2023年7月21日、午前11時10分より、東京都千代田区の法務省にて、齋藤健法務大臣の閣議後の定例記者会見が行われた。
会見冒頭、齋藤大臣からの報告はなく、そのまま、各社記者と齋藤大臣の質疑応答となった。
IWJ記者は、「週刊文春」で報じられた、木原誠二官房副長官をめぐるスキャンダルについて、以下のとおり、齋藤大臣へ質問をした。
IWJ記者「『週刊文春』で報じられた、木原誠二官房副長官の件でおうかがいします。
木原副長官は、『週刊文春』の記事を『事実無根』だとして、『文藝春秋社および記事掲載にかかる関与者』を刑事告訴すると宣言しています。
これは、本来、司法警察が捜査を通じて解明すべき真実を、容疑事実そのものが事実無根なので、捜査を行うべきではない、と、圧力をかけて、委縮させ、捜査妨害をしているようにも聞こえます。
刑事告訴の対象とされる『記事掲載にかかる関与者』とは、『週刊文春』の記者や編集者だけでなく、取材に応じた証言者、または、不審死したと報じられた木原氏の現在の妻の元夫の遺族、再捜査に関与した警察官・刑事までも含むように解釈できます。
刑事告訴の受理・不受理、あるいは、起訴・不起訴かの判断をする検察を抱える法務省として、また、法務大臣として、木原氏のこの発言をどう受け止め、解釈しているのでしょうか?ご教示ください」。
この質問に対して、齋藤大臣は、次のように答弁をした。
齋藤大臣「せっかくご質問いただいたんですけれども、本件は捜査機関の活動内容にかかわる事柄でありますので、法務大臣の立場として、こうだ、ああだと言うことは、ちょっと差し控えるべきだと思っています。
けれども、まあ、一般論として申し上げれば検察当局においては、仮に告訴状の提出がなされた場合には、告訴状の内容を精査をして、告訴の要件を満たしているか否かを判断をして、これを満たしているものについては受理した上で法と証拠にもとづいて適切に対処するということになろうかと思っておりますが、現時点で、それ以上の答えは差し控えさせていただきたいと思います」。
ちなみに、昨日、7月20日、木原誠二官房副長官の妻の元夫の「不審死」をめぐり、2006年に「不審死」したこの元夫、安田種雄さんの父親と姉ふたりが、東京司法記者クラブで記者会見を行った。
その質疑応答の中で、「アクセスジャーナル」の山岡俊介記者が、「『文春』の報道に対して、木原官房副長官の弁護士の方から、具体的な回答もなく、全部『事実無根』だとして、記者クラブに対しても書いたら訴えるような内容のものを出されていますが、それに対して一言でいいので、思いを言っていただきたい」と質問すると、姉のひとりは、次のように答えた。
「私たちが今ここにいるのが事実、すべてで、『事実無根』ではありません。そして、(木原氏は)訴えるのではなくて、みんなの前で説明して欲しいです。もし何もないのであれば、説明できるのではないかと思います」。
定例会見の詳細については、ぜひ全編動画にてご確認ください。