2013/11/27 【文化】「複雑化したシステムの中心に東大がある」石井紘基氏が調べていた特別会計の闇の源流 ~安冨歩教授の授業  

記事公開日:2013.11.27
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 11年前の10月25日、石井紘基衆議院議員が刺殺された。27日、東大駒場キャンパスで行われた安冨歩先生の授業は、石井氏の功績を紹介するところから始まった。

一般会計80兆円に対して、特別会計は360兆円

 安富氏が「戦後日本が産んだ最大の財政学者」と評する石井氏の功績は、国政調査権を使い日本の財政支出の流れを調べたことだと述べた。一般会計は見せかけに過ぎず、国債などにより特別会計が肥大し複雑化した仕組みを調べた事を安富氏は評価した。

 授業では石井氏の娘である石井ターニャ氏が登場し、「当時の一般会計は80兆円に対して、特別会計は360兆円だった。税収は40兆円だった」と指摘した。

特定秘密保護法で国政調査権が機能しなくなる

 安冨氏は、この特別会計の仕組みについて「戦後、GHQが財閥解体により政商と財閥を潰した所から始まり、その代わりに官僚は特殊法人を沢山作り、その特殊法人は満州国の公社から流れて来ている」と分析。ターニャ氏も「特殊法人から企業へのお金の流れは民間なので、会計検査院も検査できない仕組みになっており、膨大な金額が消えていっている」と述べた。こういった背景について安冨氏は「特定秘密保護法で国政調査権が機能しなくなる」と懸念を示した。

このシステムに依存しないで生きる

 安冨氏は「こういったシステムの中心に東京大学はあるんです。そういう大学が正常に機能すると思いますか?」と生徒に疑問を投げかけた。そして、「このシステムに依存しないで生きる。自分自身の創造性によって、糧を売る。大事なことは自分の回りにあるものは全て資源だと思う事。このシステムの外に資源は、日本列島には殆どないです。しかし、資源を見出す人達もいる」と生徒に訴えた。

 さらに、「システムにある資源を利用してシステムを変えていく」のも有効な手段であると話した。(IWJ・松井信篤)

■安冨歩教授の授業~後期

■安冨歩教授の授業~前期

■安冨歩教授 × 岩上安身

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5件のコメント “2013/11/27 【文化】「複雑化したシステムの中心に東大がある」石井紘基氏が調べていた特別会計の闇の源流 ~安冨歩教授の授業

  1. 石井紘基議員の抱いた危機感は、いまだに解消されていませんね。
    先送りしてもダメ。見えないふりをしてもダメ。
    問題に気づきながら行為態度を変えられない人間があまり増えないことを祈ります。

    1. >問題に気づきながら行為態度を変えられない人間があまり増えないことを祈ります。

      「見て見ぬ振り」「傍観者」「祈る」だけでは、何も変わりません。

      『国際調査結果:考えない日本人』
      https://www.youtube.com/watch?v=d7Dl-Mh_bec
      2012/07/22 【京都】原発という麻薬から足を洗うために
      http://iwj.co.jp/wj/open/archives/23759
      2014/12/08 「日本はなかったことにする国家」――「何もなかった」というモラル・ハラスメントを止めるために必要なこととは?
      http://iwj.co.jp/wj/open/archives/211954

  2. 他の事をしつつのながら視聴でしたので時々聴き逃した個所もありますが、非常に新鮮で興味津津の内容でした。IWJの中継のお陰で居ながらにして貴重な講座を聴くことができ、(IWJがなければこの講座も知ることができませんでした)、IWJの存在意義を改めて認識すると同時に感謝しています。
    知れば知るほど、日本の内実は腐敗官僚制のめちゃくちゃな国であり、いずれソ連のように国家体制が崩壊する可能性の指摘に、ますます憂鬱が募ります。
    しかも、国民の多くはそうした内実に関知せず、相変わらず安富教授の言う旧態依然の「立場主義」に依拠したまま「諸外国と比べても日本は良い国」とうぬぼれています。
    確かに日本人の多くは、勤労モラルは高く、まじめで実直で、その点は誇れる国だと思いますが。
    安富教授の講座は東大生だけで出なく、公開講座にしてほしいです。前回の元みんなの党議員・平さんとの対談も興味深かったです。

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