報道弾圧・報道統制・自己規制「国民の本当の質問」が権力者のもとに届いているか!? ~FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動 2019.3.14

記事公開日:2019.3.15取材地: テキスト動画
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(取材・八重樫拓也 文・花山格章)

特集 辺野古
※19/4/4 テキストを追加しました。

 「会見は、あなたに答える場ではない」

 これが安倍政権の顔として、国民への説明を尽くす立場にある菅義偉官房長官が、質問をする記者に向けた言葉である。そこには権力者のおごりが透けて見える。

 官房長官記者会見で、鋭い質問を投げかける東京新聞社会部の望月衣塑子記者に対して、菅官房長官がまともに応じようとせず、司会役が質問を遮るような事態が続いている。

 2018年12月には、沖縄の米軍基地移設工事での辺野古の海への赤土投入について尋ねた望月記者の質問を「事実誤認」だとして、官邸が記者クラブの内閣記者会に「問題意識の共有」を申し入れる異例の文書まで出している。

▲東京新聞・望月衣塑子記者(2019年3月14日、IWJ撮影)

 これに対し、日本新聞労働組合連合(新聞労連)は、官邸の意に沿わない記者の選別や排除につながるとして、2019年2月5日に「首相官邸の質問制限に抗議する」という声明を発表した。

 東京新聞報道局は2019年2月20日、新聞1ページを使って「検証と見解/官邸側の本誌記者質問制限と申し入れ」と題した見解を掲載。その中で、辺野古の埋め立て海域が茶色く濁り、県職員らが赤土を確認していることを挙げて、「官邸側の事実誤認の指摘は当たらない」と反論している。

 さらに、安倍首相の「辺野古のサンゴは移植済み」との発言を巡って、望月記者が1分半の間に7回も質問を遮られたことに触れ、「本紙記者に質問妨害や制限を行っているのは明らかだ」と抗議している。

 また、官邸の対応に疑問を持った女子中学生が、「望月記者への質問制限をやめるように求める署名活動」をインターネット上で始めると、約1ヵ月で賛同者は1万7000人を超えた。

 2019年3月14日。日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)の主催により、東京都千代田区の首相官邸前にて、「FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動」が行われ、望月記者本人をはじめ多くの報道関係者、国会議員らが抗議のアピールを行った。

 MIC議長の南彰氏は、「菅官房長官は、望月記者に対して質問の妨害行為を続け、挙げ句の果てに『この記者の質問内容は事実誤認』とレッテルを貼り、排除しようとしている。官房長官会見は誰のためのものか、どうあるべきか、国民の知る権利はどういう形で守られるべきか、一緒に考える場にしていく」と挨拶した。

 望月記者もマイクを握り、「官邸は私の質問を度重なる問題行為とし、問題意識の共有を記者クラブに要請した。これは、私や社への精神的圧力にとどまらず、質問する他の記者の萎縮を招き、報道の自由、国民の知る権利を踏みにじる暴挙である。菅官房長官には文書の撤回を強く求めたい」と話した。

記事目次

  • 自分たちが聞きたくない言葉を排除しようとする安倍政権。「恫喝されている望月さんは、私たちです」
  • 国民が疑問に思うことを官房長官に尋ねるのは当然! 事実確認を許さない菅官房長官のやり方は取材と報道の自由に対する介入
  • 記者やジャーナリストは権力を監視し対峙する立場。国民の知る権利のため、権力との関係は一歩も後退させてはいけない!
  • 官邸のやり方は面前DV!? 望月記者をいじめる様子を周囲の記者に見せつけ、その場を支配する!
  • 森友、加計、伊藤詩織さん事件。「官邸でとんでもないことが起きているのでは? 私は安倍首相に質問したかった」と望月記者
  • 記者会見は政府のものではない。国民の知る権利を実践する場。「一記者の質問の背後には、多くの市民や記者たちの疑問がある!」

■ハイライト

自分たちが聞きたくない言葉を排除しようとする安倍政権。「恫喝されている望月さんは、私たちです」

 権力がジャーナリストの取材を制限してはならない、と切り出した社民党の福島みずほ参議院議員は、「望月さん、本当にがんばっている。訊きたいことを訊いてくれる。その質問を官邸は恫喝、妨害している。これは彼女の表現の自由だけにとどまらない。知る権利や表現の自由が侵害される民主主義は、あり得ない」と述べて、こう続けた。

▲社民党・福島みずほ参議院議員(2019年3月14日、IWJ撮影)

 「私も国会で質問すると、安倍総理からの恫喝をよく受ける。(発言した言葉の)議事録からの削除要求もされる。野党の国会議員やメディアを恫喝して、自分たちが聞きたくない言葉をこの社会からなくそうとしている、こんな政権を替えたい。望月衣塑子さんは、私たちなんです」

 新聞労連中央執行委員長でMIC議長の南氏は、労連内部の温度差にも触れつつ、こう述べた。「新聞労連の中にも、政権に対してさまざまな考えがある。しかし、政治家や為政者の嘘を絶対に許さないという立場は共通している。

 今回の官房長官会見問題の発端は、2017年5月17日、加計学園の『総理のご意向文書』が報道された際に、菅官房長官が『怪文書のようなものだ』と存在を否定した虚偽答弁から始まっている。その追及に加わった望月記者に対して、官房長官は今、妨害行為を続け、挙げ句の果てに『この記者の質問内容は事実誤認』とレッテルを貼り、排除しようとしている。

 今日のテーマは『知る権利』だ。官房長官会見は誰のためのものか、どうあるべきなのか、国民の知る権利はどういう形で守られるべきなのか、一緒に考える場にしていく」

▲日本マスコミ文化情報労組会議議長・南彰氏(2019年3月14日、IWJ撮影)

 2017年、望月記者が菅官房長官会見で厳しい追及を続けていた当時、岩上安身が望月記者にインタビューを行っている。こちらもぜひ、ご覧いただきたい。

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