調布市と狛江市が対象となる東京都・北多摩第3選挙区は定数3議席を5人の候補者が争う激戦となっている。選挙戦も終盤となった7月2日の夕方、日本共産党の公認候補・田中智子氏は、小雨の中、調布駅前で演説会を行った。応援には志位和夫委員長もかけつけた。
田中候補は1997年から都議会議員を1期、2007年から狛江市議会議員を通算4期経験したベテラン議員だ。今回は、市議会議員から再び都議会議員を目指す。
これまで狛江保健相談所や調布保健所などの存続充実運動に取り組んできた田中候補は、今回の選挙でも「命と暮らしを最優先」と訴え、「保健所の充実とPCR検査の充実を求めていく」と語り、「1日20万件のPCR検査を実現したい」と述べた。
日本共産党は公約として新型コロナウイルスの感染拡大のもとで、東京五輪の中止を求めているが、田中候補はさらにこう述べた。
「小池都知事は幼稚園児から高校生まで81万人をオリンピックの観客に動員しようとしています。子供の命まで危険にさらすのかと大きな批判を浴びて、都内でも中止する自治体が数多く生まれています。私は東京都がきっぱりこの学校観戦を中止することを求めます」
そのほか、ジェンダーの平等を求めていくと語り、また、工事中の東京外環道で起きた陥没事故とその危険性に触れ、大型開発工事を凍結し、命と福祉に転換すべきだ、などと訴えた。
応援にかけつけた志位委員長は、新型コロナウイルスの感染拡大に関して、これまでの自民・公明の政策を次のように批判した。
「日本ではケアがとっても粗末に扱われている。自民・公明の都政は都立病院が16あったのを8つに減らしてしまいました。保健所も都内に71あったものを31まで減らしてしまいました。特にこの多摩では17から7か所まで減らされて、調布と狛江の保健所もつぶされてしまいました」
そして、志位委員長は、保健所やPCR検査の拡充を訴える田中候補への支持を求めた。
「ケアに手厚い東京を作ろう。この1票はどうか田中智子さんにお入れいただきたい」