2020年11月12日、東京都千代田区の東京電力臨時会見場で、定例の記者会見が行われた。
会見で東京電力は「11月12日午前11時12分頃、1号機原子炉格納容器ガス管理設備の排気ファンが全台停止し、原子炉格納容器ガス管理設備の放射線検出器が両系とも監視不能となった」と発表。未臨界監視ができなくなったことから、運転上の制限の逸脱(LCO)を宣言した。
排気ファンはその後、午後1時22分に起動を確認、午後2時40分、LCOを解除した。
会見でIWJ記者が「原子炉格納容器の排気ファンが全台停止すれば、内圧が上がって窒素の封入に支障をきたし、結果として中の燃料に影響が出るのでは」と、ファンの停止が長時間にわたれば、水素の発生など重大な問題に発展したのではないかと再三問いただしたのに対し、東京電力の斎藤幹雄・広報担当は「確認させていただく」と最後まで質問に答えることはなかった。
東電の隠ぺい体質は、事が起こるたびに露呈する。