2022年1月31日午前10時より、東京都千代田区の東京地方裁判所正門前にて、同日11時より開催された「種子法廃止等に関する違憲確認訴訟」の第6回口頭弁論期日に先立ち、門前集会が行われた。
集会冒頭、TPP交渉差止・違憲訴訟の会代表の池住義憲氏は、次のように述べた。
「今日はかなり重要なんですよ。(中略)なんで今日がそんなに大切かと言うと、6回目の口頭弁論でしょ。裁判長が前回、変わりましたね。変わったらば、今まで主張してきたこと、やってきたことをもう一回あらためて更新をして、まとめて話をする。それが前回の10月の口頭弁論でした。
今日はそれを受けて、色々と私たちが主張していることを、国側が何も言わないものだから、ちゃんと反論しないものだから、反論させるために、とても、とても重要です」。
この違憲確認訴訟で、原告側は「食料への権利」が憲法上保障されるとし、主要農作物種子法(以下、種子法)廃止の違憲性を問い、原告の憲法上の地位確認を求めているが、この訴えの論拠を明確にする目的で、前回、昨年10月の第5回口頭弁論期日では、憲法学者の土屋仁美氏による意見書が提出されている。
- 裁判所は司法審査を! 憲法学者から見た「食料への権利」と種子法廃止(TPP交渉差止・違憲訴訟の会、2022年1月25日)
この意見書のポイントは、以下の3つである。
(1)国際的に認められるべき「食料への権利」の確認
(2)種子法廃止による「後退措置」の禁止(一度作られた良い法律を勝手に後退させてはいけない
(3)種子法成立までのプロセスの杜撰さ
弁護団は、この日の口頭弁論で、上記のポイントを再度、主張・確認し、国側にきちんと反論をさせ、今後、口頭弁論を重ねていく中で、これらの点を裏付ける「証人尋問」を可能にしていく構えであるとのことだ。その第一歩として、1月31日の口頭弁論はとても重要なのである。
門前集会の詳細については、ぜひ全編動画で御覧いただきたい。