超党派の国会議員OBらで構成する「さとやま・草莽の会」の第1回会合が2015年3月11日、東京・永田町の憲政記念館で開かれた。この日は、元自民党参議院会長などを務めた村上正邦氏らが主催する、3月11日東日本大震災「祈りの日」式典の第4回と、全国縦断シンポジウム「これでいいのか日本」も開催された。
全国縦断シンポジウム「これでいいのか日本」の第1回は、昨年2014年6月に同じ憲政記念館で開かれており、その後、沖縄・北海道・福島・福岡・大阪で開催されてきた。今回で最終回を迎えるシンポジウムには、亀井静香元金融担当大臣、村山富市元首相、西部邁東京大学教授がパネラーとして登壇した。
さとやま・草莽の会メンバーには、村山富市元首相や、鳩山由紀夫元首相をはじめ、閣僚経験者など、そうそうたるメンバーが名を連ねた。
村山富市元首相、鳩山由紀夫元首相、山崎拓元自民党副総裁、藤井裕久元財務相、村上正邦元自民党参議院会長、矢野絢也元公明党委員長、鈴木宗男元官房副長官、白川勝彦元自治大臣、古賀誠元自民党幹事長、谷岡郁子元参議院議員、武村正義元内閣官房長官、中村慶一郎元内閣総理大臣秘書官、大田昌秀元沖縄県知事、菅沼光弘・元公安調査庁調査第ニ部部長、稲村公望元日本郵便副会長、小林節慶応大学名誉教授、政治評論家・森田実、経済アナリスト・菊池英博、政治経済学者・植草一秀、経済評論家・佐高信、医師・作家・鎌田實、ノンフィクション作家・宮崎学
- 第一部 「祈りの日」式典 黙祷・法要(善光寺大歓進 小松玄澄貫主、他)
- 第二部 第7回全国縦断シンポジウム「これでいいのか日本!」 村山富市氏(元内閣総理大臣)、亀井静香氏(衆議院議員)、西部邁氏(評論家)
- 日時 2015年3月11日(水) 14:00~
- 場所 憲政記念館(東京都千代田区)
- 主催 「躍進日本!春風の会」代表 村上正邦氏(元参議院自民党議員会長)
「私の知る限り日本の総理では最高の人」亀井静香元金融担当相が村山富市元首相を尊敬する理由
この日が最後のシンポジウムとなった「これでいいのか日本」では、登壇した3者がそれぞれの言葉で、持論を展開した。
亀井静香元金融担当相は、村山富市元首相を日本の総理では最高の人と称える。
自社さ連立政権の下、誕生したのが、当時、社会党委員長だった村山富市氏。自民党内から、河野洋平元衆議院議長、亀井氏らが、社会党の村山氏を首相に推したという経緯がある。
亀井氏は、村山氏を総理に推したという経緯はあるものの、「担いだから、おべんちゃらを言っている訳ではない」。「本当に国民の幸せ、国家のため、どうしたらいいか。日の丸君が代反対、安保反対の社会党の最左派におられた。それが、自民党とグッと手を組む。未来のために日本のために、どうするかを考えようじゃないか」と、当時のエピソードを語り、村山氏が首相に就いたことは、大決断だったと振り返った。
亀井氏はさらに、村山氏の政治家としての「決断力」について力説した。
「阪神淡路大震災の時、(村山)総理は、何と言いましたか。あらゆることをやってくれ。法律なんか関係ない。何でもやってくれ。人の命を助けるためには、何でもやってくれ。復興についても、金はいくらでもつぎ込んでくれ。グダグダおっしゃらない。責任は俺が持つとおっしゃる」
安倍首相のまわりは「戦争大好き人間」
亀井氏は近年、テレビに出演する評論家のゴマすりも酷いと苦言を呈した。
「ゴマすりが酷いですね。ゴマをすらないとテレビに出してもらえないんですね。今の評論家は。何であれが出てこないのかぁと、皆さん思われるでしょう。全部、ハネられちゃうんです。それほど、今のマスコミは…ここにも今日、来てますけど。権力の巣窟になってるんですよ。今のマスコミは。新聞も、週刊誌も…ちょっと1、2、違うところはあるけど。ほとんどそうですよ。自主規制です。
それとなく、あれが出てくる。自ら批判記事を書かなくなる。社の空気はそうなってるんですよ、各社。編集局長やデスクがあからさまに指示しているんじゃないんです。だから、怖いんです。今の日本、戦前とどこが違いますか。そっくりじゃありませんか。大政翼賛会ではない議員が何人おりましたか。東條内閣みたいに、バンザイバンザイ。
ちょっと政府を批判するようなことをやると、特攻がやってきて、ダーっと連れてって。獄中で拷問されて死んだ、小林多喜二。今はそういうことはやりませんけれども、お互いに口をつぐむ。そういう空気ができていることのほうが、もっと怖いんですよ。
私は、安倍総理にも言った。戦争大好き人間にされてるんだよ。(安倍首相が)『いや、私はそんなことはありません』。そうだろうけれども、まわりを戦争大好き人間、わけのわからん似非学者が取り囲んで、そういう連中がどんどんやっている。流されてるから、世間はそのように誤解しているんだぞ」
亀井氏はさらに、集団的自衛権行使容認について、安倍首相と話した際のエピソードを語った。