「種子法廃止、種苗法改定などの政策は日本の食料安全保障上の大きなマイナスでは?」IWJ記者の質問に「現在、食料・農業・農村基本法の見直し・改正に向けた議論をおこなっている」と野村大臣!~3.22野村哲郎 農林水産大臣記者会見 2023.3.21

記事公開日:2023.3.22取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2023年3月22日、午前9時30分より、東京都千代田区の農林水産省にて、野村哲郎 農林水産大臣の記者会見が行われた。

 冒頭、野村大臣からの報告はなく、各社記者と大臣の質疑応答となった。IWJ記者は、「食料安全保障」について、以下の通り、質問をした。

 IWJ記者「日本の食料安全保障についてうかがいます。

 台湾有事、朝鮮半島有事など、東アジアでの戦争勃発が想定され、防衛費を2倍に引き上げるなど、岸田政権は有事に備えています。しかし、有事の食料安全保障の備えについては、非常に心許ない思いがします。

 仮に東アジアで戦争が始まり、海上輸送が止まれば、島国であり、食料自給率が先進国で最も低い日本は、あっという間に飢餓のリスクに見舞われます。

 東大大学院教授の鈴木宣弘(のぶひろ)教授は、「世界同時食料危機」が迫っており、日本の食料自給率は37%といわれているが、種や肥料の海外依存度も考慮すれば、自給率は10%に過ぎず、仮に有事となれば日本中が飢餓の恐怖に見舞われると指摘しています。

 種子法廃止、種苗法改定、売れない仔牛を薬殺するための奨励金、米や砂糖の減産要請などといった政策は、食料安全保障の観点から見ると、日本にとって大きなマイナスではないでしょうか?

 野村大臣のご見解をお聞かせください」。

 この質問に対し、野村大臣は次のように答弁をした。

 野村大臣「はい。あの、食料の安全保障については、昨年来、いろいろと議論を行ってきたところでありますが、年末に、 第3回の『食料安定供給・林水産業基盤強化本部(※)』におきまして政策大綱を策定して、政府としての一定の方向性を示したところでありまして、さらには、総理の方から『食料・農業・農村基本法(※)』の見直し・改正を、来年度中に国会に提出するようにという指示も受けておりまして、その議論を現在やっているところでございます。

 したがって、この中に何を入れていくのか、特に20年間、この法律ができてから20年経つわけですが、そのころの背景と、そして、現在と、今さっきおっしゃったようないろいろな問題を抱えているということを我々も認識しておりますので、今、この食料・農業・農村基本法の改正見直しに向けての部会を開いております。

 これを今11回かな、11回も開催をしまして、項目ごとに今、議論をさせていただいておりますので、これを6月ごろには大まかな方向を取りまとめて、そして、来年度の国会に提出するように法案として詰めていきたいと、こんなふうに思っております。

 中身的には、やはり、農産物の『過度な輸入依存からの脱却』というのが大きなテーマになってきて、これが構造転換につながっていくというふうに、我々は認識をしておりまして、やはり日本にあるものは日本のものを使う。

 あるいは、日本の国内で生産しよう。こういう基本的な考え方のもとに、今、専門家の皆さん方に議論をしていただいて、広く国民的なコンセンサスを形成できるようにしたい。こんなふうに思っているところです」。

 各社記者からは、4月22日から23日まで、宮崎県宮崎市で開催される予定のG7宮崎農業大臣会合、諫早湾干拓事業、畜産酪農対策(飼料価格高騰)、本日(22日)から3日間の予定で札幌市で開催されるサンマの国際会議、そして、岸田総理のウクライナ訪問、などについての質問が行われた。

■全編動画

■IWJ質問部分

  • 日時 2023年3月22日(水)9:30〜
  • 場所 農林水産省内 講堂(東京都千代田区)

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