、ウクライナ紛争を剛腕で停戦させようとしているのに対し、イスラエルのジェノサイドはなぜ野放し!? その謎に迫る!!【ガザ戦争とハマス】15ヶ月に及ぶ戦争は中東地域に何をもたらしたか? トランプ政権によってパレスチナはどうなるのか? 岩上安身によるインタビュー第1184回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏 2025.2.25
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2024年を振り返る! そして1ヶ月後に始まる第2次トランプ政権で、米国は、そして世界はどう変わる!?~岩上安身によるインタビュー第1175回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏
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ハミッド・ダバシ氏が指摘「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」!「ガザ攻撃における植民地主義の視点」~岩上安身によるインタビュー第1145回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2024.2.7
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「イスラエルがどんな戦争犯罪、人道に対する罪を行っても一度も裁かれなかった。こういう国際社会の『伝統』がジェノサイドを可能にしている」!!~岩上安身によるインタビュー第1144回 ゲスト 早稲田大学文学学術院教授・京都大学名誉教授・岡真理氏 2024.2.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521515
イスラエルがパレスチナ・ガザ地区に対して行なっているのは「民族浄化」! イスラエルによる「報復」でもなければ、ハマスとの戦争でもない!~岩上安身によるインタビュー第1138回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2023.11.13
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「絶望」に突き動かされたハマスがイスラエルを急襲! イスラエルは、「報復」の名のもとに「民族浄化」を開始! パレスチナ人の「完全追放」まで至るのか!?「第2のナクバ」に~岩上安身によるインタビュー第1137回 ゲスト 放送大学名誉教授 高橋和夫氏 2023.11.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519653
対等な者同士の「ハマス・イスラエル戦争」ではない!「植民地主義とそれへの抵抗であるという基本的な視点が必要」~岩上安身によるインタビュー第1136回 ゲスト 東京大学名誉教授 板垣雄三氏 2023.11.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519527
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■<岩上安身によるインタビュー撮りおろし初配信!!>万博とカジノ問題のインタビュー中に、2人の話が大脱線! 日本を含む西側諸国で報じられるウクライナ紛争のプロパガンダの裏面を、岩上安身が問われるがままに話す大雑談へ! 岩上安身の解説に、森山高至氏が「この話は伝えたほうがいい。(もっと多くの人に)知ってほしい」と感激!「本日午後7時より、『岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)大雑談編』を撮りおろし初配信」します!
本日午後7時より、「岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)大雑談編」を撮りおろし初配信します!
岩上安身は、森山氏へのインタビューの中で、大阪・関西万博をめぐる、万博協会などの危機管理の想定の甘さを批判しました。
都合の悪い被害想定はなかったことにするという、万博協会の姿勢を、「戦争前に『負ける』という検討結果を隠蔽した、総力戦研究所のようだ」と指摘した森山氏に、岩上安身は現在のウクライナ紛争を重ねあわせました。
ロシアに対して勝ち目のない戦争を、米欧が無理に推進し、情報統制とプロパガンダによって、ウクライナ政府側が、まず最初に、自国民のロシア語話者を差別し、弾圧し、殺してきたのに、それには口をつぐみ、「ウクライナ=善」「ロシア=悪」という国際的な世論捏造をはかってきた現実について、詳細に解説した岩上安身に対し、森山氏は「いや、勉強になりました」と感激し、「この話は伝えたほうがいい。(もっと多くの人に)知ってほしい」とすすめられ、特別編として公開することになりました。
詳しくは、本日初配信する「岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)大雑談編」を、ぜひご視聴ください!
