横浜市立大学の山中竹春教授をリーダーとする「抗体検査プロジェクト」チームが、感染後半年後も新型コロナウイルスをブロックする働きのある「中和抗体」を98%の人が保有していたことがわかった。
新型コロナウイルスの抗体は数ヶ月で消えるとの研究もあったが、山中教授の報告は、それをひっくり返すものとなる。しかし、一方で「集団免疫の獲得」を目指した、積極的なコロナ対策をうたなかったスウェーデンは深刻なコロナ禍に見舞われている。人々が感染し、抗体をもつことで集団として克服してゆく、というシナリオは座礁したかに思われる。個々の研究の検証は、まだ今後にかかっているようである。
▲Covid-19イメージ(米国疾病対策予防センターCDCより)
山中竹春教授による今回の研究では、新型コロナウイルスをブロックする働きのある「中和抗体」が半年後98%の人に残っていたことが確認された!半年後も同一人物で調査し、高い精度を持つと評価される
横浜市立大学の山中竹春教授をリーダーとする「抗体検査プロジェクト」チームが、新型コロナウイルスに感染した376人(平均年齢49歳、男女比1:1)を感染後半年後に調査した結果、新型コロナウイルスをブロックする働きのある「中和抗体」を98%の人が保有していたことがわかった。
6か月後の中和抗体の保有率は、無症状・軽症の人で97%、中等症・重症の人で100%で、全体として98%の人が保有していたという。
山中教授は、横浜市立大学医学部臨床統計学の教授である。
- 教授挨拶(横浜市立大学、2020年12月4日閲覧)
山中教授によると、新型コロナウイルスに感染した場合、たくさんの種類の抗体ができるが、ウイルスをブロックできる「中和抗体」と呼ばれる抗体が免疫上は重要になり、今回の抗体調査で、この「中和抗体」のすべてではないが、その一部をデータから特定できたという。