米国のスコット・ベッセント財務長官が、2026年8月30日に日銀の植田和男総裁と会談し、「円の大幅な過小評価に対処するため、日本が断固とした市場・金融政策上の措置を講じることを強く支持する」と語ったことが報じられた。
- ベッセント氏、円安阻止へ「断固たる金融政策を支持」 日銀総裁に伝達(日本経済新聞、2026年9月2日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN01BSH0R00C26A9000000/
「『日本(日銀)の金融政策』というのは、利上げのこと」だと述べた植草氏は、「ベッセントさんが、日本のインフレについて、特に強い関心を持っているわけではない」と、以下のように解説した。
「ベッセントさんが関心を持っているのは、おそらく為替レートで、『ここらで、ドル高円安を止める』ということを言い始めた。(中略)
これは、私の立てているひとつの仮説です。
外資の大きなファンドが、対日投資を行う。こうした巨大ファンドは、必ず5年から7年くらいのタームで、一定期間投資をして、最終的にその投資期間の中でリターンを得るという出口まで設定するビジネスモデルを組んでいるケースが、圧倒的に多いんです。
これまで円安誘導を行なってきて、しこたま、日本の優良資産を安く買い切った。買い切ってしまったあとは、円安というのは、あまり有難くもなくなってくる。
最終的には、彼らはドルベースの投資家ですから、ドルに繰り戻して、何%のリターンが得られるか、ということを重視します。めぼしいものは買い尽くしたという時期が来れば、今度は円高になった方が、より大きなリターンを得ることができます。
ベッセントさんというのは、ヘッジファンドのトップをやっていた人なんです。アメリカの投資ファンドとのつながりが非常に深い人なので、そろそろ、ファンドの出口戦略というものを考えているとしてもおかしくない、というのが、私の推理なんです」。
「長い期間の為替の節目、節目に、アメリカの政策が非常に重要な意味を持っていることが多い」と指摘した植草氏は、「このベッセントの動きは、軽視すべきでない」と警鐘を鳴らしている。
「断定的なことは言えない」としながらも、植草氏は、「2020年以降続いてきた円安の流れが、中期トレンド転換の可能性が出ているのではないか」との見方を示した。
これまで利上げに強く反対していた高市早苗総理も、片山さつき財務大臣も、ベッセント財務長官が円高誘導姿勢を見せ始めて以降、利上げ容認へと転向した。
植草氏は、「もともと高市さんが総理になれた一番の背景は、アメリカへの隷従」だと指摘した。
■【2】エッセンス版


































