東日本大震災から3年が経つ3月11日、東京・永田町の憲政記念館では、午後2時過ぎより、第3回東日本大震災「祈りの日」式典が開催された。記念講演では、元福島県知事の佐藤栄佐久氏、三陸花ホテルはまぎく代表取締役の千代川茂氏が登壇。
佐藤栄佐久元福島県知事は、2001年の省庁再編時における、原発を推進する官庁と、それを規制する官庁のあり方について振り返った。現在の経済産業省にあたる通産省(通商産業省)が再編の際、規制機関である原子力安全・保安院を同じ庁舎にしたことを、佐藤氏は「本当にどうしようもないこと」と酷評した。
- 主催 日本人の原点「祈りの日」実行委員会
- 講演 佐藤栄佐久氏(元福島県知事)、千代川茂氏(三陸花ホテルはまぎく代表取締役)
「津波は一気に来ない。プールの水位があがるよう」
岩手県大槌町でホテル経営をする千代川茂氏は、「もう、震災は風化してます。マスコミは、今日が最後だと思います。明日から普通の話題になる」と、震災をめぐる報道機関の姿勢に不満を漏らした。
震災当時の状況について、千代川氏は、「津波は一気には来ない。プールの水位があがるように、スーッと。何が何だかわからなくなった。その次に耳鳴りが来た。気を失って、死ぬと思った。人間は不思議で、死ぬと思った時に思い出すんです。子どもの頃のことです」と、死に直面した自身の体験を振り返った。