「話を聞いて欲しい」「そのうえで副反応被害であるかどうかをきちんと検証して欲しい」、そして「治療法を研究して欲しい」——子どもを想う親として当然の願いを、なぜ聞こうともしないのか。
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)接種後、全身の激しい痛みや記憶障害、運動障害などの深刻な症状に苦しむ少女らの親たちが、2015年11月25日、ワクチンを製造販売しているグラクソ・スミスクライン社(東京都渋谷区)とMSD社(メルク社の日本法人・東京都千代田区)前で、雨のなか、その窮状を訴えた。集まったのは、「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会(松藤美香代表)」や地方自治体議員ら。
被害者本人と家族らは、同年3月31日にも各本社前で要請行動を行い、姿をあらわした総務担当の社員に、「法的責任を認めること」「被害回復への支援」「真相究明と再発防止」を求める要求書を手渡していた。
しかし、9月末にようやく届いた両社からの回答書は、「直接的な因果関係が証明されていない中、直接回答することは必ずしも問題の解決につながるものではないと考え…」(グラクソ・スミスクライン社)、「自社製品とそれらを使用される人々の安全を最優先しています」(MSD社)など、まったくかみ合わない内容だった。
「要求書への回答が、あまりにもひどすぎます。半年も待った挙句にあのような内容では、私たち被害者は納得できません」
この日、不誠実な回答に抗議したのは、愛知県から来た女性だった。「娘は、気絶するような痛みを少しでもおさえるために、手術もしています。一時期は記憶もなくなり、母である私の顔も自分の名前も分からなくなりました。被害者の方はみんな闘っております。必ず治療法を見つけて、一日も早く解決していただくよう、お願いいたします」
- 10:00~ グラクソ・スミスクライン社前で訴え/12:00~ メルク社前で訴え
- 日時 2015年11月25日(水) 10:00~
- 場所 グラクソ・スミスクライン株式会社本社(東京都渋谷区)、MSD株式会社本社(東京都千代田区)
- 主催 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会
「被害者を見殺しにするのか?」「なぜ電話にさえ出ないのか?」被害者家族の悲痛な訴え
岐阜県の男性は、中学1年生でサーバリックスを接種した娘が1回目の接種後、大量の鼻血を出したと話した。症状が改善した時に2回目を打ち、1年生の夏休みから学校に行けなくなった。
「卒業アルバムにも彼女はいません。明日何ができるかわからないのに、将来の夢なんかもてないと言います」。
この男性は、グラクソ・スミスクライン社に数十回、電話してもつながらなかったと言う。そして、湧き上がる怒りと疑問を投げかけた。
「被害者を見殺しにするのか?なぜ電話にさえ出ない?なぜ、被害者の家族の問いかけに向き合わない?いつになっても治らない娘、何もできない親、死んでも死に切れない親の気持ちが、分からないのか?社員の皆さん、あなたたちは自分の会社を誇れますか?生活のために目をつぶりますか?」
「どうかあの子たちの未来を返してください」「どうか治療法を開発してください」——親の思いに耳を傾けようともしない製薬企業
神奈川県から来た女性も、電話に出てほしいと訴えた。女性の娘は、2回目の接種を受けた後、体が動かなくなり、記憶障害も出た。現在も入院生活を続けているという。
「先日も、『こちらの番号にかけてください』という番号に、一日中かけ続けました。でも、ずっとずっと話し中のままでした。なぜ話を聞いてくれないのでしょうか。どうか、どうかよろしくお願いします。あの子たちの未来を返してください」。
続いて声をあげた女性は、「娘の未来のためのワクチン」だと思い、親として接種させたという。それから4年間、娘はさまざまな症状に苦しめられ、一人でトイレに行くこともできなくなった。そんな娘を心配しながら、泣きながら仕事に出かけたという。
「娘が失った4年間は返ってこない。ですが、これからの未来を少しでも明るいものに、先を考えられるように、どうか治療法を開発してください」。
「教えられた番号に何十回かけても電話がつながらない」との訴えに「電話で面会のアポイントをとって下さい」と返す警備担当者たち
2015/11/25「子宮頸がんワクチン副反応被害問題に関する行動」~グラクソ・スミスクライン株式会社 本社・MSD株式会社 本社での被害者による訴え(動画) http://iwj.co.jp/wj/open/archives/276246 … @iwakamiyasumi
知ってください、この薬害を。あまりに酷い。
https://twitter.com/55kurosuke/status/670713136689860608