2019年5月21日(火)13時30分より東京都千代田区の参議院議員会館にて、体内残留農薬検査プロジェクト「デトックス・プロジェクト・ジャパン」発足式が行われた。
2018年8月10日、モンサントの除草剤「ラウンドアップ」を使用したことで悪性リンパ腫を発症したとして、米国カリフォルニア在住のドウェイン・ジョンソンさんがモンサントを提訴した裁判で、カリフォルニア州サンフランシスコの陪審はモンサントに2億8900万ドル(約320億円)の損害賠償の支払いを命じた。
冒頭に元農林水産大臣・山田正彦氏から、この裁判に関する衝撃的な情報が発せられた。
「この裁判記録を取り寄せて、読んでみました。モンサントの内部機密資料が、裁判で証拠として提出されていた。その中には、すでにモンサントは30年前から、遺伝子組み換えの植物が癌になるということを、認識していたと、そういう内容でした」
社会民主党・福島瑞穂参議院議員は「今治市は、地元産の小麦を学校給食で供給し、輸入小麦との差額は市が補助している。千葉県いすみ市は、米飯給食を全て有機化にしている。子供たちは年間6分の1が給食なので、有機で安心安全」と自治体の成功例を述べた。
フランスの検査機関・クズサイエンスに、国会議員らの毛髪を託し、体内残留農薬を検査した結果は、28名中、なんと21名の毛髪から13成分の農薬等が検出された。
この結果を受け立憲民主党・川田龍平衆議院議員は「食の安全を考える議員連盟を立ち上げ、検査結果をどう活用していくか考える」と述べた。
農民連食品分析センター所長・八田純人氏は、「口の中から入ったグリホサートが、体内にどういうふうに行き渡って、どういう比率で毛髪に行くのか、調査したものはない。
どこか一箇所に集まりやすい特徴があるのかもしれないし、体内に均一に広がっていく可能性もある。これからやる調査の中で明らかになっていく」と述べ、研究者、調査不足を指摘した。
デトックス・プロジェクト・ジャパン顧問 木村―黒田純子氏は、「フランスのクズサイエンスの検査項目を確認したら、有機リンでも、日本で一番使っているフェニトロチオンがない。ネオニコチノイドも、ジノテフランが入っていない。
フランスの検査はEUバージョン。日本で独自の検査、できれば尿検査と毛髪検査を一致して行いたい」と日本独自の検査の必要性を訴えた。
デトックス・プロジェクト・ジャパンでは、2種類の検査パッケージを用意している。一つは、グリホサート、グリホシネート、AMPAの3種類。もう一つは、これら3種類とネオニコチノイド系農薬8種類の毛髪検査だ。
これまでフランスの検査機関に依頼するしかなかったが、デトックス・プロジェクト・ジャパン設立で日本でも検査が可能になった。検査は、一般社団法人・農民連食品分析センターに依頼する。
検査申し込み開始は、2019年夏を予定しており、検査費用など詳細については、近日開設予定のホームページでお知らせするという。
IWJ遺伝子組み換え作物取材コンテンツ、岩上安身による元農林水産相・山田正彦氏インタビューなどは、下記よりアクセスしてご覧いただけます。
- 「断髪式」をIWJが独占取材!除草剤「ラウンドアップ」の主成分グリホサートが食品を通じて体内に蓄積!? 川田龍平氏ら超党派の『食の安全を考える議連』が検査用頭髪を「デトックス・プロジェクト・ジャパン」に提供! 2019.3.4
- 米国モンサント裁判で除草剤ラウンドアップの発がん性が認められ世界中が規制!日本だけが主成分グリホサートの残留基準を緩和し、今や中国の150倍!? 岩上安身によるインタビュー 第932回 元農林水産相・山田正彦氏 2019.3.18
- 【IWJ検証レポート】日本でもっとも販売数の多い除草剤「ラウンドアップ」に使用されている化学物質「グリホサート」に、世代を超えた発がん性の危険がある! 東日本大震災の津波被害農地に専用の「グリホサート」を散布させる二重の悲劇!! 2019.5.23
この体内汚染が次世代に与える影響は未知数。壮大な人体実験の真っ最中だ。
毛髪検査で国会議員ら28人中21人から農薬等13成分が検出!!「食の安全を考える議員連盟」設立へ~5.21体内残留農薬検査プロジェクト「デトックス・プロジェクト・ジャパン」発足式 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/449174 … @iwakamiyasumi
https://twitter.com/55kurosuke/status/1131892135182065664