TPPを慎重に考える会・TPP阻止国民会議は2015年3月26日、「韓米FTA発効3年の評価と韓国のTPP推進への展望」と題する勉強会を衆議院議員会館で開いた。講演したのは、韓国の全国女性農民会連盟事務局長を務めるキム・ジョンヨル氏。
当初、講演予定だった韓米FTA阻止汎国民運動本部対策委員長・TPP対応汎国民対策会議チーム長のジュ・ジェジュン氏は、私事の理由により欠席となった。
(IWJ・石川優)
特集 TPP問題
※4月1日テキストを追加しました!
TPPを慎重に考える会・TPP阻止国民会議は2015年3月26日、「韓米FTA発効3年の評価と韓国のTPP推進への展望」と題する勉強会を衆議院議員会館で開いた。講演したのは、韓国の全国女性農民会連盟事務局長を務めるキム・ジョンヨル氏。
当初、講演予定だった韓米FTA阻止汎国民運動本部対策委員長・TPP対応汎国民対策会議チーム長のジュ・ジェジュン氏は、私事の理由により欠席となった。
記事目次
■ハイライト
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韓国は、今年2015年3月に韓米FTA発効から3年を迎えたが、昨年2014年、米国との貿易取引規模は1156億ドルで、その前年2013年に比べて、11.6%増加したと韓国政府は発表している。米国への輸出は前年比13.3%増加し、対米輸出の増加は、発効1年目が4.1%、2年目6.0%で、伸び率が大きくなっている。
キム氏は、韓国政府が、こうした数字を根拠に「韓米FTAが肯定的に作動している。これを見てみろと言わんばかりに胸を張っている」と指摘。実際に、この数字が韓米FTAの効果なのか、検証する必要があると主張した。
韓米FTA発効から3年は、「米国経済そのものが、サブプライムローン問題から回復してきたのではないか。韓米FTAがもたらしたのかどうか、もう少し見ていく必要がある」と言うキム氏は、注目すべき点として、輸出拡大品目のうち、「関税恩恵品目」より「非関税恩恵品目」の方が輸出が拡大している点を挙げた。
さらにキム氏は、農業分野の被害は目に見えて出てきていると主張。農業分野では、関税の撤廃が10年から15年かけて行なわれるが、完全に関税を撤廃していないにも関わらず、発効から3年が経った段階で、相当な被害が確認できているという。
(韓国)農村経済研究院という韓国政府系のシンクタンクが発表したレポートによると、関税が下がった品目については輸入が増えており、徐々に被害が出てきているとキム氏は説明。米国産の農産品は1年前に比べて、31.5%の増加が確認されており、具体的な品目別では、米国産果実が95%増加し、加工食品は67%の輸入増となっているという。
特に、冷凍豚肉とチェリーの輸入が増加していて、米国産のチェリーが夏場に多く輸入されると、(韓)国産のブドウやマクワウリなどの価格が3~4%下落するという。ちなみに、チェリーにおいては、2012年の発効と同時に関税が撤廃されている。チェリーの例から、農産品の競争は同じ品目だけでなく、その時期に売れる品目にも影響が出ると、韓米FTAで証明されたことになる。
韓国では、韓米FTA発効後、米国投資ファンドの「ローンスター」に、ISD条項を発動され、世界銀行傘下の投資紛争解決国際センターに韓国政府が提訴されている。
ローンスターは、韓国がアジア通貨危機に陥っていた1997年、土地や建物、銀行などを一斉に安価で買収していったという経緯がある。買収したのちに、さらに売却するという手法で、5兆ウォンを稼いでいる。韓国政府は、この5兆ウォンに対して、課税を課そうとしたところ、前述のとおり、ローンスターにISD条項で訴えられたということだ。
キム氏は、ISD条項の問題点について、企業が政府を訴えるということ自体に問題があるが、「これによって相手国の政策、そのものが萎縮する。これが大変問題だ」と、指摘した。
相手国の政策を萎縮させることを、いわゆる「チリング・エフェクト」というが、こうした萎縮効果によって、これまでに75の法が制定、改定させられているという。
(…会員ページにつづく)
韓米FTA発効から3年 ISD条項で国の政策を萎縮させられている韓国の現実――日韓双方に共通する主食コメはTPPで守られるのか http://iwj.co.jp/wj/open/archives/240588 … @iwakamiyasumi
嫌韓・反日といがみ合ってる場合じゃない。国が乗っ取られようとしているのだ。
https://twitter.com/55kurosuke/status/583227128562348033
TPPを歌っていたときから米韓FTAのように切り替えてくるんじゃないかと薄々感じていたがな
マヌケなボンクラどもはメディアに踊らされて嫌韓運動していたがあまりにも情けなさ過ぎる