協力会社作業員が工事用バキューム車の蓋に頭部を挟まれ死亡/作業後に体調不良を訴え死亡した作業員は作業との因果関係がないと結論 ~東京電力臨時記者会見 2015.8.8

記事公開日:2015.8.8取材地: テキスト動画
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 2015年8月8日(土)14時より、福島第一原子力発電所での作業員の負傷者発生における臨時会見が開催された。朝6時25分頃、協力会社の52歳男性作業員が、工事用タンク車の蓋に頭部を挟まれ負傷、ER室経由で病院に救急搬送されたが、搬送先の病院で死亡する事故が発生した。

■全編動画

  • 日時 2015年8月8日(土)
  • 場所 東京電力本社(東京都千代田区)

土曜日の早朝に死亡事故発生

 朝6時25分頃、協力会社の52歳男性作業員が、工事用バキューム車の、タンク部分の蓋に頭部を挟まれる事故が発生した。発電所構内の救急医療室(ER室)の医師が対応し、救急車にて広野市の病院に搬送された。しかし、7時56分に搬送先の病院にて死亡が確認された。

二名体勢で作業し、事故発生。他に目撃者はいない

 被災した作業員は、二名の体制で、陸側遮水壁の工事で使用したバキューム車のタンク内部の清掃作業を行っていた。清掃終了後、タンク車後部の蓋を閉じるようにもう一人に合図した。そのもう一人が蓋を閉じる操作を行い、しばらくして車両後部を見ると、作業員が挟まれていたという。

 当時タイベック、全面マスクで作業していたが、早朝ということもあり現場付近に他の作業員はいなかった。

 現在、業務上の人身災害ということもあり、警察による現場捜査が行われているという。東京電力はまだ十分な聞き取り調査が行えていない。今回も臨時会見ということもあり、まだ速報的な情報しか出てこない。

年頭に安全総点検を行ったが、まだ対策は不十分

 2015年1月19日に福島第一で、タンク点検作業中に天井から転落して死亡する事故が発生。翌1月20日に福島第二で、廃棄物濃縮装置の点検中、装置の回転部分で頭を挟まれ死亡する事故が発生した。

 これらを受け、全作業を一時停止し安全総点検を行い、考えられる安全対策を施したはずだが、まだまだ不十分だった。

 2015年8月1日には、帰宅途中に30代男性作業員が体調不良を訴え、病院へ搬送後死亡するなど、死亡事故が連続している。しかし、こちらは福島第一での作業との因果関係がないと東電は結論づけている。

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「協力会社作業員が工事用バキューム車の蓋に頭部を挟まれ死亡/作業後に体調不良を訴え死亡した作業員は作業との因果関係がないと結論 ~東京電力臨時記者会見」への1件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    協力会社作業員が工事用バキューム車の蓋に頭部を挟まれ死亡/作業後に体調不良を訴え死亡した作業員は作業との因果関係がないと結論 ~東京電力臨時記者会見 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/257034 … @iwakamiyasumi
    それにしても東電の態度は何だ、作業員の命は使い捨てか。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/630344693352534016

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