【1】米国の制裁が中国の科学技術の発展を逆に後押し! 制裁を克服した中国は、独自技術だけで月の裏側まで到達! 岩上安身によるインタビュー第第1239回ゲスト 拓殖大学教授・ジャーナリスト 富坂聰氏 第3弾 2026.10.5

記事公開日:2026.10.14取材地: テキスト動画独自
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(文:IWJ編集部)

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 岩上安身は2026年10月5日、拓殖大学海外事情研究所教授でジャーナリストの富坂聰氏に、連続インタビューの第3弾となるインタビューを行った。

 インタビュー第3弾の前半では、米中間競争の歴史を振り返った。

 米国はこれまでに何度も、中国に対して先端技術の輸出を規制してきた。しかし、中国はその度に、自国で代替技術を開発してきた。米国の思惑とは反対に、米国の規制が、中国の先端技術の飛躍的な発展を加速させたという、皮肉な結果を生んでしまったわけである。

 その一例として、富坂氏は1993年に起きた「銀河号事件」をあげた。イランに荷物を運んでいた中国の貨物船「銀河号」に対し、米国の情報機関が「化学兵器の原料となる物質を(イランに)運んでいる」と言いがかりをつけてきた。

 容疑を否定する中国側に対し、米側は、乗船検査を要求し、応じなければ船舶を航行させる上で不可欠なGPSの利用を停止すると脅しをかけた。

 中国側は、乗船検査を受け入れたが、結局、容疑は「冤罪」だった。

 富坂氏は、「(中国にとっては)臨検まで許してしまったことが、主権国家として屈辱だった」と述べ、「GPSを使わせないと言われた時に、自分達の弱さを自戒した。そこから、自前の『北斗』システムを作り始め、2019年にほぼ完成して、他国へのサービスも行なっている」と解説した。

 米国のGPSよりも高精度な中国の全地球測位衛星システム(GNSS)「北斗」については、インタビュー第1弾の【3】で詳しく紹介しているので、ぜひ御覧いただきたい。

 富坂氏は、「もしGPSを使い続けていたら、中国は今、アメリカに歯向かうことはできません」と、以下のように語った。

 「特に、現代の戦争は、GPSなしで戦えないですからね。

 そういう意味で言うと、この93年のアメリカのGPSを使わせないという制裁は、短期的な攻撃としての効果はあったんですけど、それが長期的に見て、アメリカの利益だったのかどうかというと、非常に難しい。(中略)

 当時、93年、中国は今と比べたら、非常に弱いです。GPSを使わせないということになったら、もうほとんど、絶望的な気持ちになったんじゃないでしょうか。

 そんな状況だけど、そこからは自分でやったということです」。

 さらに米国は、1998年に「中国が米国の宇宙技術をスパイし窃取した」として、中国への衛星の輸出を禁止した。

 それまで中国は、米国の衛星技術に依存していたが、その後、約20年で、ほとんど国産の技術だけで月の裏側へ到達した。

 中国に対するスパイ疑惑を「ワンパターン」だと指摘した富坂氏は、「いろいろ言っていますけど、目的は中国に宇宙開発をさせないということです」と、以下のように続けた。

 「実際のところ、(中国は)かなりダメージを受けたんです。

 最近、ファーウェイが半導体を止められて困りましたけど、それとは比較にならないくらい、この時は大変だったと思います。

 ところが、そこからコツコツと20年かけてリカバリーして、本当に自分の力だけで月の裏側まで行っちゃった。

 これも同じ話ですけど、もし、そういうこと(米国が制裁)をやっていなかったとしたら、中国は月の裏側まで行くのに、20年もかからなくて10年だったかもしれないんですけども、ただ、その状況というのは、アメリカの技術なしではできてないんです。

 ということは、中国がやっていることは、(米国に)丸見えですよね。そうじゃないと協力してもらえないですから。

 今だと、中国がやってることはまったく見えないし、中国が見せないと決めたら、見られる機会もなくなります」。

 【1】のメンバー限定動画では、「中国式民主主義と西洋式民主主義は違う」という点について、富坂氏が詳しく解説した。

 富坂氏によると、歴史的に革命の連続だった中国では、「権力というのは、結局民の上に乗っているもので、その民が憤りを訴え始めたら、共産党という組織がいくら強くても、あっという間にひっくり返る」のだという。

 それゆえ、「中国の指導者は、欧米の人々が考えるよりずっと、真剣に国民の生活に心を砕いている」というのである。

 富坂氏は、「中国で景気低迷が報じられていますが、政府は経済対策よりも脱貧困に力を注いでいる」と明らかにし、「中国の民主主義は、生活ができて発展できること」「中国の人権は、食べさせられること」だと指摘した。

 この他にも、新疆ウイグル自治区にスターバックスが出店した話題や、中国が水深6000メートル以上の超深海で活躍している事例や、月面開発の計画などを紹介している。

 【1】の会員向け完全版では、上記の内容に加え、岩上安身が日中関係をボクシングの試合に例え、「中国はコツコツとポイントを加点してきた。抜かれてしまった時に負け惜しみを言っているのが、今の日本であり、反中派の人」だと指摘した。

 これに対して、富坂氏は自身もボクシングジムに通っていることを明らかにし、そこから2人のボクシングに関する経験談へと話題が広がっていった。会員向け完全版には、こうした話も「おまけ」として収録している。

■【1】エッセンス版

【1】のメンバー限定動画は、以下のURLで御覧いただけます! こちらの内容は、ハイライト版には収められていないので、Movie IWJのメンバーとなって、詳しいお話をお聞きになってください!

【メンバー限定・1】米国の制裁が中国の科学技術の発展を逆に後押し! 制裁を克服した中国は、独自技術だけで月の裏側まで到達! 岩上安身による拓殖大学教授・ジャーナリスト 富坂聰氏インタビュー 第3弾
https://youtu.be/G0O5da87PTI

  • 日時 2026年10月5日(月)16:00~18:00
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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