TPPの先行モデルである米韓FTAの恐ろしさ ~第45回 TPPを慎重に考える会 勉強会 2013.3.1

記事公開日:2013.3.1取材地: テキスト動画
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特集 TPP問題
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 「TPPの中身を知りたければ、米韓FTAをよく調べることだ。米国はTPPで日本にそれ以上の要求をする」。2011年、当時TPPを慎重に考える会会長の山田正彦氏らを初めとする訪米団が、米通商代表部や商工会議所を訪問した際、米国側からこう言われたという。TPPの「先行モデル」とされる「米韓FTA」が締結されたのは、2012年3月15日。その後、韓国の経済・貿易はどのように変化したのか。その恐るべき実態を、韓国のソン・キホ(宋基昊)弁護士にうかがった。

■ハイライト

韓国における韓米FTAの影響

  • 2012年4月~12月は、FTA発効前よりも対米輸出は減少している。2013年1月までの資料を見ると、僅か0.2%の増加
  • 韓国内の高い関税が撤廃され、米国車の輸入量が増加。韓国内の自動車の関税率は8%から4%に引き下げられ、来年にはおそらく0%に
  • 韓米FTAのために改定させられた法律は23件、施行令は16件、施行規則18件、公示9件。これは韓国の国会議員の情報開示請求によって明らかになった
  • ジェネリック医薬品の販売を、米国の製薬会社の特許を侵害しない形に3年以内にしなければならない
  • 昨年11月、エコカー補助金制度が延期になるという事件が起きた。米国車のほとんどが大型車だったため、米国はこの制度が韓米FTAに反するとして、韓国政府に公式に通報した結果
  • サムスンなど国内大企業は、韓米FTAを利用して国内の中小企業に対抗
  • 知的財産権の親告罪を廃止(知的財産を侵害された当事者でなくても刑事告訴できるようになる)
  • 韓国側が唯一勝ち取ったとされる「コメの関税撤廃除外」(いわゆる聖域)。しかし米国は2014年にコメの関税撤廃の再交渉を行うことを要求
  • 2014年まで外国産のコメの輸入を増加すること

全文文字起こし

徳永「皆様大変お待たせいたしました。おはようございます。早くからお忙しい中大勢の皆様にお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 ただいまより、第45回TPPを慎重に考える会を始めさせていただきます。本日は、2012年3月12日、砂防会館で行われました『TPPを考える国際シンポジウム』で、米韓FTAの真実、この条約の恐ろしさ、私たちにとって大変重要なお話をしていただきました。韓国のソン・キホ(宋基昊)弁護士にお越しいただきました。

 昨年の3月に米韓FTAが発効されてから1年が経ちました。新たな問題もいろいろ出てきておりますので、今日はじっくりとお話をしていただき、皆さんからのご質問を受けたいと思います。

 また、この会の終了後引き続き、TPPを考える国民会議の緊急集会を行いたいと思いますので、どうぞ皆様にはお時間の許す限りご参加いただきたいと思います。あわせてお願い申し上げます。

 それでは、始めにTPPを慎重に考える会会長、篠原孝衆議院議員よりご出席の皆様にご挨拶でございます」

篠原孝氏「皆さんおはようございます。今日は、こんなタイミングになるとは思っていなかったんですが、TPPについては与党自民党のほうが、25,26,27日と、私にしてみれば相当国民に嘘をついて選挙をやってきて、よく言えば与党60年の経験、またわけのわからない変な結果になっております。

 我々は、この場で、終始一貫して反対してまいりました。その姿勢は変わりありません。安倍さんは、日本を取り戻すとか、立派な標語を使っておられますけれども、私は今回の日米首脳会談で、日本を売り渡すか、差し出すか、そういうことをされ始めているんじゃないかと思っております。

(…会員ページにつづく)

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