この特別編は、YouTubeでフルオープンで公開予定です。ぜひ拡散にもご協力ください。
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大阪・関西万博の開催を口実に、大阪府・市と関西財界はカジノ・IR運営に必要なインフラを税金で整備する算段!! しかし、カジノを中核とした統合型リゾートは既に時代遅れ! 岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)特別編
視聴URL:https://iwj.co.jp/wj/open/archives/529051
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※【特別編】岩上安身による建築エコノミスト森山高至氏インタビュー(第3回)
https://youtu.be/Iy5wYINr3Ds
■<岩上安身による最新インタビュー報告> 大阪・関西万博失敗の原因は、簡単に空き地(夢洲)を活用しようとした、短期的利益の追求! 開催の動機そのものが、IRの誘致にしかなく、ファスト化していること!! 岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)後編
9月11日午後7時より、9日の前編、10日の中編に引き続き、「岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)後編」を撮りおろし初配信しました。
インタビューの後編は、森山氏の新著『ファスト化する日本建築』(扶桑社新書、2025年4月)から、「戦後・日本の住宅建築における『ファスト化』に至る経緯と要因」というテーマでの検証から始まりました。
※【森山高至さんサイン入り】『ファスト化する日本建築』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=489
この章では、首都圏への一極集中で、地価が高騰し、バブル期の地上げによって廉価な賃貸住宅が喪失したことや、金融商品としての住宅投資、少子高齢化と職人不足による建設費の高騰といった問題から、日本の林業の衰退による環境維持能力や治水能力の低下といった問題についてまで、森山氏に詳しく解説していただきました。
続いて、森山氏も1章を執筆した『大阪・関西万博「失敗」の本質』(ちくま新書、2024年8月)から、「夢洲(ゆめしま)でIRを本気でやろうとしているのか非常に疑問である」というテーマで、森山氏の指摘を振り返りました。
森山氏は、「もともと、IRでこんなことをやると言って発表された」というポンチ絵をパワポで示し、「全然、今、こんなことじゃないでしょ」と、次のように指摘しました。
「巨大なビルを作って、こんなモノレールみたいなのを走らせるみたいな、こんな絵が発表されていたんですよ。地下鉄の駅も、こんなターミナルを作ってとか。
だから、これだけの大都市にするという前提で、言ってたわけでしょう。
気持ちだけでもいいじゃないですか。『こんな大都市にするんだ!』『どうやって?』ってことだけれども、こんな絵すら、もうないんですよ、今は」。
続いて森山氏は、ゴミの埋立地である夢洲の「土地と水の汚染問題」について、以下のように指摘しました。
「結局これは、ずっとゴミを捨て続けてきているんだけども、廃棄物の法律が厳しく変わる前から埋めていますから、当時はOKだったものも埋まってるんですよ。
それと、非常に危険なPCB(ポリ塩化ビフェニル)が置いてあるエリアがあるから、本当は、慎重に扱わなきゃいけない場所であるということです。地盤が弱い、ということだけじゃなくて」。
さらに森山氏は、夢洲の地盤が、土地の強さを表す「N値」がゼロであることを指摘し、次のように述べました。
「N値がゼロということは、(建築物を建てる際に、固い地盤支持層まで届く)杭を打つしかない。(中略)
(ところが)万博のパビリオンの募集要項に書いてあることなんだけど、とりあえず『杭を打てよ』、で、『(万博終了後は)この杭を抜けよ』って書いてあるんです。
でも杭を抜くのはすごくたいへんで、すごくお金もかかるので、こんな一時的な建築物で、杭を打って、なおかつ抜くというのは、本当にナンセンス。だからみんな、杭を打たなくなっちゃったんです。木造リングの一部だけ、杭を打っているけど。
で、杭を打たない方法は何かっていうと、土を掘って、その掘った部分で、船のように浮かせろよという。
だけど、この深さを、『2.5メートルしか掘るな』と言っているんですよ。3メートルしか、盛土していないから。
でも、2.5メートルしか掘れないということは、地下室にもならないから、何のための基礎なのか。
結局、どうしてるかというと、発泡スチロールを埋めて作っているんですけど」。
森山氏は、万博パビリオンのほとんどが採用した、発泡スチロールを使った工法について、「地下水が上がってくると浮いちゃうから、建物の設計は、バランス取るのがたいへん難しい設計になってしまう」と指摘しました。
このほか、万博会場の建設には、建築労働者の労働時間規制の問題や、夢洲への流通ルートの問題、橋の強度の問題など、多くの問題があったことを解説しました。
続いて森山氏は、大阪・関西万博について、「イベント後の都市の発展性をまったく見通せていない」と指摘し、「今回の国政イベント(※万博)の失敗の原因は、簡単に空き地活用と考えた短期的利益の追求が、IRの誘致にしかなく、開催の動機そのものがファスト化していること」だとして、次のように批判しました。
「(維新の政治家が)任期中に答えを出したい、みたいな考えが問題だと。
政治家というのは、任期中にできないこと言わなきゃ。50年後にこうなる、100年後にこうなるということを考えなきゃいけないのに、そういうことをやってないっていう話ですよ。(中略)
利権のレベルが低すぎるという話。だから、都市が発展しない。
だって、任期中に決まる話というのは、結局、建設屋からの献金ぐらいで終わっちゃうじゃないですか。しかも、大手ゼネコンじゃないんだよ。大阪だけでやってるような、ちっちゃな中小ゼネコンの献金で終わっちゃうわけでしょう。そんなの利権でも何でもないですよ」。
このあと、インタビューは、「夢洲は、都市の孤島である」「夢洲への投資が、都市計画としてどう間違っているのか」「夢洲の万博会場とひらかたパーク(※明治時代に前身が開業した遊園地)を比較してみます」「万博の正解・IRの正解」といった内容で、森山氏にお話をうかがいました。
「岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)後編」の詳細は、会員向けサイトのアーカイブにて、ぜひ以下のURLから御覧ください! 会員にまだなっていない方は、この機会にぜひ、会員登録をお願いします! 会員となって、IWJの活動をお支えください!
※大阪・関西万博の真の目的は、税金によるIRのためのインフラ整備! しかし10兆円規模のインフラ整備事業費は、日本国内に経済波及効果がまったくなし! カジノの存在価値は、マネーロンダリング! 岩上安身によるインタビュー第1205回ゲスト 一級建築士・建築エコノミスト森山高至氏(第3回)後編
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