2021年1月7日、東京千代田区の東京電力臨時会見場で、本年最初の定例の記者会見が行われた。
東京電力福島第一及び第二原子力発電所で、年末から年明けにかけて、新型コロナウイルスの感染者が相次いで確認された。
福島第一原子力発電所では、昨年12月29日に60代の男性が、年をまたいで1月2日に40代男性、1月5日に50代の男性がそれぞれPCR検査で陽性が確認された。すべて東京電力の下請け、協力企業の作業員だ。福島第一原発では5人目となる。
また、福島第二原子力発電所では、1月5日40代の女性で東京電力の社員の陽性が確認された。福島第二原発では2人目となる。
感染者が相次いでいることについて問われた東電は「地域の方々にご心配をおかけして大変申し訳なく思っている。発電所としては廃炉作業の安定確保に努め、感染防止対策を継続していく」と述べた。
また、政府の緊急事態宣言が発出された場合の対応を問われて「感染拡大防止の観点から1月8日から2月7日ごろまで、視察の中止と廃炉資料館の閉館について最終調整している」とした。会見後の取材で確認したところ、取材も受け付けないとのことだ。
今年の3月11日で、原発事故から10年の節目を迎えるこの時期にあたって、記者らは、緊急事態解除後も引き続き取材制限をすることのないよう、東電の広報担当者に要求した。