新型コロナワクチン接種後の重篤な副反応事例が病院側から厚生労働省へ報告されない事例について「自治体・市町村の窓口に報告すれば、厚労省まで報告が来る仕組みになっている」~6.25 田村憲久 厚生労働大臣 定例会見 2021.6.25

記事公開日:2021.6.26取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2021年6月25日(金)、午前9時10分頃より、東京・厚生労働省庁舎にて、田村憲久 厚生労働大臣の定例会見が行なわれた。

 冒頭、田村大臣より、「第5次薬物乱用防止5か年戦略」フォローアップ、および、「大麻等の薬物対策のあり方検討会」のとりまとめについて、報告があった。

 田村大臣は、「近年の状況を見てみると、『大麻乱用期』と言える状況であると評価している」とした上で、「大麻草の部位による規制から成分に着目した規制に見直していくということがひとつ。それから、大麻から製造する医薬品の有効性の見直し。

 そして、大麻の使用に対する罰則の投入等について基本的な方向性がとりまとめられた。大麻の犯罪検挙人数が増えてきており、令和2年度は5000人を超え、過去最多。特に30代の若い方々の検挙人数が急増しており、全体の6割以上を占める。SNSなど、色々な媒体を使って、大麻の恐ろしさなどを、しっかりと周知していかなければならないと思っている」と述べた。

 続いて、田村大臣と各社記者との質疑応答となった。IWJ記者は、「新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応の報告」について質問をし、以下のようなやりとりがあった。

IWJ記者「マーケティングアナリストで信州大学特任教授の原田曜平(はらだようへい)氏の父親が、新型コロナウイルスワクチン接種後に重篤な副反応により入院した事実について、病院側から厚生労働省へ報告がされていないとし、事情説明を求めておられます。

 原田氏の80代の父親がワクチン接種後、40度近い高熱が出て体の一部が腫れ上がるなどの症状に見舞われ、病名はワクチンの副反応による多形滲出(しんしゅつ)性紅斑(こうはん)と蜂窩織炎(ほうかしえん)と診断され、6月22日現在、依然として入院中であり、報告も未だになされていないようです。

 原田氏の父親のような事例は、他にも発生しているのでしょうか?また、もう一点、ご教示願いたいのですが、このようなケースで病院側から厚労省への報告が行なわれない理由は、現状、改正予防接種法により、新型コロナウイルスワクチンの『副反応疑い』の報告基準として、『接種後4時間以内に発生したアナフィラキシー、及び、その他』となっているのですが、この対象となっていないために、病院の方から報告が上がらないということになっているのでしょうか?」

田村大臣「あの、ちょっと個別の案件には、私も具体的に分からないものですから、お答えしづらいのですが、一般論として、私の方から、ご説明をさせていただきますとですね、基本的に、医療機関でご判断いただいたものは、これは副反応だという疑いがあると判断されたものは、ご報告を頂かなければならない、という制度になっております。

 もし、そこで意見の齟齬があって、伝わらない場合は、自治体ですね、市町村、その接種主体が自治体・市町村でございますので、そこに窓口を必ず作っていただいておりますので、そこにご報告を頂いた上で、厚生労働省まで、その副反応の報告が来るというような仕組みになっておりますので、そういうものをご利用いただければ、厚生労働省のほうに上がってくるというルートはあるということでございます」

 田村大臣からは、「基本的に医療機関で『副反応の疑いがある』と判断されたものは、報告を頂かなければならない、という制度になっている」、また、「接種主体である自治体・市町村の窓口に報告すれば、厚生労働省まで副反応の報告が来る仕組みになっている」との回答があったが、「原田氏と同様の事例が他にも発生しているのか」の質問についての言及はなかった。

 田村大臣の冒頭報告、そして各社記者との質疑応答の一部始終は、全編動画にてご確認ください。

■全編動画

  • 日時 2021年6月25日(金)9:10メド~
  • 場所 厚生労働省 9F 記者会見室(東京都千代田区)

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