【2】トランプ関税の影響は米国内での値上げか商品がなくなるかの2択! 脱工業化した米国に中国を抑える手段はない! 岩上安身によるインタビュー第1240回ゲスト 拓殖大学教授・ジャーナリスト 富坂聰氏 第4弾 2026.10.9

記事公開日:2026.10.17取材地: テキスト動画独自
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(文:IWJ編集部)

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 インタビュー第4弾の【2】では、「トランプ関税が中国には効かない」という点について、富坂氏に解説していただいた。

 トランプ大統領が、中国からの輸入品に高率の関税をかければ、それは米国内での流通価格の上昇となって、米国内の消費者の負担が増大する。関税分を、中国の輸出企業に負担させようとすると、中国企業としては利益がなくなるので、米国への輸出をやめる、ということになる。

 「アメリカが中国から輸入しているものを、同じ値段でどこか別の国から輸入しようとしても、(代替の輸入先は)ない」と指摘した富坂氏は、「ウォールマート(世界最大のスーパーマーケットチェーン)とか、ターゲット(大型ディスカウントストア)とか、ホームデポ(世界最大手のホームセンター)という3大小売りチェーンのCEOがトランプのところにすっ飛んで行って、『このままだと商品棚から商品がなくなる』と言った」と、エピソードを語った。

 米国の消費者は、資源から日用品まで中国製品に頼っているため、値上げか、商品が入ってこないかの2者択一になってしまう。

 富坂氏によると、中国側は、第1次トランプ政権での関税政策でそのことを熟知してしまったため、中国の輸出業者は、BRICSやASEAN諸国など、米国以外の海外へ輸出を拡大しているという。

 「こうした米中貿易戦争を、中国は『対立のコスト』と呼んでいて、『最初から先が見えてるんだから、対立しないようにしましょうよ』ということで、今、米中は首脳会談で、レールを作ろうとしている」のだと、富坂氏は解説した。

 富坂氏は、「中国はそういうこと(米国の脱工業化による製造業の衰退)も見越して、戦略的にこういうもの(製造業からサプライチェーンまで一貫した国内整備)を作ってきたので、米中対立を怖がっていない」と述べ、「(トランプ関税を)やるんだったら、20年くらい遅いんじゃないか」「中国の首根っこを押さえる方法は、実は、もうない」と語った。

 ベッセント財務長官が「中国との貿易戦争は持続不可能だ」と語ったという報道を引用した富坂氏は、「2度とここ(トランプ関税)に戻るとは、私はちょっと思わない」と述べ、「米中対立がなくなるとは思わないですが、節度あるものになる」との考えを示した。

 【2】のメンバー限定版では、中国が推し進める一帯一路をめぐり、日本のメディアが「債務の罠」と報じていることを、富坂氏が厳しく批判した。

 中国は、米国への輸出比率を減少させた一方で、一帯一路参加国との貿易額の比率を拡大させている。

 富坂氏は「日本のメディアは、一帯一路というと『債務の罠』と、大失敗のように言いますが、それだったら脱退しますよね」と指摘し、「2013年に始まって、2023年に10周年の大会を北京でやったんですけど、『債務の罠』でひどい目に遭ったというなら、来ませんよね」と強調した。

 さらに、中国との貿易が拡大するにつれ、世界中の国々の米中に対する好感度や信頼度が逆転し、中国の印象が良くなっていることを取り上げた。

 富坂氏は、「これも、一帯一路の影響が大きい」との見方を示し、「中国は、一帯一路の成功を一番に考えているので、港湾や道路などのインフラ整備に投資しても、うるさいことを言わない」「経済が中心になるので、現地の人達が一方的にすごく損をするような取引がない」といったことが、「こういう結果になっている」との見方を示した。

 【2】の会員向け完全版では、上記のハイライト版やメンバー限定動画の内容を、より詳しく収録している。

 西側諸国や日本のメディアが「債務の罠」と呼ぶ、借入資金の返済が行き詰まってインフラの運営権を中国に渡してしまった、という事例は、「実はスリランカのハンバントタ港だけ」であり、しかも「よく調べると、中国と地元の企業の合弁会社に貸し出されているので、香港の租借とは違う」「同じ条件で、オーストラリアも借りている」と、富坂氏は明らかにした。

 さらに富坂氏は、「一帯一路は稀に見る成功パターン」だと指摘した上で、「これまで開発されてこなかった所だから、当然、伸びしろが非常にある」が、「それだけにリスクがつきまとうわけで、むしろ、AIIB(アジアインフラ投資銀行)とか中国の銀行が、そのリスクを取って融資している」のだと解説した。

■【2】エッセンス版

【2】のメンバー限定動画は、以下のURLで御覧いただけます! こちらの内容は、ハイライト版には収められていないので、Movie IWJのメンバーとなって、詳しいお話をお聞きになってください!

【メンバー限定・2】トランプ関税の影響は米国内での値上げか商品がなくなるかの2択! 脱工業化した米国に中国を抑える手段はない! 岩上安身による拓殖大学教授・ジャーナリスト 富坂聰氏インタビュー 第4弾
https://youtu.be/pXbDppNyIXc

  • 日時 2026年10月9日(金)16:30~18:30
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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